こんにちは。スイーツフォトグラファーの本多純です。

今回はちょっと面白い場所で本格的なスイーツが食べられるというお話を聞きましたので、ご紹介したいと思います。

場所は、東京・渋谷の道玄坂を上っていった先にあるカフェ「FabCafe Tokyo」。ここはドリンクやフードを楽しみながら、お店に設置された様々な工作機械を使ってものづくりを行うことができる「ものづくりカフェ」なのです。

モダンでスタイリッシュな店内には…

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ケーキのショーケース? いえ、これは「レーザーカッター」です。レーザーによって木やプラスチックなどの素材を切ったり彫刻したり、繊細な加工をしてくれたりする工作機械です。

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いま流行りの「3Dプリンター」も店内にありました。実物を見たのは初めてです。お客さまが使っているのか、何かをせっせと作成(印刷)していました。

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FabCafe Tokyoでは、これらの工作機械を使用できるだけでなく、お店側でもさまざまなイベント・ワークショップを開催していて、ものづくりを身近に体験できるスペースとなっています。(記事の最後に、私たちが体験したものづくりの様子をご紹介します)

またFabCafe Tokyoでは、各種ドリンク・フードもこだわり抜いた一品を提供されています。シングルオリジンの豆を使ったコーヒーや、専属パティシエによる手づくりスイーツなど。

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本日は専属パティシエ・小関智子さんがつくる週末限定のスペシャルパフェをご紹介します!

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FabCafe Tokyoに入るまでのエピソードについて教えてください。

小関都内のパティスリー数店で働いてから現在、フリーランスでスイーツをつくっているのですが、FabCafe Tokyoでのお仕事は、2012年秋ごろにスタートしました。

FabCafe Tokyoを立ち上げたロフトワークの代表・林千晶さんに友人経由で紹介してもらう機会がありまして、ケーキをつくって食べてもらったら「美味しい!FabCafe Tokyoで出してみたい」という話になりまして。当時はFabCafe Tokyoができてから半年くらいだったので、デザートメニュー全般を開発することになりました。

FabCafe Tokyoがオープンした当時は、メディアでも「ものづくりカフェ」という、まったく新しいタイプのカフェが誕生したと話題になったのを覚えています。実際に働いてみたご感想はどうでしょうか。パティスリーに勤めていたときと比べて、どんなお客さまが来られますか?

小関 「お客さまがケーキを食べに来ていない」ところが、ものすごく違いますね。パティスリーだったら、当然ながらみなさんケーキを目当てにいらっしゃるじゃないですか。FabCafe Tokyoはワーキングスペースとして利用されるお客さまが多く、そういう人たちはスイーツに見向きもしません(汗)。FabCafe Tokyoにもスイーツ目当てのお客さまがもっとたくさん来てほしいなと思って、期間限定のスペシャルメニューをつくることにしたんです。

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スイーツ好きは「限定」という言葉に弱いですよね(笑)。期間限定スイーツは、これまでにもかき氷やケーキなど出されていましたが、最近はパフェメニューを続けて出していますね。

小関パフェは1つのグラスという型に、季節感を取り入れやすいと思っています。例えばケーキだと、ジュレのような柔らかい素材を使ったり、冷たいものと温かいものを組み合わせたものをつくることが難しいんです。ですが、パフェならさまざまな食材を組み合わせることができるので、シリーズとしていろいろ提供していけるんじゃないかと思いました。

それにパフェは、ビジュアル的なインパクトが大きいので、お客さまへのアピールにもなると思って。このパフェを「Fabパフェ」と呼んでいますが、最近はFabパフェを食べにいらっしゃるお客さまも増えてきました。

Fabパフェ、私も早く食べたいです!それでは、今回の新作Fabパフェについてご紹介お願いします!

