“旅とお菓子”をテーマに、クリエイターさんのお気に入りを紹介してもらうシリーズを公開します。本日の案内人は、フリーランスのライター&編集者として活動する、旅好きユニット「auk(オーク)」の佐々木素子さんです。今回はパリのお土産をテーマに、3つのお菓子を教えてくれました。
はじめてパリに行ったのは21才の頃。それから、何度もパリを訪れていますが、パリで必ず買って帰るド定番おやつが3つあります。
1.「da rosa(ダ ローザ)」のレーズンチョコ
まずは、エピスリー「da rosa」のRaisins au Sauternes(レザンドレ・オ・ソーテルヌ)。数年前にパリ在住のカメラマンから、日本へのおすすめのお土産を聞いて教えてもらって以来、パリに行ったときは必ず足を運び、そしてパリに行くという人がいればお願いして買ってきてもらうもの。
エピスリーとは、ランス語でお惣菜屋や食料品店の意味。エピスリー ダ ローザの店内には、舌の肥えたパリのひとびとを魅了する、こだわりの生ハムやパテをはじめたくさんの高級食材が並びます。そんな店内の隅っこで、ガラス瓶に入って売られているのが、このレーズンチョコ。
店員さんのかわいいパリジェンヌが「食べてみる?」と瓶にスコップをざくっと入れて、3粒ほど試食させてくれましたが、一粒食べたときの衝撃たるや!いわゆる日本の干しぶどうチョコとは全くの別物。
芳醇なぶどうの甘さと香りにうっとり。ワインにもばっちり合う、おとなのためのレーズンチョコです。
2.老舗パティスリー「MEERT(メール)」のゴーフル
2つめは、フランスのリールに本店がある老舗パティスリー「MEERT」のゴーフルです。パリは、マレ地区にお店があります。
ここのゴーフルは、長方形。しっとりもっちりとした薄いワッフル生地に、じゃりじゃり食感のクリームが挟んであり、脳に響くような甘さに中毒性があります。ゴーフルの種類は、スタンダードなバニラをはじめ、シトロン、フランボワーズ、スペキュロス、ピスタチオ&グリオットなど。
1枚から購入できるので「全種類1枚ずつ」という贅沢な買い方をして、後日好きな味を箱買いします。これは完全に自分へのおみやげ。ご褒美です。紅茶をスタンバイさせて、もふっとかぶりつく瞬間がたまりません。
以前はフランスでしか買えませんでしたが、なんと国外初!ブリュッセルにもお店ができました。私は毎年ベルギーに行っているので、これはテンションがあがります。初夏のブリュッセル滞在時にも、もちろん行ってきました。ヨーロッパ最古のアーケード「ギャルリー・サンチュベール」の建築美にお店の雰囲気がぴったり。
宝石のようなケーキやチョコレート、マカロン、ギモーブ、ブレンドティーやジャムもあります。この「なんでもあって、それぞれがめちゃおいしい」というのはすごい。フランスのお菓子の歴史と技術に打ちのめされます。
3.老舗パン屋さん「Poilane(ポワラーヌ)」のサブレ
そして最後は、老舗パン屋さん「Poilane」のサブレです。
2年前に仕事でパリに2週間滞在した際は、お店があるシェルシュ ミディ通り沿いのアパルトマンを借りていたので、 ここぞとばかりに通っていました。日本でもファンの多いサブレは、パンと同じ石釜で焼かれているそう。
バターたっぷり、歯ごたえのある固めの食感は噛み締めるほどにおいしさが口いっぱいに広がって、「至福」のひとこと。なんだか懐かしさすら感じる素朴さが、人気の理由なのかもしれません。ボックス入りもいいですが、ここでしか買えない袋入りがおすすめ。たっぷり入っているので、お得感があります。
ああ、なんだかとってもパリに行きたくなってきました。ブリュッセルからパリまでは、タリスで1時間半…来年はパリにも寄って来ようと思います。