さっぱりした甘みが夏にぴったりの「もちもち黒糖きなこ」。10年以上も売れ続けている、成城石井の隠れたロングセラースイーツです。成城石井の大ヒットスイーツの開発インタビュー第7弾は、成城石井でお菓子を開発し続けて18年、菓子グループ長の光野正三さんにお話を伺いました!
ミネラルたっぷり!さっぱり夏向きのスイーツ
初めて食べたときは、名前の通りのもっちもちな食感で驚きました。寒天なのに、どうしてこんなにもちもちなんでしょう?
光野寒天をベースに、さまざまな材料を加えてこの食感にたどりつきました。それに、つるんとした食感も出したくて、このざっくりとした大きさに手作業で切っています。食べごたえがあるでしょう?
この食感は心地いいですね。それに黒糖の味がしっかりと濃くて、満足感もあります。
光野沖縄産のミネラル豊富な黒糖を使用しています。濃厚で、風味が自然。他の黒糖と食べ比べてみても全然違うんです。この黒糖をたっぷり使ったデザートを作りたくて、「もちもち黒糖きなこ」が生まれました。
ふりかける国産大豆のきなこも香り豊かですね。
光野大豆を炒った「こがしきな粉」で香ばしさを引き出しています。食べ飽きないから「毎日食べている」というお客様もいらっしゃいます。長くお客さまに愛していただけているのは、本当に嬉しいですね。
成城石井の商品開発はどのように行われるのですか?
光野月に2回、自家製商品の検討会があります。私たち調理人から提案したり、バイヤーから新食材の提案があったりして、社長も交えて試食して今後販売する商品を決定していきます。ダメ出しが出ることもあるので、発売に至るのはなかなか険しい道のりなんですよ。
パッケージよりも“中身”で勝負!
そんな激戦の中、10年以上も売れ続けているなんてすごいですね! パッケージのこだわりについても教えてください。
光野スーパーマーケットなので、パッケージは、見た目よりも持ち帰りやすさを重視すべきだと思っています。豪華な見栄えのものより、中身がきちんとしたものをお求めやすい価格で作りたい。なので、極力コストをかけずに、その分おいしいものをお届けできるよう努力しています。
毎日利用する客の立場として、その考え方はとてもありがたいです。このたびは取材にご快諾いただき、ありがとうございました! ちなみに光野さんは、今日も朝から製造現場に立たれていたんですよね。私はてっきり、開発者の方は現場には立たないかと思っていました。
光野私は、毎日製造現場に出ていたいんです。実家が洋菓子店だったので、ためらいなくお菓子の業界へ足を踏み入れたのですが(笑)、もう趣味というか、人生の一部になっています。お菓子づくりが大好きなんですよ。
光野これからも「成城石井の味」をさらに追求して、おいしいものをたくさん作っていきますので、どうぞ楽しみにしてくださいね。