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ネパール茶葉の本格チャイ。中目黒「Chiyaba」が手がける“お茶文化のアップデート”

UPDATE:

CAKE.TOKYO編集部

世界一のヒマラヤ山脈に隣する、アジアの山国ネパール。
その肥沃な大地の茶葉で淹れた、スパイス・チャイを飲んだことがありますか?

中目黒にある「Chiyaba(チャバ)」は、ネパール人店主が吟味を重ねた茶葉を、店内のメロウな空間で味わえるティーハウス。
週末には行列ができるほど盛況しています。

この記事ではネパール茶の美味しさと、店内の素敵な空間をご紹介。
そして、「なぜネパール茶なのか?」「オーナー夫妻が目指すお茶を通した場づくりとは何なのか?」についてお話を伺いました。

目次

選りすぐりのお茶を穏やかに楽しむ空間

Chiyabaの軒先

中目黒駅から高架下を歩いて5分ほど。人の往来もまばらになり始める閑静なエリアに立地しています。
実はこの立地もChiyabaの目指すお店づくりと関係しているのですが、そのお話は後ほどのインタビューにて。

店内のカウンター

Chiyabaオーナーのアディカリ明日美さん

オーナーはアディカリ明日美さんと、その夫でネパール人シェフのアディカリ・カンチャンさん。
二人は同じく中目黒で人気のモダン・ネパールレストラン「ADI」の店主でもあります。

カウンターより奥にはラウンジ調のスペースが。

ネパール茶の普及もChiyabaが目指すところの1つ。

ヒマラヤの肥沃な土壌で育ち、高い品質を誇るネパールの茶葉。
それでいて認知度はまだまだ途上にある、ネパール茶葉の美味しさを知って欲しいという想いも、Chiyabaが掲げるミッションのひとつです。

ネパール茶葉の本格チャイに舌鼓

バイオーダーで熱々のチャイを淹れていただけます。

看板メニューのひとつが、ネパール茶葉を使ったマサラ・チャイ。
ヒマラヤの麓で育ったアッサム茶をベースに、生姜、カルダモン、黒胡椒、シナモンをじっくりと煮出したひと品です。

「マサラチャイ(ホット・レギュラーサイズ)」¥700

ミルクのまろやかさ、それによって角のとれた生姜やカルダモンの刺激は、心地よくもしっかりとした存在感。スパイスで温まった身体にヒマラヤの茶葉の香り高さが染みていき、気持ちがほぐれていくのを感じます。

ネパール人のお客様からは「こんなにネパールらしい、オーセンティックなチャイが飲める店は滅多にない」と、喜びの声を頂くそうです。

ネパールの郷土のお菓子、セルロティをアレンジして作られたヴィーガンドーナッツ

フードにはチャイのお茶うけにふさわしいメニューが揃っています。そのひとつがヴィーガンドーナッツ(¥400)です。
ひと口頬張ると、米粉のもっちりとした食感がとても心地いい。
甘さを控え、素材の味を大事にした素朴な味わいは、チャイの個性をよりいっそう引き立ててくれます。一方で、その噛みごたえのあるテクスチャーからは、飲み物では得られない食感による満足感が得られます。
まさにチャイのお茶うけにぴったりで、よく考えられたサイドメニューだと感じました。

「ブリスボール(ベリー・マンゴー・カカオ)」各¥300

フードメニューはそのほとんどがヴィーガン仕様。
オーナー・アディカリさんの「ヴィーガンメニューにすることで、アレルギーのある方でも食べられるものを増やしたかった」という配慮によるものだそうです。

茶葉はTake Outもできます。

お店の茶葉はTake Outすることもできます。今回いただいたマサラチャイを始めとするスパイス・ティー各種。それから、ネパールの紅茶や白茶、緑茶などのスペシャリティ・ティーなどをお買い求めいただけます。

お茶への想い。「場づくり」と「文化のアップデート」

「Chiyaba」の店名に込めた想いをインタビューさせて頂きました。

店名の「Chiyaba」をひも解くと、「Chiya」はネパール語でお茶を意味し、「ba」は「葉」と「場」のふたつの意味が込められています。オーナー夫妻の「お茶を通した場づくりを行いたい」という想いからこの名が付けられました。

「なぜネパールの茶葉を扱うのか?」
「場づくりとは何を意味するのか?」

お店づくりにかける想いを、オーナーであるアディカリ明日美さんに伺いました。

ネパール茶でなくてはならない理由

「1」の質問に、お茶への想いが「10」返ってくる楽しいインタビューでした。

———

2017年に初めてネパール・バンチャー地方のお茶農園を訪問されたそうですが、どんな経緯だったのでしょうか?

