本格的な美味さを、日常で普通に味わってもらいたい

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吉祥寺駅からはやや離れた、場所に位置するA.K. Laboは、もともと土建屋さんの資材置き場だったとは思えないセンスのよい空間。

入り口を入ると上からもケーキが眺められる生菓子の入ったショーケースと(実はいつも横からだけでなく真上からも見たいと思っていた!)、パンや焼き菓子が美しくディスプレイされた棚があり、その奥は天井が高く居心地のよいカフェスペースになっている。

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ちなみにこちらのカフェは朝8:30よりオープン。パンやチーズ、オリジナルのジャム、ドリンク、そしておやつもついたモーニングセットがあり、680円という破格のお値段で提供中。ご近所さんが羨ましい!

さてこの心地よい空間のオーナーはパティシエの庄司あかねさん。実はもともとグラフィックデザイナーだったそう。空間のデザインも、お菓子のデザインも美しいという謎がひとつとけた。それにしてもなぜお菓子の道へ?

「料理のムック本をデザインしていた時に、料理の奥深さに興味を持ってしまって。もっと知りたい、自分でもやってみたいと思ってしまったんですよね。お菓子の道に進んだのは、もともとお菓子が好きだったから(笑)」

挑戦してみたい好きなものがあっても、なかなかその一歩を踏み出すのは難しいが、庄司さんはデザイナーをあっさり辞めて渡仏。本場でお菓子作りを学び、カフェでの経験を積んだ。突き動かしたその原動力は「好き」という気持ちと「本格的な味を日常で味わってもらいたい」という想い。

帰国してから都内のカフェで働いたのちに、フランスでは日常にあった「お菓子が生活に溶け込んでいるその文化」も表現したいと、ふらりと立ち寄れるようなカフェスタイルのお店をオープンさせたのが2003年。

今ではセンスの良さ、妥協を許さない本場の味に注目をあつめ、アパレルなどのイベントにも引っ張りだこだ。

伝統的な郷土菓子の紹介、新しい味の開拓

本場の味を届けたいと、お菓子作りをしている庄司さんだが、よりディープな取り組みもしている。それが、フランスの郷土菓子の研究だ。

「フランスは約100県あるのですが、毎月1つの県の郷土菓子を紹介しているんです。エピソードやお菓子の生まれた背景を調べたりするのも好きで。フランス菓子というとキラキラと派手なイメージがあるかもしれませんが、案外地味で。素朴な美味しさが特徴で、私自身そういうほうが好きなんですよね」

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ちなみに取材に訪れた9月ですでにもう76県目。オート・ノルマンディ地域のセーヌ・マリティームの「ミルリトン・ド・ルーアン」というもの。外がかりっとして香ばしく、口に入れるとアーモンド風味の甘い生地がほろりとこぼれる素朴な美味しさ!さすが美食の国フランス。と、75県分のお菓子も知りたくなってしまった。

また、伝統的なお菓子を紹介するほかにも、新しいことへの挑戦も。この夏にカフェで販売していたのは「パフェ」。暑い季節に、甘いものを美味しく食べていただきたいと始めたそう。こちらももう来年までは出会えないのが残念!

料理への興味、お菓子が好きという気持ちで自分の理想をカタチにした庄司さんの思いがたっぷりつまったA.K.Labo。

わざわざ足を伸ばしても通いたい、そんなお気に入りのお店のひとつになるはず。

商品リスト
フロマージュクリュ
432円