江戸時代から続く「元祖くず餅」の名店が、創業200年を記念して新ブランドをスタート!

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こちらの「船橋屋こよみ」さんは、とてもモダンな店内ですね。広尾駅から歩いてすぐという中心部に位置しているのに、2階の窓からは緑が見えて、心地よい抜け感があって。

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篠原ありがとうございます。ゆったりとスイーツを楽しんでいただけるよう、雰囲気づくりにもこだわっています。「船橋屋こよみ」は、「船橋屋」の創業200年を記念して立ち上げた当社の新コンセプトショップです。1階はテイクアウト、2階はランチやスイーツがお楽しみいただけるカフェ。カフェの机や椅子は、社長が趣味でコレクションしているアンティークの家具です。

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本店である「船橋屋」の歴史について教えてください。

篠原「船橋屋」は、1805年、江戸時代に創業し、くず餅を中心とした和菓子づくりを続けてまいりました。本店は下町情緒漂う江東区亀戸にあります。

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新ブランドの「船橋屋こよみ」には、どのような想いが込められているのでしょうか。

篠原くず餅は当社が自信を持っておすすめできる商品ですが、くず餅の魅力を若い方にも知っていただきたいという思いをこめています。

「船橋屋こよみ」では、和にこだわらず、洋の要素も柔軟に取り入れて、時代にあった新しい発想のお菓子を「こよみスイーツ」として提案しています。

「元祖くず餅」が、プリンに! 若い世代も夢中になる、もちもち・ぷるぷるの新食感

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「船橋屋こよみ」の代表作「くず餅プリン」について教えてください。

篠原「船橋屋こよみ」の立ち上げにあたり、まずは船橋屋の代名詞である「くず餅」を使った新しいスイーツを、という話になりました。世の中で多くの人に愛されている定番のお菓子はなんだろうと考えると、やはり「プリン」ではないかということになり、試行錯誤を経て「くず餅プリン」が完成しました。おかげさまで、いまでは当店でいちばん人気の看板商品です。

グラスに盛られた姿が、とてもきれいですね。

篠原ありがとうございます。イートインですと、このようにプリンを丸い形に整えて盛りつけています。夏は白桃、秋はぶどう、冬はいちごなど、季節を感じる果物を添えているのも特長です。ぜひお召し上がりください。

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これは……、もちもち・ぷるぷるで、とてもしっかりとした食べ応えですね。見た目は一般的な卵のプリンのようなのに、食感がまるで違います。まったりとした不思議な弾力があって、それでいて後味は不思議とさっぱりしていて。

篠原ありがとうございます! そのまったりとした食感こそが、くず餅の最大の特長なんです。実は開発当時、世間ではとろとろのプリンが大ブームでした。それでもあえて当社では、家族団らんでゆったりとした時間を過ごしていただきたいという気持ちから、卵をたっぷり使った、昔ながらのかためのプリンを目指しました。

添えられているきなこと黒蜜も、プリンのおいしさを引き立てていますね。

篠原このきなこと黒蜜は、本社のくず餅に添えられているものとまったく同じです。黒蜜は沖縄県産の黒糖をベースに数種類の砂糖を独自にブレンドし、亀戸の工場で職人が丁寧に手づくりしています。きなこは、粗びき仕上げ。粗びきにすることで、独特の香ばしさが出るんです。

「くず餅プリン」の評判はいかがでしたか?

篠原それまでは「くず餅プリン」という言葉がこの世に存在していなかったこともあり、発売当初は本当においしいのかどうか半信半疑で購入されるお客さまが多かったように思います。

ところが一度お召し上がりいただくとリピートしてくださる方がほとんどで、いまでは遠方からわざわざ広尾までお買い求めに来られる方や、「プリンはこれじゃなくちゃ!」と言ってくださる方も多く、とてもうれしいです。

「くず餅プリン」は「船橋屋こよみ」の限定商品なのですが、ありがたいことに、本店の船橋屋のほうで「プリンは置いてないんですか?」とお問い合わせいただくことも増えています。

「日本一手間をかけたプリン」は伊達じゃない! 江戸時代から続く、450日間の発酵技術とは

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「くず餅プリン」のメインである「くず餅」の特長を教えていただけますか?

篠原なんといっても最大の特徴は、くず餅の原料である小麦でんぷんを450日という時間をかけて乳酸発酵していることです。木曽川の天然地下水を一部過程で使い、熟練の職人がじっくりと熟成させた小麦でんぷんは、美しく澄んだ乳白色で、まるでヨーグルトのような香りがするんですよ。

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昔の発酵工場の様子

ひとつのお菓子ができるまでに1年半もかかるなんて……驚きです!

