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【京都】本物の味をご自宅で。上質な宇治抹茶専門の甘味処「京都・東山茶寮」が手掛ける絶品抹茶スイーツ

UPDATE:

CAKE.TOKYO編集部

古都の風情と豊かな歴史文化が魅力の「京都」。794年に建都されて以来、歴史ある神社仏閣や伝統工芸はもちろん、食文化においても長い歴史を持つ日本の文化の中心地と言えます。
今回は、たくさんある京都の魅力のひとつ“宇治抹茶”を使ったスイーツをご紹介。
上質な本物の宇治抹茶の風味を、余すことなくお菓子に込めた“本物の味”を堪能します。

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。また、価格はすべて税込です。

目次

歴史と文化あふれる「京都・東山区」

京都・東山茶寮のある五条坂と付近の景色

京都の中でも、多くの観光名所が集まっている京都市・東山区は、古都ならではの文化と風情を色濃く感じることができるエリア。今回ご紹介する「京都・東山茶寮」の茶房は有名な京都の観光名所のひとつである「清水寺」から徒歩で12分、清水五条通沿いにあります。

日本三大銘茶のひとつ“宇治抹茶”専門の甘味処

「京都・東山茶寮」の店舗外観

京都の風情ある景観にとけこむ、趣のある外観。木製の引き戸をからからと開ける感覚は、茶房ならではの楽しみのひとつです。大きなガラス窓から差し込むあたたかな光が、木目調の和モダンな店内を明るく照らし、やわらかな印象を演出。店内は、喧噪から離れほっと安らげる空間が広がっています。

京町家の面影残る楚々とした店内

静岡、狭山と並び、日本の三大銘茶のひとつとされる宇治茶。
なかでも「宇治抹茶」は日本の食を代表するブランドです。それだけに、多くの抹茶スイーツであふれる京都ですが、「京都・東山茶寮」で提供される抹茶スイーツはただの宇治抹茶ではありません。

現存する唯一の“宇治七茗園”の宇治抹茶

宇治橋からの眺め

宇治抹茶の歴史は、遡ること約750年前に始まります。
室町幕府の三代将軍 足利義満が大内義弘に命じて宇治に茶を植えさせ、7つの優れた茶園が誕生したことから始まります。この7つの茶園を「宇治七茗園」と呼びます。

「日本遺産」に指定された「和束町」の茶園 

現在では、そのほとんどが失われてしまいましたが、唯一残る茶園「奥の山」を守り続けているのが「堀井七茗園」という江戸時代に創業された、長い歴史を誇る宇治茶の名門茶園です。
そして「京都・東山茶寮」ではなんと、この「堀井七茗園」の上質な宇治抹茶だけを使用しています。

たくさんの石臼が規律よく茶葉を挽く様子は圧巻

小嶋さん

「堀井七茗園の新茶は年に一度、ゴールデンウイークが明けた頃に手摘みをしています。機械で摘むと、一番茶以外の下のほうの葉っぱも一緒に混ざってしまうので、丁寧に手作業をする必要があるんです」

丁寧に手摘みされた新芽の茶葉を蒸し、揉まずに乾燥させ、その後、切断とふるいを繰り返し、茎や葉脈の固い部分を取り除きます。

小嶋さん

「碾茶にするには、独自の機械で乾燥させていくんですが、最終的には人の目で確認しながら取り除いていきます。葉脈と軸は雑味のもとになるので、これをしっかり取り除くことで風味が全然違ってくるんですよ」

美しい色合いの「堀井七茗園」の宇治抹茶

そうして、残った葉先の本当に柔らかい部分だけを、石臼で丁寧に挽いていきます。

小嶋さん

「この石臼、1分間に最速でも53回転しかできません。1秒に1回転もできないんです。これ以上早く回してしまうと、熱を持ってしまい、宇治抹茶の風味が落ちてしまうんです。それでいて、すごく繊細で。茶葉に葉脈がわずかに残っているだけで石臼が持ち上がってしまって、止まってしまうんです」

この石臼1台でできあがる宇治抹茶の量はなんと、1時間でわずか40gほど。
こうして手間暇をかけて丁寧に作られた宇治抹茶は、まろやかな泡立ち、立ち上がる濃厚な香り、なめらかな舌触り、そして深く濃いうまみを持ちます。
そして、これらの特長的なおいしさは実に細やかな工程をいくつも経ることでしっかりと引き出されるのです。

上質な宇治抹茶だけを使った本物の味“宇治抹茶のおぜんざい”

そんな貴重な宇治抹茶を贅沢に使った和洋菓子を販売している「京都・東山茶寮」の厳選商品をご紹介します。

宇治抹茶のおぜんざい

宇治抹茶を贅沢に使用した、さらりとしたおうすに、ほどよい粒感に炊きあげた特製のあんこと、もちもちっとした白玉を浮かべた「冷やしぜんざい」。
あんこのほのかな甘みが、宇治抹茶のおいしさをぐっと引き立たせる、大人のスイーツです。

心地よい抹茶の苦みに満たされる

余計な甘みをつけていないため「堀井七茗園」の抹茶の質のよさを存分に味わうことのできる逸品。
「実はいちばんリピート率の高い商品です」という小嶋さんもおすすめの大人のスイーツは、これからの暑い夏にこそぴったりで目上の方への贈り物にも喜ばれそうです。