アディカリ

そのときは私は行かず、夫のみの訪問でした。元々彼は、母国の社会や経済に貢献するため、ネパールの特産品を日本で売りたいと考えていたんです。その一環で遠い親戚が営んでいるお茶農園を紹介されたのがきっかけです。
ヒマラヤの標高2800mのとんでもない僻地の村だったけど、そこで飲んだ白茶がとんでもなく美味しかった。そこでその農園のお茶の虜になってしまって、ネパールのお茶を取り扱うことを決めたんです。

———

その後2020年に明日美さんも、お茶農園を訪問されています。そのときの滞在では何を感じられましたか?

アディカリ

やっぱりヒマラヤを前にして飲んだお茶が忘れられないです。その農園は現代人にとってはかなり厳しいところにあって。カトマンズ(ネパールの首都)からは24時間程かかるし、断崖絶壁の山道を通らないといけないし。夜は寒すぎて布団が凍るくらいで。
こんなに過酷だとは知らなくて、知ってたらたぶん行かなかったと思うんですけど(笑)

Chiyabaの茶葉はネパールの奥深く、ヒマラヤの麓で育てられています。

———

秘境のような場所にある茶畑なんですね。

アディカリ

それで翌朝、高山病で頭が痛む中、中学の部活で使うような大きいヤカンで淹れた、農園のお茶を飲むんです。目の前にはヒマラヤの景色が広がってる。その、とんでもない時間をかけてできた雄大な山々を見ながら、その大地で育ったお茶を飲む。そうすると、お茶の美味しさが押し寄せてくるのと同時に、ちょっと時間の流れがわからなくなって。
今風に言うと「整った」というか、私の心の中で”ししおどし”が「カーンッ」って鳴る音が聞こえました(笑)。

———

ししおどし(笑)。日本庭園でお馴染みの、風流な音のするあの竹筒ですよね。

アディカリ

そう(笑)。これはすっごくラグジュアリーな時間だなと感じて、とても印象的でした。そんな時間をつくり出してくれるお茶って素晴らしいな、と。
ただ、今それに似たシチュエーションで飲まれるのは、コーヒーが主流ですよね。でも、お茶というアジア人に身近で、素晴らしいこの文化を次の世代にも残したい。そのために、今の生活にアップデートした形で、もっと簡単にお茶を生活に取り入れられる提案をしていきたいと思ったんです。

お茶文化のアップデートの要のひとつがスパイス・ティー。

———

それはどのような提案でしょうか?

アディカリ

例えば、今はマサラチャイなどのスパイスティーと、白茶、紅茶などのストレートティーの2ラインで展開しています。興味を持たれやすいスパイスティーで門戸を広げて、後々はストレートティーも飲んで欲しいという想いがあります。
夫がヒマラヤで飲んで感銘を受けたのも白茶で、こっちを飲んで欲しいというのが本音としてはあるんです。そうやって、多くの人たちにお茶の美味しさ、文化に興味を持って欲しいです。

———

ネパール茶、ひいてはChiyabaで扱うお茶の魅力とは何だと思われますか?

アディカリ

アーシーなニュアンスというか、土の香りを感じられる、シンプルな味わいがネパール茶の特徴です。
私たちも色んなネパール茶を試しましたが、正直なところこんなに美味しいお茶にまだ出会ったことがなくて、だからこそ味には本当に自信があります。

Chiyabaのお茶を頂きながらのインタビューでした。左からHimalayan White(白茶)、Golden Sun(紅茶)、Ujeli(紅茶)

———

具体的にはどのような違いがあるのでしょうか?

