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【京都・西陣】季節のときめきをまとった和スイーツに出会える「うめぞの茶房」

UPDATE:

フードライター

小田中 雅子

古い歴史や文化が息づく街、京都。伝統を大切に守りながらも時代に合った新しいものが生まれるのも京都の魅力のひとつです。そんな京都らしい伝統とモダンの世界観を閉じ込めた、小さく愛らしいお菓子が「かざり羹(かざりかん)」です。

「かざり羹」に出会えるのは、中心部から少し離れた西陣の街角にある、京の老舗甘味処「梅園」の系列店「うめぞの茶房」。古民家を改装した、レトロな雰囲気がいっぱいの店舗で他にはない新感覚の和菓子がいただけるとあって、遠方からも訪れる人が絶えません。京都ならではの風情が楽しめる「うめぞの茶房」と「かざり羹」の魅力をご紹介しましょう。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税込です。

目次

ゆったりとした時間が流れるレトロで洗練された空間

京都駅からバスに揺られて30分。
京都の北西部、金閣寺や北野天満宮にもほど近い西陣と呼ばれているエリアに着きます。西陣はその名の通り、古くから西陣織の産地としても知られた街。昔ながらの京町家などの民家が多く立ち並び、観光地にはないリアルな京都の日常が感じられます。

白いのれんと風情のある木の格子が印象的です

多くの観光客で賑わう京都もこの辺りにくると閑静な雰囲気が漂います。京都らしい細い通り沿いには、個性的なものづくり工房や古民家を改装した飲食店などが点在し、街歩きをしていても楽しいエリアです。
そんなエリアの一画に「うめぞの茶房」はあります。

1階は販売スペース。以前は古い呉服屋さんだったそうで、風情のある店内

築100年以上の京町家を改装した店舗は古めかしい柱や梁が漆喰風の白い壁に映え、格子戸から差し込む天然光が柔らかい、どこか懐かしく心和む空間です。

アンティークのショーケースは珍しく、訪れたお客から購入先を尋ねられることもあるそうです

店内は1階が販売、2階がイートインのスペースになっています。1階でひと際目を引くのが、曲線を描くアンティークのガラスケース。中には「かざり羹」がアートのように並べられています。

2階のイートインには、形も表情も異なるアンティークの椅子やテーブルが並びます

イートインスペースは大きな天窓がある、明るくて広々とした空間。店舗の雰囲気に合わせてそろえたというアンティークの椅子やテーブルが並べられています。
細部まで独自の世界観と美意識が行き届いた空間にいると、時間の流れも日常と違うように感じられます。

まるでケーキのような新感覚の和菓子

「かざり羹」をのせた器は、京都の陶芸家・高木剛氏が手がけた高杯

「かざり羹は、ようかんとは違った味わいがある、オリジナルのお菓子になっています」と語ってくれたのは、梅園の3代目、西川葵さんから「うめぞの茶房」を任されているスタッフの岡田知子さん。

ようかんは小豆や砂糖などを寒天で練り固めた和菓子。シンプルでずっしりとした重量感のあるお菓子です。
それに対して、「かざり羹」は少量の寒天にわらび粉をプラス。ツルリとしたなめらかな食感の中に少しもっちりとした弾力が感じられるのが特徴です。食べ心地が軽やかで、水ようかんに近い味わいがあります。

トッピングはオーダーが入ってから飾り付けられます

「かざり羹」が生まれたきっかけは、西川さんが知人の農園を訪れたときに出会った摘みたてのフランボワーズのおいしさに感動したことから。旬のフルーツが持つ瑞々しいおいしさを和菓子に取り入れられないだろうかと考案し、「かざり羹」が作られました。

ベースとなるあんこと寒天、わらび粉を固めたものに合わせるのは、フルーツやナッツ、ハーブなど。およそ和菓子にはあまり使われない斬新な素材ばかりです。トッピングにも生クリームやドライフルーツなどが使われ、生ケーキのような洋菓子に似た感覚があります。

それでは、さっそく「かざり羹」について詳しくご紹介しましょう。

かざり羹「桜」

かざり羹「桜」 ¥450(税込)/3月下旬頃から4月末まで

「かざり羹」には定番と季節替わりの2種類が用意されています。桜が咲く季節になると登場するのは季節替わりのかざり羹「桜」。
二層になっていて、下が塩漬けの桜の葉の香りを移した白あん、上が桜の花を浮かべた寒天になっています。

