【東京・西荻窪】ジェラートと焼き菓子の新店「mUni(ムニ)」—“心の温度と口角が上がる”ひとときを


CAKE.TOKYO編集部
東京・西荻窪にオープンした「mUni(ムニ)」は、素材の輪郭をまっすぐに伝えるジェラートと、日常にそっと寄り添う焼き菓子のお店です。店名に込めた“唯一無二”の想い、ロゴに象った“笑った口角(U)”のイメージ、そして温度と食感に徹底して向き合う仕立て。西荻窪で新しい甘い風景を描く、mUniの物語をオーナーの染谷シェフに伺いました。
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
目次
落ち着いた雰囲気と個性的なお店が魅力の街「西荻窪」


JR西荻窪駅 北口「西荻一番街」通りをまっすぐ進みます。
アンティークショップや古書店、ギャラリーが点在し、個人店の文化が息づく西荻窪。
駅から少し歩けば、散策が楽しい商店街と緑のある住宅街が混じり合い、週末は親子連れから感度の高い大人まで幅広い人が行き交います。都心へのアクセスもよく、心地よいにぎわいを感じられるエリアです。
西荻窪駅から徒歩6分、「mUni」の店舗へ

店舗外観
北口を出て「西荻一番街」を道なりに歩くこと約6分。外からもショーケースの様子が見えるガラス張りのお店が「mUni」です。
散策の途中に立ち寄りやすい立地で、テイクアウトはもちろん、落ち着いて味わえるイートインも併設されています。


入口すぐに目に飛び込んでくる焼き菓子のコーナー
店内に入ると、棚には焼き菓子がずらり。すこし奥に進むとショーケース内に色鮮やかな9種のジェラートが並んでいます。


色鮮やかな9種類のジェラート。フクロウモチーフが店内のいたるところに
“考えなくてもシンプルにおいしい”素材を味わうジェラート

どれにしようか迷うラインナップ
「mUni」の人気を支える「ジェラート」は、なめらかさと口どけを追求し、複数の機材を比較検討したうえで選んだ本場イタリア製マシンを使用しています。京都「SUGiTORA(スギトラ)」で学んだ味の記憶を自身の色で再構成し、“考えなくてもシンプルにおいしい”を基準に、季節や使い道に応じて国内外から最適な素材を選びます。友人から届くフルーツがメニューの着想になることもあります。

ジェラートにちょこんと乗ったフクロウのクッキーは必食!
■ 3種のベリーとアールグレイ
今回いただいたのは、「3種のベリーとアールグレイ」。
木いちご、いちご、カシスのベリーをアールグレイに一晩漬け込むことで、ベルガモットのさわやかさがあとからふわりと香る上品なジェラートです。キュンとするベリー特有の甘酸っぱさはシングルでも、他のフレーバーとのかけ合わせを楽しむのも◎

定番人気「mUniのリッチミルク」
■mUniのリッチミルク
「mUni」のジェラートの中でも特に人気の高い「mUniのリッチミルク」。
北海道・浜中町で育てられた牛乳のみを使用し、濃厚でコクがありながらスッキリした後味が特徴です。ミルク本来のやさしい甘みが舌のうえでじんわりと広がります。
このほか、京都産の石挽きした抹茶を使用した「石挽き京抹茶」や、西荻窪駅前のお茶屋さん清風園のほうじ茶を使用した「西荻ほうじ茶」、季節の果実を活かしたフルーティーなジェラートなどがラインナップされています。
【カップ】
・シングル ¥570(税込)
・ダブル ¥700(税込)
・トリプル ¥800(税込)
【コーン】
・シングル ¥700(税込)
・ダブル ¥830(税込)
※スペシャルフレーバーおよびプレミアムフレーバーの場合、+¥50~¥120
【トッピング】
・ふくろうクッキー 1羽 ¥120(税込)/2羽 ¥200(税込)
日常に寄り添う、素朴なおいしさの焼き菓子

