「AKHA AMA COFFEE(アカアマコーヒー)」早稲田店へ。タイ北部の森で育つコーヒーと、フェアな循環
CAKE.TOKYO編集部
タイの北部の少数民族「アカ族」の村で育つコーヒーを届ける「AKHA AMA COFFEE(アカアマコーヒー)」。その背景にあるのは、コーヒー農家とフェアな関係を築きながら、土地の魅力を一杯に込めて届けたいという想いです。
2020年に東京・神楽坂に1号店をオープンしてから歩みを重ね、早稲田に2号店をオープン。今回は、「AKHA AMA COFFEE JAPAN」オーナーの山下さんにお話を伺いながら、コーヒーが私たちのもとへ届くまでの背景や、コーヒーと一緒に楽しみたいオリジナルスイーツの魅力を深堀りします。
目次
早稲田に生まれた「AKHA AMA COFFEE」の新たな拠点
都会的な外観の早稲田店
現地のコーヒー農家とつながりながら、東京でその魅力を伝えてきた「AKHA AMA COFFEE」。神楽坂に続く2号店目として選んだのが、活気と品が共存する街・早稲田でした。
コロナ禍を越えて実現した、店内焙煎
豆の良い香りが漂う店内
コーヒーをより身近に楽しんでもらう場であると同時に、豆を焙煎する拠点としても機能する早稲田店。「AKHA AMA COFFEE」にとって、店内に焙煎機を導入したのはこの早稲田店がはじめてでした。
1号店である神楽坂店にも焙煎機を置く構想はあったものの、コロナ禍をきっかけに一度計画を見送ることに。神楽坂店の客足が増えたことで新たに焙煎のための場所が必要になり、焙煎所を兼ねた早稲田店のオープンへとつながりました。
神楽坂とは少し違う、早稲田店の空間
2Fはテラス席を設けた広々空間
神楽坂店とは雰囲気の異なる、早稲田店の空間。物件そのものの特徴をいかし、かっこよく洗練されたイメージでつくりあげたそう。
左:カウンターの奥には焙煎機が/右:アカ族の民族衣装
店内には大きな焙煎機が置かれ、コーヒーを飲むだけでなく、豆が焙煎される様子を眺めることができるのも早稲田店ならでは。「アカ族」の民族衣装や、山下さん自身が早稲田店のために選んだインテリアも並びます。
ドリップパックはギフトにもおすすめ
入り口付近には物販スペースも設けられており、自宅で楽しむコーヒーを選ぶこともできます。アカ族の民族模様を描いたオリジナルパッケージにも注目です。
おいしいコーヒーの、その先にあるもの
AKHA AMA COFFEE JAPAN オーナーの山下さん
「おしゃれな店内でおいしいコーヒーを楽しむことから始まって、その背景にあるストーリーにも自然と目を向けてもらえたら」と語る山下さん。「AKHA AMA COFFEE」が大切にしているのは、生産者、スタッフ、お客さん、それぞれが無理なく関われるフェアな仕組みです。
森の中で育つ、アカ族のコーヒー
木々の隙間にコーヒーの木を植える「森林農法」
タイ北部の山間部。アカ族の人々が暮らす村で行われているのは、コーヒーのためだけに土壌を耕すのではなく、もともとの木々をいかし、その隙間にコーヒーの木を植える「森林農法」です。バナナやカカオなどさまざまな植物が共存する環境のなかで、自然の循環とともにコーヒーを育てています。
落ち葉や果実が土に還り、そこに昆虫などのさまざまな生きものが暮らす。そうした循環のなかで土が豊かになり、コーヒーの実が育っていきます。農薬を使わないことも、環境を守るための大切な要素のひとつです。
AKHA AMA COFFEE JAPAN オーナーの山下さん
山下さんがはじめて農園を訪れたとき、まず驚いたのがその環境だったといいます。山の傾斜に沿ってコーヒーの木が育っているところもあり、収穫も簡単ではありません。足を滑らせないよう踏ん張りながら実の熟し具合をひとつずつ確かめ、完全に熟したものだけを手で摘み取っていくそうです。
広い土地を開き、機械を使ってコーヒーを大量に生産する方法と比べれば、収穫量が落ちることもあります。それでも、目先の収穫量だけを見るのではなく、『その土地をどれだけ長く使えるか』『土壌をどう守るか』、そして生産者や次の世代にどんな環境を残せるかを大切にしているといいます。
「AKHA AMA COFFEE」が大事にしているのは、そんな長い視点で考えるコーヒーづくりです。
「支援」にしない。みんなにとってフェアな仕組み
コーヒーの風味を引き出す、丁寧な乾燥作業
「AKHA AMA COFFEE」では、タイ・チェンライの生産者から直接コーヒーを買い付け、自分たちで届けることで、コーヒーから生まれた利益を生産者にきちんと還元できる仕組みをつくっています。
森林を守りながらコーヒーを育てる「森林農法」を続けていくには、生産者がきちんと収入を得られることが重要です。森林を残し、自然の循環をいかして育てる方法は、収穫量や効率だけを考えれば、必ずしも最適とはいえないからです。
だからこそ、そこでつくられたコーヒーそのものにしっかりと価値をつけ、適切な対価が生産者に還元されることを大切にしています。
左:「AKHA AMA COFFEE」のスタッフ/右:現地の食卓