透明な寒天の中に桜の花が閉じ込められ、見目麗しいビジュアルが春にぴったり。桜の花は塩漬けされており、塩味がほんのりした甘さをくっきりと際立たせます。かわいいだけじゃなく、味のアクセントになっているんですね。

かざり羹「よもぎ」

かざり羹「よもぎ」¥440(税込)/3月中旬頃から4月末まで

「桜」と共に春の季節に登場する「よもぎ」。
白あんベースの生地によもぎを練り込んでいます。トッピングの生クリームのように見えるのは、白あんにきなこを合わせたきなこあん。生クリームのように絞りだし、遊び心を感じます。グリーンの「かざり羹」の彩りには生のキンカンとフリーズドライのフランボワーズ。オレンジとピンクの彩りが鮮やかで、見惚れてしまう美しさがあります。

見た目がきれいなだけでなく、食べておいしいのが「かざり羹」。ひとくち食べるとよもぎの青々とした香りが口の中に広がり、春を感じます。トッピングしたフルーツの甘酸っぱさがよもぎの独特の苦みとコントラストになっており、爽やかな甘みが魅力的です。

かざり羹「レモン」

かざり羹「レモン」¥440(税込)/レモンとあんこの組み合わせに「どんな味?」と聞かれることが多いとか。定番の内容は季節で変わります。

「かざり羹」にはいくつか定番があり、そのひとつが「レモン」。
白あんベースの生地に生レモンを絞った果汁を加えています。トッピングには生クリーム、ほうじ茶パウダー、自家製のドライライム。和菓子の定番、白あんにレモンを合わせるという発想が斬新です。食べてみると、その爽やかな味わいに心ときめきます。

旬のフルーツのおいしさを伝えたいと生まれた「かざり羹」は、甘さを控えめにし、しっかりと素材の味わいが感じられるように作られています。そのバランスが実に絶妙。和菓子の甘さにレモンのほろ苦い甘酸っぱさがかき消されることなく、見事なハーモニーを奏でます。

ほうじ茶パウダーのスモーキーな味わい、甘酸っぱさが凝縮されたドライライムなどのトッピングも味わいに奥行を与えています。レシピのセンスの良さが「うめぞの茶房」の人気を支えているんだなと実感できます。

かざり羹「カカオ」

かざり羹「カカオ」¥390(税込)/仕込み中は、店内にチョコレートのような甘い香りが漂うそう

定番の「カカオ」は、こしあんベースにココアパウダーを合わせたモダンなお菓子。
他の「かざり羹」はベースに砂糖を入れていますが、「カカオ」は砂糖を入れずにこしあんの甘みだけで作られています。ほろ苦く、甘い味わいはまるでチョコレートのようです。

トッピングは生クリーム、蜜煮にしたキンカン、そして一味唐辛子。
「唐辛子?」と思われるかもしれませんが、ピリッとした辛みは、実は甘いチョコレートによく似あうんです。

こしあんとほろ苦いココアとのバランスも絶妙。甘いチョコレートのような香りで子どもにも人気のお菓子だといいます。甘さもいちばん控えめなので、甘いものが苦手な人にも楽しんでもらえそうです。

お茶も合わせていただきたい

4種類の「かざり羹」、それぞれ個性的で異なる味わいがあるのに驚かされます。訪れる度に違う味わいとの出会いがあり、季節毎に通う人も多いのも納得のおいしさです。

また、ドリンクには、京都の老舗「柳桜園」の焙じ茶、宇治の「堀井七茗園」の煎茶や抹茶、奈良・月ヶ瀬の和紅茶などが用意されています。

旬のフルーツのおいしさがいっぱい! 季節替わりの和スイーツ

「かざり羹」はテイクアウトとイートインの両方で楽しめますが、「うめぞの茶房」にはイートインだけで楽しめるメニューも充実。こちらも大人気で、特にかき氷のシーズンは週末ともなれば行列ができるほどです。