和素材のおいしさを引き立たせるクリーム入りの“水まんじゅう”

手前から 抹茶、ほうじ茶、きな粉、水まんじゅう

もうひとつ、夏にぴったりの和スイーツといえば「水まんじゅう」。
「京都・東山茶寮」の水まんじゅうは、3種類のフレーバーを楽しむことができます。

ぷるんとした食感の中にそれぞれの風味がぎゅっと凝縮

■宇治抹茶
貴重な宇治抹茶を使った抹茶あんのおいしさは、言わずもがな。
ミルキーなクリームが抹茶の心地よい苦味を引き立たせる大人の味わいです。

■ほうじ茶 
口に含んだ瞬間、ほうじ茶の焙煎した香ばしい香りがふわりと。ほどよい渋みに中のクリームが合わさることでまろやかな味わいが広がります。

■きな粉
和菓子のなかでも人気のある定番フレーバーのひとつ「きな粉あん」は、炒りたての芳しさを感じます。3種のなかで最も甘みが特長的なので、お子さまでも食べやすいおいしさです。

いずれも甘さ控えめの「あん」に洋素材のクリームを絶妙に組み合わせた、「京都・東山茶寮」だからこその洋風和菓子を堪能することができます。
抹茶といえば和菓子が連想されることが多いですが、「京都・東山茶寮」の小嶋さんはその枠にとらわれず、洋菓子の要素を取り入れた抹茶スイーツを提案しているのも魅力のひとつ。


———洋菓子の要素を取り入れたキッカケはあったのですか?

小嶋さん

「私たちは“抹茶屋”であり、何よりも“抹茶”そのものをおいしく食べていただきたいという想いが強くありました。そのため、和菓子だけにこだわる必要はないかな、と。抹茶が本来持つ豊かな風味と深い味わいを、より多くの人に楽しんでもらいたい。そのためには、さまざまな形で抹茶をいかす方法を模索しまして、洋菓子の要素も取り入れてみたところうまくいったという感じです。ただ、抹茶は粉茶と違って酵素が含まれているのでクリーム(油脂)と合わせるのが大変難しく、何度も何度も試作を重ねました」

宇治抹茶のおいしさを最大限にいかす企業努力

どの商品も素材の味、特に宇治抹茶の風味を損なうことなく、そのおいしさを最大限にいかす商品を作っている社長の小嶋聡さんに、おいしさの秘密をさらにお伺いしました。

社長:小嶋聡さん

———

商品作りにおいて、抹茶のおいしさをいかすために大切にしていることを教えてください。

小嶋さん

「抹茶をおいしくいただける時間はとても短いので、そのおいしさの最高の瞬間をお届けすることがとても難しいです。加熱してすぐに冷却しないとほうじ茶のようになってしまうので、鮮度を落とさないために、スピードも大切にしています。あとは、鮮やかに見せるための“着色料”も使っていません。宇治抹茶そのものの味わいを引き出すために余計なものは一切使わない。そこがリピートに繋がっている点だと思っています」

———

なるほど。だからこそ、あの透き通った濃厚な味わいを提供することができるのですね。数に限りのある貴重な抹茶を使っていることで、苦労される点はなんでしょうか?

小嶋さん

「一番茶だけを使っているので、茶葉に限りがあることです。年に一度きりの収穫しかないので、販売先をたくさん抱えることができなくて。そのうえ、石臼挽きですから、ますます量産ができません。お菓子のほうも大量に生産することができず、お待たせしてしまうこともしばしばあります」

抹茶の伝統を守りつつ世界へ、そして未来へ

伝統のおいしさを未来へと紡いでいく

観光地としての京都は、その豊かな文化と美しい景観で長年にわたり世界中の旅行者を魅了してきました。
「京都・東山茶寮」でも、伝統を守りつつも、新たな試みによって海外からのお客様を歓迎する体制を強化しています。

小嶋さん

「海外からいらっしゃったお客様には、抹茶やあずきの伝統的な日本の甘味を楽しんでもらいたい一方、あずきの甘みだけでは物足りない方もいらっしゃって、そういう方向けに『抹茶シロップ』を用意しています。こうすることで、より豊かな味わいを提供できます。
また、今後は海外へも挑戦したいと思っていまして、清水五条の店舗では海外のお客様の反応やご意見を直接いただけますので、これらを商品開発にいかすことができます。日本の“抹茶”という食材を世界中の人々に知ってもらい、その魅力を広めていきたいと思っています」

創業から42年。次の10年、20年を見据えたステップとして、海外展開も視野に入れている小嶋社長。その朗らかな笑顔の奥には、抹茶のおいしさを伝えていく熱意と情熱が垣間見えます。
「京都・東山茶寮」のスイーツは、今日も多くの人々に愛され、そして、その抹茶の豊かな風味は、これからも世界中の人々を魅了し続けることでしょう。

ご紹介した商品はこちら

SHOP INFORMATION

SHOP 京都・東山茶寮
WEBSITE https://www.kyo-ohana.com
ADDRESS 京都府京都市東山区五条橋東4丁目448
TEL 075-532-0873
OPEN 不定休

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