パティスリーのシェフがジェラート屋さんを開くまで

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外から見てもとてもすてきな雰囲気で、入るまえからドキドキしてしまいました。

馬場ありがとうございます。

お店の場所に参宮橋を選んだのはなぜですか?

馬場もともとこぢんまりとした商店街が好きで、参宮橋は候補のひとつでしたし、この場所でお店ができることはとても嬉しく思っています。

近所の方が気軽にきて、ほっと一息ついていただけるような場所になればいいなと思っていたのですが、実際に、近所の子連れのお母さんがたびたび足を運んでくださったり、ご年配の男性がコーヒーを楽しみに来てくださったりしていて、とてもありがたいです。

ジェラート屋さんを開いたきっかけについて教えてください。

馬場きっかけというと、2つありまして。わたしは、もともと代々木上原の「パティスリー ビヤンネートル」で月替わりのパフェをつくっていました。おかげさまで、パフェが多くの方に喜んでいただけたので、そのパフェをブラッシュアップした形で何かできないか、と考えていたことがひとつ。

もうひとつは、ビヤンネートルのラボが手狭になってきたので、別の場所にちゃんとしたラボを設けようという話が出ていたこと。それなら、ラボを兼ねて、「パティスリー ビヤンネートル」の姉妹店として新しいジェラートショップをつくろう、ということになったのが始まりです。ですので、こちらのラボでは、「パティスリー ビヤンネートル」の焼き菓子も一緒につくられています。

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直線的なデザインが新鮮なガラスケースは、日本に3台しかない貴重なもの。

改めて、内装からインテリアまで、お店のどこを見ても本当に素敵ですね。

馬場ありがとうございます。設計は、個人的にファンでもある井田耕市さんにお願いしました。国立のお菓子屋さん「foodmood」や豪徳寺のブーランジェリー「ユヌクレ」、調布のカフェ「手紙舎つつじヶ丘本店」と「手紙舎 2nd STORY」も手がけた方です。什器やインテリアなども、個人的な好みに合ったものをひとつひとつ選んでいきました。ユニフォームもオリジナルで作ったものです。

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ところで、店名の意味は何ですか?

馬場こちらは、実は造語なんですが……、水が満ちて行く「FLOW」という単語や、コーヒーフロートの「FLOAT」という言葉の意味である「たゆたう」や「漂う」という言葉をイメージして考えました。

隅から隅まで、ゆるぎない世界観というか、物語性を感じます。

馬場ミヒャエルエンデの「モモ」という児童文学がとても好きで。モモは、時間泥棒に盗まれてしまった時間を取り戻す女の子の物語なのですが、時間を取り戻すことで世界にまたよろこびや美しさが戻ってくるというイメージを、このジェラートショップでも表現できれば……と思って。あくまでイメージなのですが、よかったら、そのあたりも併せて楽しんでみてくださいね。

一度食べたら忘れられない、シンプル・イズ・ベストなおいしさ

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こんなにすてきなお店でいただくジェラート、期待がとっても高まります……。ずらりと並んだジェラートが、とってもおいしそうですが、おすすめを教えていただけますか?

馬場「レモンとココナッツとローズマリー」は、当店のスペシャリテです。自然農法で育ったレモンと、コクのあるココナッツと、さわやかなローズマリーを合わせました。

あとは、無添加の「ピスタチオ」フレーバーも定番で人気です。ピスタチオは、イタリアのアグリモンタナ社のもの。着色料などの添加物を一切使用していないピュアピスタチオペーストなんです。

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聞いているだけでしあわせな気持ちになりますね。ぜひ、こちらのスペシャリテと、無添加ピスタチオの組み合わせをお願いします。

(味わってから)うん、おいしい! レモン、ココナッツ、ローズマリーの順番に、口のなかでフレッシュな味がふわりと広がって、とってもさわやかです。

なんでしょう、この混じりけのないおいしさは、ちょっと衝撃的ですね……。シンプルでストレートに素材の味が伝わってきます。ピスタチオも、濃厚なのに雑味のないシンプルな風味がすーっと舌の上でとけていきます。無添加のピスタチオって、こんなに薄くてきれいな色をしているのですね。

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馬場ありがとうございます。素材自体がとても上質でおいしいものなので、その魅力を邪魔しないよう、ジェラートは極力シンプルな味に仕上げるようにしています。

あとは、コーンのおいしさにもびっくりしました!さくさくと香ばしくて、コーンだけでひとつの立派なおやつになりそうな。

馬場ワッフルコーンも手づくりのものを使っていて、後ろのラボで一枚一枚焼いてから丸めて成形しています。心を込めてつくっているので、気に留めていただけるととてもうれしいですね。

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野菜やフルーツなどの素材選びにもこだわって、やさしく、おいしく、シンプルに

「貴味メロン」「ピーナッツバター」「無農薬ブルーベリーフロマージュ」など、フレーバーひとつひとつが特別で、オリジナリティがあふれていますね。それぞれの説明欄に、畑や生産者の方の情報が書かれてあるのにも驚きます。