「苺志ることかざり羹」

「苺志ることかざり羹」¥1,500(税込)。焙じ茶付きで、「かざり羹」は好みのものを選べます

取材時のイートインメニューは季節のフルーツを使ったおしるこ「苺志ることかざり羹」。
「季節の志るこ」には春はいちご、夏は桃、秋は柿、冬はリンゴというように四季折々のフルーツが使われます。温かいものと冷たいもの、両方用意されているので、その日の気候に合わせて選ぶことができます。

「苺志るこ」の白玉も作り立てでモチモチです

ゴロゴロとカットされたフレッシュのいちごがたっぷり入ったおしるこは、赤と白のビジュアルも鮮やか。甘酸っぱいイチゴと、梅園ならではの上品なあんことの相性も抜群で、甘いいちごの香りにうっとりします。

「季節のパフェ」と「かき氷」

イートインメニューは季節によって替わり、春に向けてパフェが、初夏になればかき氷が登場します。

左:「季節のパフェ」/右:「新生姜と桃の志るこ氷」。共に価格未定(提供画像)

パフェは春と秋、年2回だけ用意される限定メニュー。
今年の春は、凍らせた「かざり羹」、カルダモン香るココアクッキー、木苺メレンゲ、白玉、糖がけクルミを添えたバニラアイスに、ローズが薫る苺蜜をかけた寒天を重ねた贅沢なパフェ。何層にも春の味わいが広がります。

また、イートインでいちばん人気なのが、ゴールデンウイーク頃から登場するかき氷。
「うめぞの茶房」らしく季節のフルーツが主役です。毎年7,8月に登場する「新生姜と桃の志るこ氷」は、ピリッとした生姜蜜をフレッシュな桃と氷にかけ、氷の下にはこしあんを忍ばせた一品。最後まで楽しめる、冷やししるこ仕立てです。

京の四季を楽しみながら訪れたい茶房

「梅園」は河原町店、清水店、三条寺町店、うめぞのCAFE&GALLERY、うめぞの茶房、梅園oyatsuの6店舗

「うめぞの茶房」は1927年創業の老舗「甘党茶屋 梅園」の4店舗目にあたります。
「梅園」は京都随一の繁華街である河原町通り沿いに、みたらし団子がいただける小さな茶屋としてスタート。名物である、通常の丸い形と異なる俵型のみたらし団子が人気を集め、あんみつやぜんざいなども加わり、京都の人たちに長く愛される甘味処となりました。

3代目となる西川さんの代には昔ながらの甘党茶屋だけでなく、カフェスタイルやギャラリーを併設した店舗もオープン。その一環として「うめぞの茶房」は誕生しました。

テイクアウトは4個入りのボックスに詰めてもらえます。手土産にぴったり

「うめぞの茶房」のコンセプトは和のスイーツに旬のくだものを取り入れ、季節の移ろいを感じてもらうこと。
「かざり羹」はもちろん、おしるこやかき氷など甘味処の定番のメニューにも旬の素材を取り入れ、通常の和菓子とはひと味違う和スイーツを提供しています。

「かざり羹」も使用する素材に応じて、寒天やわらび粉、砂糖の配合を調整しているのだそう。個性豊かな「かざり羹」をいただくと、フルーツやナッツ、ハーブなどとも似合ってしまうあんこの”包容力”の高さを感じます。

今回、お話を伺ったスタッフの岡田知子さん

「遠方の方にも季節毎に訪れて、楽しんでいただけるようなメニュー作り、お店作りをしていけたらなと思っています。」とやさしい笑顔で語る岡田さん。これからあんみつなどの新メニューも考案していきたいのだそう。この春からは日にち限定で梅園名物のみたらし団子の販売もスタート。ますます訪れる楽しみが増えています。

「うめぞの茶房」周辺は京都の四季が楽しめるスポットもたくさんあるエリア。移り変わる四季の美しさを楽しみながら、ふらりと訪れて、小さな和菓子に季節のときめきを感じたくなります。

SHOP INFORMATION

SHOP うめぞの茶房
WEBSITE https://umezono-kyoto.com/nishijin
ADDRESS 京都府京都市北区紫野東藤ノ森町11-1
TEL 075-432-5088
OPEN 【平日・土日祝】11:00~18:30
CLOSE 不定休

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