日本の四季、八芳園の四季。一粒のチョコレートが教えてくれる、究極の「和」の美しさ

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まずは、「kiki」を立ち上げたきっかけを教えてください。

高橋はじまりは、八芳園で結婚式を挙げられるお客さまのために引き出物用のオリジナルチョコレートを企画開発したことでした。

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高橋八芳園のレストランで実践しているのが、提携農家から直接届くフレッシュな食材を使ったお料理をお客さまにお出しする「Farm to Table」というスタイル。その精神をお菓子づくりに生かそうと考えたのが「kiki」でした。チョコレートに使っている食材は、すべて八芳園のレストランで使っているものと同じです。

評判はいかがでしたか?

石橋おかげさまで、国内外のお客さまから大好評でした。結婚式に出席されたお客さまから「引き出物のチョコレートがとてもおいしかったので個人的に購入したい」という声が増えてきたため、専用の店舗を設けて一般販売することになりました。

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石橋現在は、お持ち帰りの他、店舗に併設されているレストラン「アニバーサリーガーデン レストラン」のデザートメニューとしても、kikiのチョコレートをご提供しています。

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桜、竹炭、紫蘇、酒粕……和の食材から生まれる未体験のおいしさ

コンセプトについて教えてください。

石橋日本の四季折々の美しさを、チョコレートという形でお客さまに届けることです。

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石橋「kiki(季季)」というブランド名には、日本の四「季」と八芳園の「季」節をお持ち帰りいただく、という意味を込めました。ラインナップは春夏秋冬の食材を使った一口サイズのチョコレートが8種類。そこに、期間限定の旬の味も加わっていく予定です。

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「竹炭」や「酒粕」などの食材は、いただく前は具体的な味が想像できませんでしたが、いざ口にしてみると濃厚かつ繊細なおいしさに衝撃を受けました。

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高橋うれしいことに、召し上がったお客さまからは「こんなチョコレートは食べたことがない!」と、感動のお声を数多くいただいています。

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高橋どれも和の食材には徹底的にこだわっていますので、クーベルチュールは素材の良さを最大限に引き出す物をセレクト。チョコレートのカカオは、繊細でおいしさの余韻が続く南米コロンビア産、ホワイトチョコレートのカカオは日本の食材の香りと相性のよい、ベルギー産を使用しています。味わいは濃厚なのに口溶けはなめらかで、いくつも食べたくなってしまう上品で優しい食感が魅力です。

デザインも美しいですね。

高橋ありがとうございます。チョコレートの表面のデザインは、池の波紋や敷石、木々や草花が咲いている様子など、八芳園の庭園の様子を表しています。

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8個入りの箱のふたを開けて上から見ると、まるで八芳園の日本庭園を空から俯瞰で見たような感覚を味わっていただけるように、チョコレートの配置にもこだわっています。

自らの足を使った徹底的な素材選びで、日本が誇る「旬の味」をお客さまに届けたい

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改めて、「kiki」の定番の8つのフレーバーについて教えていただけますか。

高橋ひとつひとつの素材に、出会うまでのエピソードやこだわりがあります。これから紹介するフレーバーは、8つともすべて私たちが全国の生産地へ足を運び、探し出してきたものです。生産者と直接お会いして熱意をお伝えするのはもちろん、畑や収穫現場も見学し、真摯にコミュニケーションを重ねた上で商品化を実現してきました。それだけに思い入れもひとしおなので、少し長くなるかもしれませんが……(笑)、説明させていただきますね。

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フレーバーは右上から時計まわりに竹炭、抹茶、柚子、酒粕、すだち、桜、胡麻、紫蘇。

「桜」

神奈川県小田原産の桜の花びらをシロップ漬けにして、ホワイトチョコレートと合わせました。桜が3〜5分咲きのうちに収穫する必要があるため、収穫期間は一年のうちわずか5日ほど。一口ごとに桜の香りがふわりと漂います。

「抹茶」

抹茶は京都「又兵衛」のもの。宇治の茶畑で育った抹茶を5倍濃縮にしてふわりとふるい、スイートチョコレートを合わせました。抹茶のほどよい苦みを残した深い味わいです。

「竹炭」

竹の名産地・徳島県阿南市で出合った、昔ながらの土窯で焼き上げた希少な竹炭を使っています。竹炭は体内の有害物質や不純物を吸収し排出される手助けをするとされ、漢方薬として江戸時代から使われてきた食材。炭とカカオのコク深い出会いは、ウイスキーやブランデーとも好相性。男性にもファンの多いお味です。

