「『素の食』はおいしい」をコンセプトにするCafé & Meal MUJIのデザート。開発インタビュー第3回は「焼きプリン」に迫ります。担当の日向桃子さんに伺いました。
・第1回 Café & Meal MUJIインタビュー
・第2回 本和香糖のチーズケーキ
“おかあさんの味”を追求して
前回の「本和香糖のチーズケーキ」で「本和香糖」のおいしさの秘密をお聞きしました。この「焼きプリン」は、小さいころ母につくってもらったプリンのような、なんとも懐かしい味なんです。ほどよい固さでどっしりとしてた食べ応えで。
日向まさに「おかあさんが作ったプリン」をイメージしてつくりました。原材料が卵と牛乳、生クリームと「本和香糖」だけの「素の食」を表現した看板メニューで、発売してから10年くらいになるロングセラー商品です。もともとは期間限定商品だったのですが、販売終了後にお客さまから本当にたくさんのリクエストをいただいたことを受けて、定番メニューに加えました。
特長は、わずかに「す」が立っていることです(※)。失敗ではなく、わざと立たせているんです。(※加熱しすぎて、細かい泡のような穴があいてしまうこと)
え? プリンの一般的なレシピでは、「す」が立たないようにするってありますよね。なぜでしょうか?
日向家庭の味の再現、というのもありますけど、「す」をわずかに入れることで少しだけ固めに焼き上げることが目的です。型を抜いたときにも綺麗に形を保つことができ、それでいてなめらか、という蒸し焼き加減の調整に苦労しました。
おかあさんの味でありながら、熟練の技が必要なんですね。黒糖のカラメルの苦みも「本和香糖」の甘さを引き立てていて、生クリームを添えて食べるとリッチな味わいになります。
日向生クリームにも「本和香糖」を使用しています。生クリームは時間が立つと離水してしまうので乳化剤が入ったものを使うことが多いのですが、わたしどもは乳化剤を使用せずに、日に何度か泡立てて、常に新鮮なものを提供しています。
だから、おいしいんですね! そういう細やかな気配りが嬉しいです。
次は日向さんご自身も大好きだという「森林ノ牧場の牛乳と本和香糖のソフトクリーム」についてお話を伺います!(つづく)