こんにちは。スイーツフォトグラファーの本多純です。

毎年のことですが、この時期はとても暑いですね!特に今年の8月は猛暑続きでした。こんな季節には冷たいスイーツ、それも水分たっぷりのフルーツを使ったものを食べたくなりますよね。

そこで今回は、旬のフルーツを使ったスイーツ、それも木で完熟させてから収穫したというフルーツでつくられた極上パフェをご紹介します!

場所は、東急大井町線等々力駅。スイーツ激戦区の東急線沿線に、2015年新たにオープンしたのが『PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI』です。

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同じ東急線の武蔵小山駅のパティスリーで10年間シェフ・パティシエをされていた岩柳麻子さんが、自らの名を冠して新たにオープンしたお店です。

店内はコンクリート打ちっ放し、そして厨房は全面ガラス張りという、洋菓子店というより海外のアパレルブランドショップのようなスタイリッシュなデザインの店内。

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入り口の近くにはケーキ、焼き菓子、ジェラートが並び、奥のカフェスペースではデセールプレートやパフェもいただけるなど、幅広いジャンルのスイーツを提供されています。

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その中でも特に話題を集めているのが、毎月新作を発表し続けている「パフェ」。現在は、季節のフルーツを使った「月替りのパフェ」と、雑誌の企画で始まった完全予約制の究極のパフェ「パルフェビジュー」の2種類を提供されています。

その見た目の美しさとおいしさが評判を呼び、週末の取材日も、朝のオープン直後からお客様が絶えることなく来店していました。

そんな忙しい合間のお時間を頂戴して、オーナーシェフの岩柳さんにパフェをご紹介していただきました!

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シェフ・パティシエ 岩柳麻子さん

昨年冬にお店をオープンされました。タイミングについてどんなきっかけがあったのでしょうか?

岩柳前のお店は都内に数店展開していたのですが、ゆくゆくはひとつの店舗でずっと、おばあちゃんになるまでお菓子をつくり続けていきたい。そんなお店を持ちたいと思っていました。そして場所を探し、後任のシェフに引き継ぎを終えたので、この度このお店をオープンしました。

独立するにあたって、この店ならではのこだわりや、新しくチャレンジされていることなどを教えてください。

岩柳ひとつは「デイリーでカジュアルに食べられるもの」を提供するお店を目指しています。奇抜なデザインのお菓子ではなく、シンプルなロールケーキやキッシュなどを提供しています。

もうひとつは、出荷時期がごく限られた国産のフルーツなど、「希少価値の高いものを使ったスイーツ」を提供しています。これが百貨店の中の店舗ですと、まとまった量を提供できるスイーツをつくらなければいけません。でもこの店舗だけであれば、数が限られたメニューも提供することができますので。

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オープンの場所に「等々力」という住宅街を選んだ理由は何かあるのでしょうか?

岩柳一生続けていくお店は「地元」で開きたいと思い、この地域を選びました。中学・高校と自由が丘に通学していたこともあり、この辺りは今も親戚や知り合いがたくさん住んでいるんです。またこの物件については、建物の形ですとか、車道に面していないので排気ガスを気にしないといった点が気に入ってます。

どんな用途でいらっしゃるお客さまが多いですか?

岩柳お昼ご飯を食べた後のおやつとして、大切な方への贈り物として、何回も利用していただいています。またカフェスペースでは、本を読みながらゆっくりと寛がれているお客さまも多くいらっしゃいますね。

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まさに地元のお客さまにとって「デイリーでカジュアル」に利用できるお店になっているということですね!この日も家族連れの方が数多く来店されていて、住宅街のお店ならではの穏やかで親しみやすい雰囲気を感じます。それではそろそろ、『PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI』で人気のパフェメニューについてご紹介をお願いします。まずは月替りのパフェからお願いします。

岩柳こちらは、8月限定の「白桃とデラウェア」のパフェです。上からデラウェア、白桃と紅茶のジェラートに、角切りの白桃とフリーズドライのヨーグルト。そしてフロマージュブラン、カモミールのジュレ、ブドウのソースが入っています。当店のパフェに使うフルーツは全て「木で完熟させてから収穫したもの」を、2日に1回取り寄せて使っています。

