【千葉・下総中山】街がグッと好きになる!カフェがつくる小さなきっかけ「goodie!(グッディ)」
フードイラストレーター
まるやまひとみ
住宅街にふと現れる爽やかなブルーの扉。
2026年5月、下総中山(しもうさなかやま)にオープンした「goodie!(グッディ)」は、デザイナーのご夫婦が「デザインの力で地域を盛り上げたい」と始めたカフェ。
失われつつある街の活気や地元への愛着。暮らしの中で見えてきたローカルならではの課題を、自分たちの仕事で解決できるのではないか。
市川市とともに地域イベントを開催すると、そこにあったのは街を愛する人たちの姿だった。
「私たちだからこそできることがある」。
街をデザインした仕掛けで、一人ひとりの心に眠る“地元愛”を呼び起こす。
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。また、価格はすべて税込です。
目次
知りたくなる、語りたくなる空間づくり
事務所の移転を機に、建物の2階を事務所に、1階をカフェに改装。
「goodie!」を経営するのは、都内のデザイン会社から独立し、市川市へと拠点を移したデザイナーユニット「ミカヅキ合同社」のご夫婦。
地域活性化を目指したイベントの企画やご当地ブランドの立ち上げ、運営などを行っている。仕事と暮らしを両立する中で「デザインの力で地域に何ができるか」を考え続けていたそう。
デザインとは見た目を整えるだけのものではない。本質は、課題を見つけ解決することにある。
そんな視点で街と向き合ったとき、見えてきたのが下総中山という場所だった。
海辺のような透明感のある空間が緊張をときほぐす。
この街はおだやかで、どこか心地いい。
二人にとっては縁のない地域だったが、それでも「もっとこの街を知りたい」「愛着を持ちたい」と思うようになり、同時に、ここに暮らす人たちにも同じように感じてもらえたらという想いが芽生えていく。
街を好きになるのに大きな理由はいらない。ほんの少しの“きっかけ”があればいい。
きっとみんな街を愛しているはずだ。
それは自社が携わっている「市川まちガチャ」の人気からも確信を得ていた。
市川市の名物や町名をモチーフにしたガチャは、発売と同時に瞬く間に話題となり、地元で大人気。イベントも開催され、多くの人でにぎわった。
普段は言葉にしなくても、本当はみんなこの街が好きなんだ。
SNSやオンラインが当たり前になった今、昔ながらのコミュニケーションは少しずつ薄れてきている。
だからこそ、ひとと直接向き合う場所をつくりたい。
街と関わる活動を手探りで続け、二人が選んだのが「カフェ」だった。
街に興味が湧くメニューへの工夫。地名を味わう「よりみちソーダ」
「よりみちソーダ」全員集合!
地元、市川の街と出会うきっかけを。
そんな距離感を大切にしている「goodie!」の象徴ともいえるのが、地名×景色を商品名にすえた「よりみちソーダ」。
「本八幡ミッドナイト」「行徳サンセット」「エドリバーブルー」など、カラフルなソーダを計6種類を展開する。
市川市の花であるバラや、ハーブ、シロップなどを使ったグラデーションで街の印象を華やかに表現。
地名を見て「昔ここに住んでた!」「行ってみたい!」と会話がはずむ。
住み慣れた街であっても見たことのない景色に「どんな風景なのだろう」と、街へ出かけたくなる爽快な一杯だ。
ドリンクの名前と色から情景が浮かんでくる。
赤鬼と青鬼で町おこし!鬼越生まれのオリジナルコーヒー
オリジナルデザインのカップなど、グッズ展開も豊富。
そして、もうひとつ仕掛けとして用意したのが、市川市のふるさと納税返礼品にも選ばれた「オニゴエコーヒー」。
地元のロースターと共同開発したオリジナルブレンドだ。
ブランド名の由来は、かつて鬼が住んでいたとの言い伝えのある地元の「鬼越(おにごえ)」地区をイメージ。
「強い赤鬼とやさしい青鬼」をコンセプトに味わいを設計し、赤鬼ブレンドには「ケニア レッドマウンテン」、青鬼ブレンドには「タイ ブルームーン」を採用するなど豆の銘柄にもこだわりが隠されている。
特に、深みと華やかさがミックスしたジューシーで甘みのある青鬼ブレンドは、毎日飲んでも飽きのこない味わいに仕立てられ、ボリュームのあるランチやスイーツとの相性が良い。