アディカリ

土地のアロマといいますか、土自体の香りと、お茶の香りがほぼ同じなんですね。畑の土に堆積している栄養素が、違うんだと思います。
ヒマラヤの山々には未知の植生もまだ多くて、そういったものが風に運ばれて堆積して、アロマティックな大地を作ってるんじゃないかなと。
まだ解明されてないことも多くて、「科学的な分析をしたら?」とのお話も頂きます。

Hariyali(緑茶)

———

(実際にお茶を頂きながら)確かに、オーソドックスな紅茶や緑茶にはない香りがしますね。土と花の香りが混じったような、複雑な香り。
滋味が感じられながら、軽快ですいすい飲んでしまいますね。飲み飽きることもなく、日常に寄り添うお茶としてぴったりだと思いました。
ていうか、めちゃくちゃ美味しいですね。

アディカリ

ありがとうございます。茶園がヒマラヤのとんでもない場所にあることもあって、あまり世に出てないんですよ。
いまフランスからは買い付けが入ってるらしいですけど、日本では当店だけだと思います。

お茶うけにはヴィーガン羊羹。ラム酒につけたドライフルーツとナッツが入ってリッチな味わい。

「古さ」を守るために、お茶を「新しく」する

店内にはゆったりとした時間が流れています。

———

Chiyabaという店名には「お茶を通じた場づくりをしたい」という想いが込められているとお聞きしました。
具体的にはどのような「場」を目指してスタートされたのでしょうか?

アディカリ

お茶のすごいところって、ハードとしての場がなくても、お茶があればそこが場になることだと思って。
実際、カトマンズでチャイを飲んでるときにそれを感じたんですけど。お茶を囲んで必然的に人が集まってきて、そこで他愛もない話が始まる。家族の話とか、芸術の話とか、音楽の話とか。
それが文化として古今東西、何世紀にも渡って続いていることにロマンを感じずにはいられなくて。

同時に、そんな素晴らしいものだからこそ、今後も文化として残していきたいという想いも強いです。
いまは喫茶店でPCを広げてお仕事されている方も多いですよね。でも、ChiyabaではもうPCは置いて、お茶を飲みながらお友達とお話したり、一人でゆっくりしたりして、お茶の辿った時間に思いを馳せられるような場所にしたいと思ったんです。

店内では毎朝お香を焚くことにしているそうです。

———

素敵ですね。目指されている「場」に近づけていますか?

アディカリ

そうですね。例えばおひとりで来店されて、奥の席でお茶を飲みながらジッと目を瞑っているお客様もいたりして。たぶん内省されてると思うんですけど。そういう方を見るとこの店の使い方としては「大正解...!」なんて思ってます。

———

確かに、物思いに耽ったり、瞑想のような過ごし方をするにはピッタリの空間ですよね。

アディカリ

あえて目黒川から離れた静かな立地にしたり、店の奥のスペースの雰囲気づくりや、店内でお香を焚いたりしてることも、目指していた場づくりに一役買っていると思います。
ただ、お店をオープンして1年半くらい経つんですが、少し考え方が変わってきた部分もあって。

———

どのような変化があったのでしょうか?

アディカリ

お店を始めてみると予想していたより若いお客様が多かったんです。20代の方とか。その年代の方々はお茶の飲み方も違ってくるのかと思って。
蔵前橋通りなんかには、趣向を凝らした茶器でじっくりお茶を淹れて飲むっていう、従来のお茶の楽しみ方ができる素敵なお店がたくさんありますけど、Chiyabaではもっと違うアプローチもしたいと考えるようになって。

常連のお客様と談笑されるアディカリさん。

———

それが、この秋から始められるリブランディングのテーマである「古くて新しい文化」に関係してくるのでしょうか?

アディカリ

そうです。今のライフスタイルに合わせて、お茶という文化もアップデートさせるということですね。スパイスティーのくだりでもお話しましたけど、それをさらに推し進めていきたいと思っています。
ゆっくり飲んでいただくという楽しみ方も残しつつ、もっと手軽に飲める選択肢もご提案する。タンブラーで飲めるようにするとかですね。デザインも若い人たちに興味を持って頂けるようにブラッシュアップを続けています。

そうやって新しさを取り入れることで、多くの人にお茶と接点を持ってもらう。そこで、古くから飲み継がれてきているお茶の良さ、お茶があるだけで憩いの場やラグジュアリーな時間が生まれる、その素晴らしさを知ってもらう。

お茶というものを「古くて新しい文化」にアップデートすることで、次の世代にも残していきたいです。

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。また、価格はすべて税込です。

SHOP INFORMATION

NAME Chiyaba(チャバ)
WEBSITE https://chiyaba.base.shop
SNS https://www.instagram.com/chiya_ba
ADDRESS 東京都目黒区上目黒2丁目45-12
OPEN 火~金 9:00~19:00 (L.O.18:30)、土日祝 10:00~19:00(L.O.18:30) 
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