小関桃のパフェです。名前はまだ決まっていないので、提供するときまでに決めたいと思います。(注:取材時) 今回「真夏にも食べたいパフェ」というコンセプトでメニューを考えました。メインの材料は「桃」です。私は桃がすごい好きで、桃の持つかわいらしさ、ジューシーさ、甘さをパフェで表現してみました。

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小関一番上から、桃とヨーグルトとアールグレイ/ラベンダーの3種類のソルベ。その下には桃のコンポートとグロゼイユ(赤スグリ)のソルベ、紅茶のジュレと桃のジュレ、生クリーム、フランボワーズのソースが入っています。夏のメニューということで、重たさを感じさせないパフェにすることを意識しました。

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実際に試食してみると、上に盛られた3つのソルベは、桃やヨーグルトの甘酸っぱさ、紅茶の豊かな香りなど、素材の個性がしっかり感じられます。

また中の桃の果肉は大振りに切ってあってジューシーで、ジュレは冷たくて気持ちのいい口当たり。柔らかくてみずみずしいパーツばかりなので、どれもひんやりとしていますし、クドさがなくペロリと食べられます。暑い夏にぴったりなデザートです。

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こちらの「夏パフェ 桃色グラデーション」は、7月31日(日)から提供開始予定。提供予定日は、7/31(日)、8/6(土)、8/7(日)、8/13(土)、8/14(日)、8/20(土) の6日間。

週末はぜひ、渋谷・道玄坂のものづくりカフェでジューシーな夏パフェを味わってください!小関さん、ありがとうございました!

 

…ところで、せっかくFabCafeに来ましたので、ものづくり体験に私たちもチャレンジしてみました。

今回は、記事の最初で紹介したレーザーカッターを使って、マカロンに自分が描いたデザインやメッセージを彫刻してオリジナルギフトをつくる体験をさせていただきました。実は、マカロンも小関さんが担当しており、季節ごとに違った、特別なフレーバーを楽しむことができます。

タブレットに描いたメッセージやイラストをデータで読み込んで…。

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レーザーカッターで彫刻スタート。プリンターのような動きでマカロンの表面に少しずつイラストが描かれていきます。物凄いスピード。カメラで捉えられません。

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出来ました!機械の細かい操作はお店の人がやってくれますので、ペンを使ってイラストするだけ。もう「使い方に慣れてない」とか「難しい」とか言い訳できません! 恐い時代になりました(笑)

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スイーツ撮影のワンポイント ④色によって料理の冷たさや温かさを強調する

色には「寒色」と「暖色」という分類があり、文字通りそれぞれ冷たさや暖かさを感じさせる効果があります。具体的には以下の色で、直観でもわかっていただけると思います。

・寒色: 青緑、青、青紫など
・暖色: 赤、オレンジ、黄など

例えば今回のパフェだったら、冷たいスイーツならではの「ひんやり感」を伝えたいですよね。そういうときなどは、写真の色を寒色や暖色に寄せることで、スイーツの冷たさや温かさを強調することができます。具体的には、大きく次の4つの方法があります。

1) 背景の色を調節する

金属やコンクリート、ガラスなど無機物でつくられた壁やテーブル、食器で揃えると、同じ被写体の写真でも全体的に冷たい寒色系の印象となります。反対に、木や麻布など(着色していないもの)を素材にしたもので揃えると、温かい暖色系の印象をつくることができます。

ここでポイントとなるのは、白いテーブルやお皿、クロスを使うとき。よく見ると白さの中に青っぽさ(=寒色系)や、黄色っぽさ(=暖色系)があることがわかると思いますので、仕上げたい色味に合わせて使い分けてみてください。

2) 照明の色を調節する

自然光(朝~昼)や白色LEDで撮影すると冷たい寒色系の写真に、自然光(夕方)や白熱電球・電球色LEDで撮影すると温かい暖色系の写真になります。
自然光での撮影が最近流行っていますが、撮影するときの時間帯と天気(曇りや雨の日は寒色寄りになります)を意識してみてください。

3) ホワイトバランスを調節する

カメラのホワイトバランス(WB)という設定を変えることで、撮影する写真の色味を寒色寄り・暖色寄りにすることができます。具体的な方法は割愛しますが、インターネット上に詳しい記事が多数ありますので簡単に調べることができます。

4) 後加工で調節する

Adobe Photoshopやスマートフォンのカメラアプリなどを使って、撮影した写真の色を寒色寄り・暖色寄りに調節することができます。こちらも非常に深い話になるので割愛しますが、インターネットに詳しい方法を書いた記事が多数ありますので、興味がある方は読んでみてください。

ちなみに今回のパフェ写真も1~4すべてを寒色系になるように調整して、ひんやり感を強調しました。

寒色系に調整するときの注意点ですが、寒色系に寄せすぎると食べ物としてのあたたかみが失われて美味しそうに見えなくなってしまうので、バランスを見て調整してみてください。