「赤鬼ブレンド」 ¥580(税込)
笑顔までとろけさせる自慢のスイーツ
「とろけるフレンチトースト(ベリーソース)」 ¥1200(税込)/「青鬼ブレンド」 ¥580(税込)
店主が「これを食べれば絶対に幸せになる」と語るのは、「とろけるフレンチトースト」だ。
生クリーム入りのアパレイユに漬け込んだ厚切り食パンをバターで香ばしく焼き上げ、ミックスベリーに甘糀を加えたブルーベリーソースと、たっぷりのホイップが添えられて豪華に盛り付けられた一品。
その名の通りじゅわっとろっの食感で多幸感に包まれる納得のひと皿だ。
ビッグサイズながら重すぎず、大満足の食べ応え。
透明感のある青鬼ブレンドがくちに残る甘さをすっきりとさせてくれ、ペアリングも抜群。
耳はカリッとし、生地とアパレイユの一体感がコクを高める
オープン当初はドリンクとスイーツのみのカフェを予定していたが、きちんと飲食店として成り立たせたいという思いからランチメニューもスタート。
発酵調味料や米粉を取り入れた、からだにやさしいメニューを展開している。
住宅街にあるからこそ、生活スタイルに合わせて日常使いしてもらえる環境づくりは重要だ。
お子さんの送り迎えの途中に、仕事の合間に。親子でも、ひとり時間を大切にしたい時にも。
初めて市川に来た人にも街の魅力が伝わるように。
そんな強い願いがメニューの豊富さにも現れている。
そしてこの日は「オニゴエコーヒー」を使った夏の新作スイーツが登場したとのこと。
梅雨のジメジメとした暑さを吹き飛ばすのにうってつけのデザートで市川のおいしさを満喫しよう。
ひんやりだけど心は熱い!地元愛に目覚めるコーヒーデザート(イラストあり)
アフォガード
illustration by まるやまひとみ
コクのあるバニラアイスに力強い風味が特徴の赤鬼ブレンドを合わせた「アフォガード」。
中深煎りに近い焙煎にすることで軽やかさが残り、濃度の高いエスプレッソにしても苦味が強くなることなく、バニラアイスとの相性も抜群に。
「アフォガード」 ¥620(税込)
バニラアイスを溶かしながら流れゆくエスプレッソの筋が美しい…
カラメルビスケットをスプーン代わりにしてみたり。
まずはエスプレッソのほろ苦さとバニラアイスのまろやかさを味わう。甘さを包むエスプレッソのキレが余韻に残る。
ふたくち目はナッツと一緒に。鼻腔をくすぐる香ばさとカリカリの食感が贅沢だ。
カラメルビスケットにのせれば、ふんわりとした甘さが加わり、味わいにまた違った表情が生まれる。
味や食感が少しずつ変わっていくパフェのような満足感を経て、最後は溶けたアイスがカフェラテのようなまろやかさを添えて、やさしい余韻で締めくくり。
バテ気味な体や心を一気に元気にしてくれる。
ここでしか飲めない一杯が、街の価値を育てていく
テイクアウトでもおしゃれなボトルの「よりみちソーダ」。あなたも寄り道しながら街さんぽはいかが?
魅力的なフードと空間を通じて街の魅力を感じられるカフェ「goodie!(グッディ)」。
自分たちが人との関わりを通じて街を知ったように、訪れるたびに自然と交流が生まれる空間づくりで、地域との連携を目指す。
敷居は低く、志は高く。
今後は市川の特産品「市川梨」など、季節や地域に寄り添ったメニューも展開予定。
訪れるたびに新しい発見があり、楽しみが増えていく企画を構想中だ。
自分たちも、カフェも、街も、まだ発展途上。だからこそ、何気なく立ち寄ったカフェでふと街の名前を知り、少しだけ興味を持ってほしい。
そんな小さな変化がいつの間にか“好き”に変わっていく。
また市川に訪れた際は、このコーヒーをきっかけに知った「鬼越」に行ってみよう。
新しい一歩からどんな出会いがあり、どんな“好き”を見つけられるだろうか。
SHOP INFORMATION
| SHOP | goodie!(グッディー) |
|---|---|
| https://www.instagram.com/goodie.cafe | |
| ADDRESS | 千葉県市川市高石神36-13 |
| OPEN | 火~土 11:00〜15:00 |
| CLOSE | 日、月 |
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