「紫蘇」

江戸時代から続く東京の農家の畑で収穫された紫蘇。荒くカットした青紫蘇に生クリームを合わせてさっと一煮立ちさせ、その上澄みだけをチョコレートと合わせました。紫蘇のさわやかさが口のなかに心地よく広がります。

「すだち」

すだちの98%以上が生産されている徳島県で出会った、阿南市山口町の無農薬のすだち。果汁と皮をホワイトチョコと合わせて、さわやかなおいしさに仕上げました。後からふわっとついてくる豊かな香りが魅力です。

「胡麻」

山口県荻市の離島・大島。海に囲まれたミネラル分の多い土壌からは、香り高く濃厚な胡麻が育ちます。国内産0.1%未満という希少な白ごまをキャラメリゼし、噛むほどに胡麻のうまみが香り立つ、食感が楽しめます。

「柚子」

高知県の北川村で出会ったのは、植樹から実りまでに15年以上もかかる、山で一番高い場所にある畑で育った実生ゆず。ゆずの木は薔薇のようにトゲがあるので、収穫も一筋縄では行きません。わたしも実際に現場に行き、収穫の様子目の当たりにして、おいしさの裏にある生産者の苦労と丁寧な作業に感動しました。このゆずは、フランスのパティシエからも指名がくるほどのおいしさで、食べていただくと味のインパクトに驚くはず。毎日ひとつ召し上がるほど熱狂的なファンのお客さまもいらっしゃる人気商品です。

「酒粕」

山口県萩市で、山田錦を50%磨いてこしらえる日本酒を絞った後に残される酒粕を使っています。酒粕のうまみをお届けしたくて、濃厚なチョコレートと合わせました。後をひくおいしさで、普段は甘い物を食べないという方でもついつい手が伸びてしまいます。

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高橋現在、一年を通してお求めいただけるのは、以上の8種類。これに、「黒糖」「りんご」「夏みかん」など、季節の味が期間限定で加わる予定です。以前販売していた期間限定フレーバーには「熊笹」というものもありました。もちろん、直接私たちが現地まで足を運んで探した、最高級の熊笹を使用したものです。

生産者とのやり取りからアイデアが生まれた、酒蔵発・和のガトーショコラ

もうひとつの商品「ガトーショコラ」について教えてください。

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石橋ガトーショコラのパウンド生地には、山口県田布施町の酒蔵で、純米大吟醸を仕込む中でつくられた無農薬の山田錦の削り粉を使っています。米粉を使うアイデアは、「酒粕」味のチョコレートを開発しているときに思いついたもの。ふんわりとしたやさしい食感で、味のバリエーションは同じく8種類。素材と色を合わせたパッケージデザインもご好評いただいています。

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聞けば聞くほど、こだわりの強さに驚きます。すべて、素材の生産地まで明記してあるお菓子は珍しいですよね。

石橋ここまでこだわった商品づくりができるのも、全国に足を運び、生産者の方々と何度も顔を合わせてお会いすることで確実な信頼関係を築いてきたからこそだと思っています。一切妥協はしたくなかったので、定番の8種類を決めるまでに半年もの時間をかけました。

どのチョコレートを見ても、頭のなかにパッとつくり手の方の顔が浮かびます。日本には、素晴らしい食材を育てている方たちがたくさんいる。チョコレートを通して、土地の魅力や生産者の方々の思いをお客さまにお届けできれば、こんなにうれしいことはありません。

■ 教えてくれた人

高橋直樹さん(右)
八芳園購買部次長として、全国の生産者を訪れる日々。日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザーの資格も持つ。「kiki」で思い入れのあるフレーバーは「ゆず」。

石橋正洋さん(左)
ギフト・コンサルティング・セールス担当として、コンセプトづくりの段階から「kiki」の立ち上げに関わる。「kiki」でお気に入りのフレーバーは「酒粕」。

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(写真一部店舗提供)

商品リスト
kiki 3個入り
1296円
kiki 8個入り
3240円
ガトーショコラ 8個入り
2160円