“旅とお菓子”をテーマに、クリエイターさんのお気に入りを紹介してもらうシリーズを公開します。今回案内してくれるのは、オーストラリア・ブリスベン在住のイラストレーターの鈴木七さんです。
一年の内300日以上天気が良いと謳うブリスベン・シティ。暖かい気候とアウトドアが大好きなオージー気質と合わせて、週末は始まろうとする金曜の夜から日曜のお昼まで、あらゆるところで様々なマーケットが開かれている。
その中で”両極端”なおやつが売っていると噂のマーケットがあった。
その噂とは「ヘルシーなグルテンフリーのおやつあるから毎週楽しみ」やら、「あれはやはりジャンクの極み!でも美味しすぎる!」と、はてさてどうやら全く正反対のおやつ達が混在するマーケットのようだ。
それなら両方食べ比べよう!ということで、今週末は競馬場で開かれている「イーグルファームフードマーケット」へ。
歴史ある競馬場でもある建物で開催されるマーケットで、生鮮食料品、お花、スパイス…など、なんでも揃う。
以前から食品関連のマーケットでは一番バラエティが豊かだとは聞いてはいたが、確かに野菜からスパイスまで、ありとあらゆるフード関連のお店が並ぶ。
噂のお店はどうやらここらしい。グルテンフリーのカップケーキ専門店「ラブミー・グルテンフリー」。この移動店舗で他のマーケットにも出張するそう。日曜はここイーグルファームマーケットに出店しているようだ。
種類豊富で目移りしちゃう!
「100%グルテンフリー100%グレイトテイスト」をモットーに作られたケーキを早速食べてみる。私が選んだのは、ストロベリーカップケーキ。
グルテンフリー食材にありがちなボロボロとした食感もなくやや甘み控えめ、がしかしフルーツなどを混ぜ込んでいるせいかフレッシュな食感も残る。驚くほどしっとりしたスポンジとストロベリークリームが抜群の組み合わせだ。
果物のジューシーも一緒に味わえるトロピカルなブリスベンらしいお味。小麦粉を使用していないせいか、食後が軽くいくつでも食べられそう。
「グルテンアレルギーの子ども達にもカップケーキを」という想いからつくり始めたそうだが、今ではヘルシー志向の若い女性達にも大人気!老いも若きもこのカップケーキたちの前で、夢中で選んでいる笑顔が印象的だった。
なるべく地元で穫れる野菜、果物で作ることを心がけているそう。お土産にトロピカルフルーツの一つであるパッションフルーツ味を購入し、お次はジャンクの極みだが美味しすぎるという噂のお店へ。
長い列がお店の前に出来ている「デバイン・ドーナツ」。その名も輝くドーナツ。天国みたいに美味しいとのことです。
揚げたてをポリシーにしているのである程度人が並ぶと揚げ始めるらしいこのドーナツ、サイズにして20センチくらいの大きさ!
早速ベーシックドーナッツを注文する。手で持つのも熱い程の揚げたてドーナッツを、手際よく砂糖とシナモンパウダーに絡めて渡してくれるのだが、これが本当に美味しい。フレッシュが売りのドーナツなだけあって、サクっとした食感を追求し、こめ油で揚げているのだそうだ。
大きい!でもペロリと食べられます。サイズ感に驚いていたが気がついたら食べ終わっていた。
小麦粉もトッピングのチョコレートも、全てオーストラリアブランドにこだわっているというこのドーナツ屋さん。揚げたてを待ちわびる人たちの列は伸びてゆく。
揚がったよー!」とスタッフさんが言うと、並んでいる人たちの視線が熱い!
ヘルシーなグルテンフリーカップケーキと揚げたてドーナツ。甲乙つけがたいけど、オーストラリアの青空のもとで食べるおやつは、どちらもとってもスイートな美味しさ。他にも様々なおやつを見ることができるこのマーケットは、オージー達の生活を存分に愉しむ姿が見ていて、気持ちがいいものです。
オーストラリアへ来られる時は是非週末を含めてマーケットへ。最高のおやつタイムが楽しめます。