【神奈川・川崎】地元食材をいかしたお菓子とパン「めぐみ焼菓子店」
フードイラストレーター
まるやまひとみ
穏やかな雰囲気をまとう川崎市宮前区の住宅地に店を構える「めぐみ焼菓子店」。
最寄りの「溝の口駅」からはバスで約15分の距離にあるこの場所に、地域の人たちがこぞって足を運ぶ。
「めぐみ焼菓子店」は、この街に暮らす姉妹がはじめた小さなお店。
地元農家の食材を取り入れながら、焼き菓子やパンを通して地域の魅力を発信している。
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。また、価格はすべて税込です。
姉妹ではじめた、小さな焼菓子店
「街ノ停留所」は2棟から成り、「めぐみ焼菓子店」は菓子棟に入っている
「めぐみ焼菓子店」が店を構える「街ノ停留所」は、近くで花園を営むオーナーが2024年にオープンした複合施設。もともと花苗の直売所だった場所にカフェやレストランを併設し、街の人たちが気軽に交流できる場所としてリニューアルさせた。
「めぐみ焼菓子店」はもともと店舗を持っていなかったが、「街ノ停留所」のオープンに際して声がかかり、実店舗を構えることとなったのだとか。
パティシエとして経験を積んだ妹さんが製造、デザイナーであるお姉さんがパッケージデザインを担当。2018年には製造拠点となるアトリエを構え、活動を本格化した。今では焼菓子やパンに加え、旬のフルーツを使ったジャムを年間20種類以上手がけている。
棚の二段目にはジャムがずらり
2020年からは百貨店でもクッキーとジャムを販売するようになり、頭の片隅に「いつか店舗を持ちたい」という思いが芽生えていく。
そして2024年10月、パン職人である妹さんの旦那さんも加わり、「街ノ停留所」に念願の実店舗をオープンした。
街の空気を取り込んだ地産地消のパンとジャム
見ているだけでワクワクするかわいい焼菓子がずらり
絵本から飛び出したようなお花や動物がモチーフのクッキーやパンは、「こんなのがあったらいいな」という想像から生まれたもの。
自分たちが思い描いたものに一歩でも近づけるよう、コツコツとかたちにしていく。
バターのコク、小麦の香ばしさ、そして軽やかな食感。毎日でも食べ飽きない、しみじみとおいしいところが持ち味だ。
店舗をもってからも、自分たちらしいものづくりを大切にしながら、パンやジャムはより地元に寄り添ったメニューに力を入れる。
焼きたてのパンやスコーンがたくさん
畑が点在するこの地域で、さまざまな農家さんと関係を築いてきた「めぐみ焼菓子店」。季節ごとに届く新鮮な野菜や果物を“農家さんからの宿題”と捉え、その食材をいかしたパンやジャムをつくることで生産者に応えている。
旬の味を閉じ込めたジャムをより多くの人に楽しんでもらいたいという想いから、木曜日限定でスコーンの提供もスタート。
スコーンはジャムとクロテッドクリームがセットになっていて、ジャムは2種類から選べる。
この時期のおすすめは、「やまだ花園」さんの採れたていちじくを使ったパンとブルーベリーのジャム。
季節の移ろいを味わいながら、秋の気配を感じよう。
素材のおいしさに満たされるパンとスコーン(イラストあり)
illustration by まるやまひとみ
スコーンに添えるジャムは、日によって変わる2種類からひとつ選ぶことが可能。この日は「横山農園のブルーベリーとラベンダー」のジャムをチョイスした。
完熟いちじくを挟んだバゲットサンドは、お店のいちおし商品だ。
飲食スペースは1階にもあるが、2階にあるテラス席が好評とのこと。隣のコーヒー屋さんでパンにぴったりのコーヒーを買い、2階へ上がってみることに。
「生ハム無花果(いちじく)とゴルゴンゾーラのバゲットサンド」¥1,500(税込)
まずは、いちじくに生ハムとゴルゴンゾーラを合わせた大人のバゲットサンドから。
生ハムの塩気とゴルゴンゾーラの刺激的な香りが加わることで、いちじくの甘みがより引き立つ仕上がりだ。
バゲットのハードな質感と愛らしいいちじくのギャップ
いちじくのフレッシュな味わいをいかすため食感にこだわったというバゲットは、皮に厚みがあり、バリッ!と引きちぎるような食感。対して内側はしっとりとやわらかく、歯切れとともに小麦の甘みが広がる。
熟したいちじくは、ぷちぷちと弾ける食感とみずみずしさが特徴。小麦の香ばしさにいちじくの甘み、生ハムの塩気、ゴルゴンゾーラの風味が重なり、噛むほどに旨みが広がっていく。
「スコーン〜クロテッドクリーム&自家製ジャム添え〜」¥470(税込)
スコーンはジャムの味わいを引き立てるため甘さを抑え、外はさっくり、中はしっとりやわらかな食感に仕上げている。また、全粒粉を加えて風味に奥行きを出しているのも特徴的だ。
ジャムとクロテッドクリームを添えた、イギリス風の食べ方を楽しめる。
クロテッドクリームとジャムのバランスに気をつけながら…
ほろりとした素朴なスコーンに、ジャムとクロテッドクリームがとろっと絡む。
ブルーベリーの収穫から手がけている「横山農園のブルーベリーとラベンダー」は、ブルーベリーの甘酸っぱさにラベンダーのさわやかな余韻が心地よく残るフローラルなジャム。クロテッドクリームのコクがブルーベリーの風味を引き立て、スコーンの香ばしさとも相性抜群だ。
主役となるお菓子に個性的なアクセントを加えるのも「めぐみ焼菓子店」の特徴。素材の味わいを思う存分楽しめるメニューだ。
ふとした日に思い出して、また訪れたくなる
とりパンにサンさんサヴレ、サボテンクッキー
「めぐみ焼菓子店」は、素朴でなつかしい雰囲気をまとっている。人通りの多い駅前で人を集めるのではなく、自分たちらしいお菓子づくりを大切に。
背伸びはせず、妥協もしない。素材の味わいや食感をいかした、日常に寄り添うお菓子をつくり続けている。
衣食住がゆるやかに交差するこの場所で、「価値ある普通」が心を満たしてくれる。
SHOP INFORMATION
| ショップ | めぐみ焼菓子店 |
|---|---|
| SNS | https://www.instagram.com/bakeshop.megumiyakigashiten |
| 住所 | 神奈川県川崎市宮前区平3-10-7 街ノ停留所 菓子棟 |
| 電話番号 | 044-577-9272 |
| 営業時間 | 10:00〜18:00 |
| 定休日 | 月曜日、火曜日 |
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