馬場レモンは愛媛・大三島の花澤家族農園、メロンは熊本の生産者グループSUN-Q、ピーナッツバターは千葉の九十九里町のHAPPY NUTS DAY社、ブルーベリーは北海道の帯広ときいろファームのものを使っています。

素材は、ご縁のある愛媛を中心に、できるかぎり顔のわかる生産者や信頼できるメーカーから取り寄せるようにしています。どの素材も、わたし自身がほんとうにおいしくてすばらしいと思うものばかりですので、自信をもってお客さまにお伝えできるんです。

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素材のルーツがわかると、より安心していただけるし、フレーバーを選ぶ時間も楽しくなりますね。ジェラートの味わいも、より奥行きが増すというか、立体的に感じられるような気がします。

馬場ありがとうございます。そう言っていただくと、生産者の方々も喜ばれると思います。わたし自身、できるだけ畑にも足を運ぶようにしていますが、みなさん、とっても素敵な方たちなんですよ。

ジェラートのフレーバーは、定期的に変わりますか?

馬場フレーバーは常時全部で12種類で、そのうち「ピスタチオ」「ショコラ」「バニラ」「ほうじ茶」の4種類は、通年お楽しみいただける定番フレーバーです。その他のフレーバーは、季節のものを中心に、新作も交えながら、その都度変わっていく予定です。

大切にしているのは、子どもの目線。親子で安心して通えるジェラート屋さんを目指して

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基本の砂糖や牛乳はどのようなものを使っていますか?

馬場砂糖は主に、種子島の原糖を使っています。栄養価が高く、リッチな深みがあっておいしいんです。牛乳や生クリームは、北海道産と岩手産をバランスよくミックスして使用しています。牛乳のおいしさを味わっていただくなら、シンプルに牛乳を主役にした「リッチミルク」というフレーバーがあるので、ぜひ試してみてください。こちらは、うちでつくっている他のジェラートのベースともなるフレーバーです。

聞けば聞くほど、一切の妥協がなく、脱帽してしまいます。

馬場大切にしているのは、子どもの目線で考える、ということ。私自身、まだ小さな子どもがいることもあり、お母さんが、自分のお子さまに安心してあげることができるものをつくりたいという気持ちが年々深まっているのを感じます。

良い素材を使って、その魅力をジェラートにしてストレートに生かす。実践しているのは本当にシンプルなことですが、おかげさまで、小さなお子さまからご年配の方まで、みなさんに笑顔で「おいしい!」と言っていただけて、とてもうれしく思っています。

ジェラートと一緒に飲みたいコーヒーから、ギフトにも喜ばれる焼き菓子まで

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カウンターには、パンや焼き菓子も並んでいますね。

馬場パンや焼き菓子も、すべて後ろのラボでつくっています。うちは小さなお店なので、ジェラートも基本的にはテイクアウト前提ですが、店内には4席程度のカウンターがありますので、席が空いているときはそちらで焼き菓子やジェラートを食べたり、コーヒーを飲んでいただけるようになっています。

ショッパーのデザインやロゴも素敵です。

馬場ありがとうございます。お店のテーマカラーは、深い森を想起させるようなフォレストグリーンと、ジェラートをイメージしたサーモンピンクを使っています。インテリアはかなりしっとりと落ち着いた感じなのですが、お店のなかで、森の奥深くで咲くお花のように、ケースの中に並んだジェラートの美しさがぱっと引きたてば素敵だなぁ、という思いを込めました。

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コーヒーのセレクトにもこだわりを感じます。

馬場基本的には、そのままでもおいしく、ジェラートと一緒に飲んでも、お互いを引き立て合うようなフレーバーのものにこだわっています。ポートランドなどでは、ジェラートとコーヒーをセットで楽んでいる方がとても多くて、そういう風景も素敵だなぁと思って。いまは徳島のアアルトコーヒーさん、代々木上原の堀口コーヒーさんの豆を使っていて、一杯ずつハンドドリップで丁寧にお淹れしています。少しお得なジェラートとドリンクのセットメニューもありますので、ぜひ試してみてくださいね。

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今後新たにチャレンジしたいことはありますか?

馬場まだ始まったばかりで、わからないことも多いのですが、ゆくゆくはWebショップなども開きたいですし、ギフトの焼き菓子の展開も増やしていきたいです。いまは、常連の方にも「今日は何があるのかな?」というワクワク感を持っていただけるように、日替わりのフレーバーを用意しています。公式サイトはまだないのですが、最新情報はInstagramなどで告知しています。小さなお店ですが、たくさんの方に気持ちをお届けできればうれしいですね。

■ 商品リスト

ジェラートセット シングル480円 ダブル540円
スペシャルフレーバー(ピスタチオなど)は+80円
自家製コーン+60円

■ 教えてくれた人

馬場麻衣子さん
パティシエ。「FLOTO」オーナーシェフ。2010年、東京・代々木上原に「パティスリービヤンネートル」を開業。2017年3月、東京・参宮橋に、ラボを兼ねたジェラートショップ「FLOTO」をオープン。

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