「mUni」で人気の焼き菓子4選
焼き菓子は奇をてらわず、シンプルなおいしさがテーマ。
たまごに見立てたレモンケーキ「幸せの黄色いたまご」をはじめ、フロランタンやフィナンシェ、ブ-ルドネージュなど、日常のおやつにぴったりなお菓子を軸に展開しています。
■幸せの黄色いたまご(画像中央下)
しっとりやわらかく口どけるケーキに、レモンの酸味がしっかりと感じられるアイシング。
生地のふんわりとした食感とアイシングのシャリッとした食感のコントラストが魅力です。
■フロランタン(画像左)
ザクっとしたクッキー生地に、キャラメリゼされたアーモンドがたっぷりとのった「フロランタン」。艶やかな美しさとキャラメルのほどよい苦味は、お茶菓子にぴったりです。
■ショートブレッド(画像中央上)
小麦のおいしさが感じられる、素朴な味わい。華やかさはないけれど、ふとした時にたべたくなるような、安心感のあるおいしさ。表面に、フクロウの足跡があしらっており“mUniらしさ”を添えています。
■ふくろうのたまご(画像右)
ほろほろと崩れる食感のクッキーに、たっぷりと粉糖をまとったブールドネージュ。
バターの旨みと粉糖のやさしい甘みは、誰もが心和らぐおいしさです。
諦めきれなかった“パティシエ”への道

オーナーシェフの染谷さん
「小学校から大学まで、ずっと野球一筋でした」と染谷シェフ。就職活動では野球以外にやりたいことが見つからずにいたが、やがて「食」への関心に気づき、酒類卸会社に就職する。
大学卒業の直前、ある番組で“パティシエ”という仕事に出会い、強く心を動かされたものの、内定を辞退してまで進路を変える決断はできなかったそう。その思いを胸に社会人となり、2年後に「本当に続けたい仕事は何か」と自問。ついに、パティシエの道を歩み始めます。
製菓専門学校を卒業後、千葉のフランス菓子店「レタンプリュス」で修業しました。ここで身につけた基礎が、染谷シェフのパティシエとしての土台になりました。次のステップとして「これまでとは異なるアプローチを学びたい」と考え、パフェやデセールのように「線」ではなく「点」でおいしさを狙う表現に強く惹かれていきました。
「ホテルやレストラン出身のパティシエが手がける店で、香りや温度、食感まで設計されたひと皿を学びたいと思っていました」と振り返ります。
その思いを決定づけたのが、以前に味わった SUGiTORA(スギトラ) の「タルトタタンのパフェ」でした。
「こう食べさせたいという意図がはっきり伝わる計算された味わいに衝撃を受け、深く感動しました。いつかここで学びたいとずっと思っていました」と語ります。
千葉のパティスリーを退職するタイミングで、2022年6月に「SUGITORA」へ自ら連絡。自ら扉を叩き、次のステージへと歩みを進め、さらに3年後の7月に念願の自分の店「mUni」をオープンしました。
地域に根差した“無二”のお店に

昔から馴染みのある土地で夢を形に
「当面は店舗運営の“幹”を太くし、スタッフ育成と既存メニューの精度を磨いていきたいです」と染谷さんは話します。
「そのうえで、百貨店催事や外部イベントにも段階的に挑戦していきたいと考えています」。
「私自身、パティスリーでの経験がありますので、今は出していないショソンオポム(アップルパイ)や、ヴィションオシトロン(レモンパイ)などのパイ生地を使用したフランス菓子やヴィエノワズリーに加え、単発イベントとして「生菓子の日」や「ドーナツの日」など、“行く理由が生まれる仕掛け”もつくっていければと思っています」と構想を語ります。
幅広い経験を持つ染谷シェフだからこそ、mUniのこれからには多くの可能性が秘められています。

フクロウの足跡を追った先には…?
SHOP INFORMATION
SHOP | 焼き菓子とジェラート mUni(ムニ) |
---|---|
https://www.instagram.com/muni_tokyo2025 | |
ADDRESS | 東京都杉並区西荻北4-1-20 小林ビル1階 |
OPEN | 11:00〜18:30 |
CLOSE | 月曜日、火曜日 |
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