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白桃とデラウェアのパフェ

まずデラウェアの甘さに驚かされます!甘いだけではなく、とろけるように柔らかいです。「木で完熟させてから収穫した」フルーツ、ものすごいおいしさです。

白桃は噛みごたえある食感で、「山梨県民にとって桃はザクザク食べるもの」という、この季節の白桃の特徴なのだそうです。フルーツで甘ったるくなった口を、カモミールジュレの爽やかさとフリーズドライヨーグルトのサクサクした食感が引き締めてくれます。

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月替りのパフェは、シェフの義理のご実家である「宿沢フルーツ農園」から旬のフルーツを取り寄せてつくられているとのことですが、毎月変わる果物に対して、どのようにしてパフェのレシピを考案しているのでしょうか?

岩柳その果物を食べてみたときに、「一緒に何を食べたいか」で合わせる食材を選んでいます。また、見た目では色の組み合わせを意識していて、例えばパフェを横から見たときの層の色や、真上から見たときの色がバランスよくなるようにしています。

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「白桃とデラウェアのパフェ」は8月限定なのですが、 9月にはまた新作のパフェが登場します。そちらも楽しみですね!それでは続いて、完全予約制の「パルフェビジュー」をご紹介お願いします。こちらは9月から提供される予定の新作パフェですね。

岩柳9月のパルフェビジューは「山梨県甲州産 シャインマスカットと藤稔(ふじみのり)」です。(※ 藤稔はぶどうの品種のひとつ)

上からぶどうのジェラートに、シャインマスカットと藤稔、ぶどうのジュレとパールクラッカンホワイトショコラ。ヨーグルトハチミツとライムのジュレ、ソースフランボワーズが入っています。

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シャインマスカットの突き抜けるような甘さと、藤稔のジューシーな甘酸っぱさの食べ合わせは、山梨の秋のぶどう狩りをそのままパフェに表現したかのよう。ぶどう好きにはたまらない一品!まん丸のマスカットとぶどうを敷き詰めた姿も、まさに “ビジュー(bijou=宝石)” のような美しさです。

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パルフェビジューについては、もともとは雑誌の企画の中で「究極のフルーツパフェ」をオーダーされたところからスタートしたと伺っています。これまで作られてきたパフェメニューと比べて、どんなところにチャレンジがありましたか?

岩柳その人だけのためのパフェ」をつくりたいという思いでパルフェビジューはスタートしました。量産するスイーツとは違って予算を気にせずに、最高級のフルーツや希少なフルーツを思う存分頬張ってもらえるようなレシピを考えています。カルティエやハリーウィンストンのように、“美術館に並べられるような一品” を目指してこの形になりました。

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こちらのパルフェビジューは完全予約制となっており、店頭もしくは電話にて予約することができます。また予約は90分ごとの時間割制となっており、詳しい情報はFacebookの公式アカウント(Pâtisserie Asako Iwayanagi)に載っていますので、そちらを確認してから予約することをオススメします。

宝石のような美しさを目で楽しみながら、完熟のフルーツをお腹いっぱい味わってみてください。岩柳さん、ありがとうございました!

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スイーツ撮影のワンポイント ⑤お店全体の雰囲気を写真に取り入れてみる

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とにかくお洒落で美しいスイーツが次々登場している昨今ですが、カフェブームの影響もあって、店内のデザインもまたお洒落で、かつ店主のこだわりが随所に反映されたお店が増えました。

スイーツをアップで撮影する写真も良いですが、グッとカメラを引いて、お皿やカトラリーのデザイン、テーブルや内装、外の風景などの印象を写真の中に入れ込んで、お店全体に込められたストーリーを写真で表現してみてはいかがでしょうか。

「PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI」は、線路を眺めるとても大きな窓が特徴的です。その窓からたっぷりと差し込む光や外の景色を広く写し込むことで、パフェの持つ透明感や、閑静な住宅街で穏やかにスイーツを楽しむお店の雰囲気を表現してみました。

被写体の撮り方だけでなく、被写体の「背景」にもこだわりを入れると、よりワンランク上の写真が撮れます。