生産者との関係は、豆を買って終わりではありません。「AKHA AMA COFFEE」では、スタッフが年に一度タイの農園を訪れ、ホームステイをしながら現地で過ごす機会をつくっているそう。収穫を体験したり、一緒に食卓を囲んだりしながら、コーヒーがつくられる環境や現地の暮らしを知る。その体験をスタッフみんなで共有することが、「AKHA AMA COFFEE」の魅力を伝える力になり、タイと日本を結ぶ強い絆となります。
コーヒーとともに、産地のストーリーに触れる
「AKHA AMA COFFEE」が届けたいのは、特別な日にだけ楽しむコーヒーではありません。山下さんにとって、コーヒーはあくまで日常的に飲むもの。手の届きやすい価格で、おいしいコーヒーを楽しんでもらいたいと考えています。
その一杯が、環境に配慮してつくられていること。生産者にきちんと利益が還元されていること。そしてなによりおいしいこと。それが「AKHA AMA COFFEE」が目指すかたちです。
早稲田店で出会う「AKHA AMA COFFEE」の味
カウンターに並ぶ個性豊かなコーヒー豆
「AKHA AMA COFFEE」では、タイ北部の農園で育てられた豆を中心に、さまざまなコーヒーを楽しむことができます。生産者や品種、精製方法によって味わいは異なり、同じ生産者の豆でも、その年によって風味が変わることもあるそう。
初めて訪れる際は、スタッフの方に好みを伝えてみるのもおすすめです。
今回編集部は、夏にぴったりな「オレンジコーヒー」と人気メニューの「シナモンメープルラテ」をいただきました。
■ オレンジコーヒー
オレンジコーヒー ¥850(税込)
オーガニックオレンジジュースに深入りのエスプレッソを合わせた一杯。オレンジのさわやかな酸味に、深入りのエスプレッソのしっかりとしたコクと苦みが重なります。ジュースのような飲みやすさがありながら、きちんとコーヒーの存在感も感じられるメニューです。
■シナモンメープルラテ
シナモンメープルラテ(HOT) ¥780(税込)
メープルの穏やかな甘さとシナモンの香りが心地よい一杯。ラテに使用するエスプレッソは2種類から好みに合わせて選ぶことができます。ひとくち飲むとシナモンの香りがふわりと鼻を抜け、あとからメープルのやさしい甘さが続きます。軽やかな飲み口で、ゆっくりと味わいたくなるラテです。
早稲田店で味わいたい、こだわりのスイーツ
スイーツをつくっている様子
「AKHA AMA COFFEE」の魅力は、コーヒーだけではありません。一緒に楽しむスイーツも、ひとつひとつ丁寧に手づくりされています。今回は、大人気のキャロットケーキと、早稲田店限定のマフィンをいただきました。
■ キャロットケーキ
キャロットケーキ ¥660(税込)
「AKHA AMA COFFEE」を語るうえで欠かせないのが「キャロットケーキ」。国産小麦ときび砂糖を使用し、しっとりやさしい味わい。たっぷり入ったくるみの香ばしさに、ラムレーズンがアクセントを添えています。にんじんやスパイスの風味は控えめなので、キャロットケーキを食べ慣れていない方にもおすすめ。ラテ系とあわせても重たくならず、もうひとくちと手が伸びます。
実はこの「キャロットケーキ」は、山下さんの“好き”から生まれたもの。10年ほど前に通っていたカフェのキャロットケーキがお気に入りで、『いつかカフェをオープンしたら出したい』と考えていたそう。試行錯誤を重ねながらレシピを完成させ、今では「AKHA AMA COFFEE」を代表するスイーツとなっています。
■ あんことシナモンとくるみのマフィン
あんことシナモンとくるみのマフィン ¥660(税込)
こちらはオーガニックシナモンを合わせたあんこを練り込んだ生地に、くるみを合わせたマフィン。シナモンの香りがしっかりと感じられるため、あんこの甘さが強く出すぎず、和菓子とも洋菓子とも違った味わいに。表面にたっぷりとまぶされたナッツが食感のアクセントになり、ぺろりと食べ進められます。
甘味にはメープルシロップを使い、動物性の材料を使わないヴィーガン仕様。おやつにはもちろん、軽めの朝食にもおすすめのメニューです。
「AKHA AMA COFFEE」が目指す、フェアな一杯
コーヒーとスイーツで、心ほどけるひとときを
「AKHA AMA COFFEE」を訪れてまず感じたのは、心地よい空間とコーヒーのおいしさ。その先に目を向けると、タイ北部の森でコーヒーを育てる生産者や、スタッフとのつながりが見えてきます。
環境を守りながらコーヒーを育てる生産者、一杯を届けるスタッフ、そしてお客さん。誰かの犠牲のうえに成り立つのではなく、関わる人みんなが豊かになれること。「AKHA AMA COFFEE」の一杯には、そんなフェアな循環が息づいています。
SHOP INFORMATION
| ショップ | AKHA AMA COFFEE ROASTERS TOKYO(アカアマコーヒーロースターズトーキョー) |
|---|---|
| 公式HP | https://akhaama.jp |
| 住所 | 東京都新宿区早稲田鶴巻町110-17 ARK I’s |
| 電話番号 | 03-6278-9007 |
| 営業時間 | 8:00~18:30(L.O. 18:00) |
| 定休日 | なし |
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