スペイン生まれのショコラテリア「カカオサンパカ」は、産地別に楽しめる最高級カカオの味わいと、クールでスタイリッシュなデザインが人気。チョコレートのレベルの高さはもちろん、遊び心を感じる商品展開や社会貢献活動も話題になっています。オリジナリティあふれるブランドの精神について、丸の内本店マネージャー・稲木千佳さんにお話を伺いました。
カカオ原産地別に堪能できる、ハンドメイドチョコレートの奥深い味わい
スペイン生まれのショコラテリア(スペイン語で「ショコラティエ」の意)として、日本でも大人気ですね。
稲木ありがとうございます。1999年、バルセロナに一号店をオープンしたときは、特色のあるチョコレートの品揃えがスペインでも大きな話題になりました。
おかげさまで、今ではスペイン王室御用達のショコラテリアとして知られるようになりました。現在は、ショコラティエのセルヒオ・ギル・オリエンテ監修のもと、農園でのカカオ豆の選別、輸入、原料の製造、熟練した職人の丁寧な手作業に至るまで一括管理することで、最高級の品質を提供しています。日本で販売されているひと粒サイズのチョコレートも、すべてスペインから空輸で運ばれたものです。
商品のラインナップや多彩なデザインにも、一貫したオリジナリティを感じます。
稲木カカオ豆の輸入を行う1935年創業の「ネダーランド社」という会社から生まれたショコラテリアだけあって、カカオ豆の選別には徹底的にこだわっています。種類豊富なボンボンチョコレートは、ブランドを代表する人気商品。すべて職人による手作業なので、形やデザインが微妙に異なります。
たとえば、初心者にもおすすめの商品はありますか?
稲木中南米からアフリカまで、カカオの産地別に9種類のボンボンチョコレートが楽しめる「カカオの旅 9ヶ国コレクション」はいかがでしょうか。
産地が違うと、味や香りもこんなに違うんだ!と驚かれるかもしれません。食べるときはぜひ、すぐに噛んでしまわず、舌の上でゆっくりと溶かして味わってみてください。
専門家が監修したテイスティングチャートもお渡ししていますので、お店で食べ比べながらいちばん好きな味を探すのも、楽しい時間になると思います。
店頭では一粒からお求めいただけるボンボンチョコレートもありますので、丸の内でのお買い物のついでにちょっとだけ、というお客さまも多くいらっしゃいます。ラッピングも一粒から対応していますので、小さくても気の効いたプレゼントとして、お役立てください。
「幻のカカオ」から最新フレーバーまで、ユニークで多彩なチョコレートがずらり
種類が多くて迷ってしまいますが、カカオサンパカを代表するチョコレートといえばどれでしょうか?
稲木もちろんどのフレーバーも自信をもっておすすめできるものですが、あえてカカオサンパカらしいものを選ぶとすれば、ブランドの代名詞的存在である「ショコヌスコ」でしょうか。
使われているカカオ豆「レアルクリオロ®︎」は、昔は王様しか口にすることのできなかったと言われるクリオロ種の最上級カカオ豆。ボンボンチョコレートでもラジョラス(板チョコレート)でもお出ししていますので、ぜひ「幻の味」をお試しください。
板チョコレートも、本当に種類が豊富ですね。何種類ありますか?
稲木「ラジョラス」(板チョコレート)のバリエーションは、常時35種類以上。店頭にサンプルを並べきれないくらいに種類がありますから、迷ってしまう方も多くいらっしゃいます。最近は、カカオ含有量が高いもの、アサイーやチアシードを使ったものなど、ヘルシーなフレーバーが女性に人気です。
板チョコレートは、試食もしていただけるんですよ!気になるフレーバーがあったら、ぜひお気軽にお声掛けくださいね。
チョコレートを通した社会貢献プロジェクトで、「bean to bar」のその先へ
日本のお店でのみ楽しめる商品やサービスはありますか?
稲木店舗では、バレンタインの繁忙期を除いてアイスクリームやソフトクリームを通年販売しています。ブランデーを入れたホットチョコレートも冬季限定でお出ししていますので、ぜひ気軽にテイクアウトをお楽しみください。
発売以来大好評のハイヒール型チョコレート「サパト」も、実は日本のデザイナーが考えたものなんです。他にはないプレゼントとして、とても人気が高いですね。眺めて楽しんだあとは、そのまま割って食べるのはもちろん、チョコレートフォンデュにする方もいらっしゃるそうです。
「カカオサンパカ」の公式サイトやInstagramでは、商品情報の他に、カカオ豆の収穫について、チョコレートの歴史や文化についてなど、興味深い読み物がたくさん掲載されていますね。
稲木たとえば、カカオ豆はどのような食物なのか、農園ではどのような作業が行われているのか、チョコレートはいつどのように生まれ、どうやって世界に広まっていったのか……。私たちは、ただ良質のチョコレートをつくりそれを販売するだけではなく、その背景も大切にしたいと考えています。
チョコレートへの理解が深まれば、チョコレートの楽しみ方も、今よりもさらに奥深いものに変わってくるかもしれません。もちろん、お客さまには気軽な読みものとして楽しんでいただけたらなによりです。
チョコレートを通じた社会貢献活動にも力を入れていますね。
稲木希少な品種のカカオの再生を手がけたり、収穫量の少ないカカオ農園の支援を行いながら、生産者とショコラティエが共に成長していくための活動も行っています。
また、2018年からは、世界の40%以上のカカオを生産しているコートジボワールのカカオ農家と子どものためのスクール建設プロジェクト「CACAO ROOTS(カカオルーツ)」を開始予定です。最高のチョコレートをお客さまに届けながら、よりよいチョコレートの未来のために、今自分たちができることをする。そんなブランド精神も見守っていただけましたら幸いです。
■ 教えてくれた人
稲木千佳さん
カカオサンパカマネージャーとして、丸の内本店で接客を務める。好きなチョコレートは、カカオ感がダイレクトに楽しめるエクアドル産のもの。
(写真一部店舗提供)
サパト ペルラ(ハイヒール型チョコレート) 5400円
SHOP INFOMATION
NAME | カカオサンパカ 丸の内本店 |
---|---|
URL | http://www.cacaosampaka.jp/ |
ADDRESS | 東京都千代田区丸の内2-6-1 丸の内ブリックスクエア1F |
TEL | 03-3283-2238 | OPEN | 11:00〜20:00 |
CLOSE | 不定休 |
※他、臨時休業する場合があります