無印良品の菓子部門のなかで、特に“手みやげ”を意識して商品開発されたのが「伝統菓子シリーズ」。無印特集第2回は、そのシリーズの中から、おすすめ4点の開発秘話や商品にまつわるエピソードを、担当の山田達郎さんにうかがいました!
昔懐かしい「駄菓子」を安心素材で再現
実は、「わた菓子」も「ラムネ」も馴染みのあるお菓子だから、なんとなく味の想像がつく気がして、ついついいつも「不揃い ホワイトチョコがけいちご」など目立つ商品に気を取られていたんです。でも実際食べてみたら、おいしくてビックリしました。
岩本ありがとうございます。昔だったら、学校の前に駄菓子屋さんがあったりしましたが、今の子どもたちはなかなか駄菓子を食べる機会がないので、駄菓子の味を残していきたい、昔食べていた懐かしい駄菓子の味を伝えたいという想いで、2006年に「優しい昔菓子」シリーズとしてスタートしました。
添加物など余計なものを極力使わないのがこだわりなので、(今回の「わた菓子」と「果汁入り ラムネミックス」には添加物は一切入っていません)小さいお子さんのいるご家庭の方でも、安心して食べていただけます。
“昔食べていた駄菓子”に留まらないおいしさだと思います。1商品ずつお話をお伺いできますか?
口のなかでふわりと溶ける「わた菓子」
(食べながら…)もうすっごいフワッフワ! 口に入れるとあっという間に溶けちゃいました。
岩本これ、僕も個人的に一番好きな商品なんです。そして海外でも「わた菓子」はすごい人気で、特に香港は食品の売り上げが高い店なのですが、数あるお菓子商品のなかで1位なんですよ! 発売してもう8年近く経ちますが、売り場に出しているとあっという間になくなってしまうほど、いまだに人気は健在です。
ロングセラーなんですね! おいしさの秘密はなんでしょう?
岩本材料にざらめ糖しか使っていない、とってもシンプルなところですね。カラメルの香ばしい風味を残すため、香料なども加えていないんです。
この四角い形も食べやすくていいなと思いました。どうやって作っているのですか?
岩本大きい板状のわた菓子を作って、それを4個にカットしています。海外限定ですが、一枚(板状のまま)というのもあるんですよ。でも、個包装のほうが人気ですね。
岩本さんは「わた菓子」のどんなところが好きですか?
岩本(わた菓子が)すっごい伸びるところです! 四角く手で持てるサイズに個包装されているので、そのまま齧ってももちろんいいのですが、こうやってちぎると、糸を引いて伸びて、フワフワになるんです。まさに「コットン」みたいに。そして何より、一見地味なんですけど、何気にめちゃくちゃうまいんです(笑)。
このフワフワ感とシンプルで自然な甘さ、一度食べてみないと分からないですね! これまで固定概念で買わなかった自分を後悔します…。
フルーツの自然な香りと甘さが魅力!「果汁入り ラムネミックス」
このラムネも想像以上にジューシーで、香りもすごくいいですね。
岩本ストロベリー、パイン、レモン、グレープ、オレンジの5種類の天然の果汁を使って味付けをしています。袋を開けると、フワッといい香りが漂うと思います。
いろんなサイズが入っているのもいいですね。
岩本楽しさを出すために、あえて、いろいろな形のラムネを入れています。包み紙のセロファンもカラフルな色味のものを使っていて。無印良品としては結構イレギュラーなカラーリングの商品ですね(笑)。
確かに! お菓子はシンプルな色味のものが多いですもんね。口に入れるとスッと溶けてしまうのも、ほかのラムネと違うなと思うのですが、お砂糖などにもこだわりがありますか?
岩本北海道の甜菜糖を使っています。やさしい甘さが出るんですよ。
天然の果汁に国産のお砂糖、小さいお子さんにも安心して食べさせられますね。この商品も昔からあるのですか?
岩本そうですね。「優しい昔菓子シリーズ」がデビューした200年から販売しています。
「わた菓子」と「果汁入り ラムネミックス」どちらも定番商品なのですね。一般的に言う“駄菓子”は、着色料がいっぱい使われてたり、ボソボソ舌触りが悪かったりするイメージでしたが、どちらもそのイメージが覆りました!(つづく)
「優しい昔菓子 わた菓子」4個 150円