篠原こんなお菓子、なかなか他にないですよね。当社で「日本一手間をかけたプリン」というキャッチコピーをうたっているのも、こういう理由からなんです。

ところで、乳酸発酵することによってどのような特長がでるのでしょうか。

篠原まずは、この、他では出せない独特の歯ごたえですね。もちもちしているのに後味がさっぱりしているのは乳酸菌のおかげです。乳酸菌がたっぷり入っている発酵食品ですので、女性にはぜひ召し上がっていただきたいです。

「くず餅プリン」の製造過程でこだわっているところはありますか?

篠原くず餅の原料である小麦でんぷんが固まる温度と、卵が固まる温度が異なるため、プリンを蒸す時間の調整などでは随分苦労したようです。また、黒蜜ときなこをかけて召し上がっていただくことが前提なので、そのふたつをかけたときにいちばんおいしく感じられる固さにもこだわっています。

「くず餅プリン」のおすすめの食べ方やシチュエーションはありますか?

篠原自由に召し上がっていただくのがいちばんなのですが、SNSを見ていると、「まずはプリンだけ、次に黒蜜だけ、最後はきな粉もかけて」と、3段階にわけて楽しまれている方がいらっしゃって、なるほどなぁ、と感心いたしました。

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「くず餅プリン」は1Fにてテイクアウトも可能。別添えのきな粉と黒蜜をかけていただきます。1個399円。

それは楽しそうで、すぐに真似したくなりますね!

「くず餅プリン」のおいしさを通して、「元祖くず餅」の魅力もアピールしていきたい

「船橋屋こよみ」のメニューには、「元祖くず餅」の文字もありますね。

篠原はい、やはり本店の代表作ですから、なにはなくとも「元祖くず餅」のおいしさを知っていただきたい! という気持ちが根底にあるんです。

「くず餅プリン」を召し上がったお客さまが、「くず餅」にも興味を持っていただくこともありますし、ランチのデザートとしてお出ししている「くず餅」を気に入っていただき、お土産にお買い求めいただくことも多いです。よろしければ、「くず餅」もどうぞ召し上がってください。

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ありがとうございます。これは……もっちもちの弾力で、とってもおいしいです! 先ほどお聞きしたとおり、こんなにもちもちなのに、後味がさっぱりとしていて、なんともさわやかですね。

篠原ありがとうございます! 「元祖くず餅」は本当においしいですよね。私自身、祖母が船橋屋の「元祖くず餅」が大好きで、小さな頃からしょっちゅう食べていたんです。なので、自分としても「元祖くず餅」はとても思い入れのある商品なんです。

ひと皿に9切れも載っていて、ボリュームも満点です。

篠原ひと皿でけっこうおなかいっぱいになりますし、腹持ちもよいので、小腹がすいたときのおやつにぴったりですね。お友だち同士でシェアされる方もいらっしゃいます。ひと皿で194kcal。洋菓子に比べると低カロリーなのもポイントです。

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おすすめの食べ方やシチュエーションはありますか?

篠原くず餅自体には味がないので、基本的にはプリン同様、きなこと黒蜜をたっぷりかけて召し上がっていただきたいです。なかには、わさびじょうゆと七味唐辛子を食べて召し上がるのが好き、という常連さんもいらっしゃいます。

おいしく食べるコツは、保存方法にあります。つい無意識に「元祖くず餅」を冷蔵庫に入れる方もいらっしゃいますが、一度固くなってしまうと元には戻りませんので、この独特の弾力を楽しんでいただくためには、ぜひ常温保存をおすすめいたします。ただし「くず餅プリン」のほうは卵が入っているので、要冷蔵品です。

「元祖くず餅」は常温が大切なのですね。わたしも、無意識に冷蔵庫に入れてしまいそうです……。

篠原夏場など、どうしても冷たくして食べたい! という方もいらっしゃいますので、そういうときは召し上がる1時間前に冷蔵庫に入れる方法をおすすめしています。それ以上冷やすとやはり固くなってしまいますので、ご注意くださいね。ちなみに保存料は入っておりませんので、「くず餅」の賞味期限は2日間。「くず餅プリン」は冷蔵で2日間です。

最後に、ブランドとして12年目を迎えたいま、「船橋屋こよみ」が新しく挑戦したいことはありますか?

篠原「くず餅プリン」を通してくず餅のおいしさを伝えるように、これからもオリジナルの「こよみスイーツ」を通して、お客さまに和菓子の魅力を再発見していただけたらうれしいです。ランチタイムは学生割引もしておりますので、若い方もぜひ気軽にお越しくださいね。

■ 商品リスト

「くず餅プリン」イートイン650円、テイクアウト399円
「元祖くず餅」イートイン650円、テイクアウト小箱24切760円〜

■ 教えてくれた人

篠原優奈さん
広報と新卒採用担当。小さな頃から祖母と一緒にくず餅を食べていたという、根っからのくず餅好き。個人的なおすすめは、イートイン限定のクリーム白玉あんみつ(950円)。

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