「心」を感じる温もりのあるモノやお店、ものづくりに情熱を持つ人たちを大切にしているイベント『もみじ市』。これまで4組の作り手さんにお話をうかがったので、今回は、イベント運営者である手紙社さんにインタビューしました。編集チームのおふたりに、どんなふうにイベントを編集しているのか、楽しみかたなど、いろいろ聞きました。

いよいよ、明日から2日間開催する予定の「もみじ市」。クラフト作家やイラストレーター、映画館、お菓子屋など、さまざまな作り手さんたちが100組以上出店し、2万人以上が集まる秋の一大イベントです。

もみじ市2016 概要

■ 日程:9月17日(土)18日(日)*雨天の場合は19日(月・祝)に順延
■ 時間:10:30~16:30(17日)/ 10:00~16:00(18日)
■ 会場:東京都調布市多摩川河川敷(京王線「京王多摩川駅」より徒歩3分

CAKE.TOKYOチームも、17日・18日の両日参加予定。これまで取材した4組の出店者さんたちだけでなく、他の方たちがどんな展示をするのか、今からワクワクしています。当日のイベントの様子は、フォトレポートで別記事でお伝えする予定です。

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■ dans la natureさん : 手づくりの温かさとプロのこだわりを届けたい。『ダン・ラ・ナチュール』千葉さんが10年目に描く「おかしのわ」。
■ ハグジードーナツさん : 見て、食べて、心踊る!聖蹟桜ヶ丘で楽しめる、あそび心満点の『ハグジードーナツ』のプレイフルなドーナツたち。
■ cotitoさん : もみじ市初出店。『cotito』のお花への愛情がたっぷり詰まった「可愛くて美味しい」お菓子たち。
■ カオリーヌ菓子店さん : チーズの魅力をもっと知ってほしい。世界有数のチーズをケーキで食べられる『カオリーヌ菓子店』のこだわり。

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今回は、「もみじ市」を運営する『手紙社』に訪問し、もみじ市に込めた想いをうかがいました。お話を聞いたのは、編集チームの鳥田千春さんと、藤枝梢(こずえ)さん。聞き手は、CAKE.TOKYOチームの平野です。

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左)藤枝梢さん 右)鳥田千春さん

もみじ市2016のテーマは、「FLOWER」

今回で10周年になる「もみじ市」ですが、今年のテーマ「FLOWER」はいつごろ決まったんでしょう?

鳥田去年の「もみじ市」が終わってからすぐですね。手紙社代表の北島が、「10周年だから『FLOWER』でいこう」って。

それはどうしてですか?

藤枝この『FLOWER』というテーマには、3つの意味が込められています。1つ目は、これまでの10年間、もみじ市という“花”を、出店者さん、スタッフ、お客さんのみんなで咲かせてきたということ。2つ目は、もみじ市に出店している作り手は、それぞれが個性のある“花”であるということ。そして最後は、イベント開催中の2日間だけ会場に咲き誇る、ものづくりという“花”を多くの方に見に来て欲しいということです。

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“花”の中にもたくさんの意味が込められているんですね…! その個性ある出店者さんは、どんなふうに決めているんですか?

鳥田私たち運営メンバーが、ひとりひとり「参加してほしい」と心からお願いしたい人たちにお声がけしています。今年のイベント運営メンバーは全員で14人いるんですが、一人約10人前後を担当して、イベント当日まで出店者さんと密にやり取りしています。なので、大好きだった出店者さんにお願いして、お返事をいただけたときは、本当にうれしかったです!

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出店者自ら発信できる体制づくり

今回、出店者さんたち自身が、Instagramを使って発信しているのが面白いなと思いました。この企画は、どんな意図があったんですか?

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鳥田写真の方が商品の良さを訴えかけやすいっていうのがあるんですが、出店者側から自分から情報をアップデートしていく方が、新しいものが生まれるんじゃないかと考えたんです。

…というと?

鳥田これまで、私たちが出店者さんにインタビューして、ひとつひとつ記事を書いていました。それだと、ひとつしか記事ができないので、当日までの制作過程を追いかけることができないんです。ライブ性がないというか。なので、出店者さんごとにInstagramのアカウントをつくってもらって更新してもらうようにお願いしました。

今回初めての試みで、反応としてはどうですか?

鳥田制作過程のムービーをアップしてくださった、竹中悠記さんというがいらっしゃったんですが、私たちからのアプローチでは出てこないアイデアだったんです。それを見た瞬間は、やってみてよかったなと思いました。

藤枝それに、出店者さんたち同士で横のつながりができたって言ってくださったことがうれしかったです。もみじ市公式サイトの出店者紹介のリンクからアクセスすれば、他の方がどんな状況なのかがわかるので。

でも出店者側からしたら、投稿するのが大変じゃないんですかね…?

鳥田すでにInstagramをやっている方が多かったり、やっていない方でも始めるきっかけになったりしたので、そういう意見はあまりなかったですね。そうだ、Instagramがきっかけでうれしい話があったんでした!

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お!なんですか?

鳥田私の担当の高旗将雄さんが、もみじ市のためにアカウントを取得して、毎日一作品をアップしてくださっていたんです。でも、なぜか凍結されてしまったんですが…、高旗さんはInstagramみたいなサイトを自分でつくって更新を続けてくださっていて!もみじ市に向けたシールをつくっている過程をサイトを通して引き続き見ることができるので、それは、本当にうれしかったですね。

こちらが高旗さんのサイト。トラの作品がモチーフになっていることから、その名も「Instoragram(インストラグラム)」。

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Instagramだ!シャレまできいてて(笑)。とってもうれしいですね!!

鳥田はい! 去年までは出店者さんに対して取材して書いた記事を励みにしてくださる方がいたので、今年は、運営メンバーが担当出店者さんについて回答していくQ&Aを公開中です。(ぜひ「出店者紹介」ページからご覧ください!)

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「もみじ市」のオススメの楽しみ方

以前から行きたい行きたいと思っていた「もみじ市」ですが、初心者の僕に、オススメの周り方を教えていただけますか?

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鳥田食べたいものや、買いたい出店者さんのものがあれば、最初に行ってください! オープン前から並ぶ人もいるので、本当に欲しいものがある人は午前中に来たほうがいいです。

行きたいところはあらかじめリストアップしておいたほうが良さそうですね。

鳥田そうですね。

藤枝当日マップを販売する予定なので、地図に書き込めるように「ペン」は持っておいた方がいいかもしれません。

鳥田あとは、日傘など。河川敷は日差しを除けるものがないので。芝生なので座って食事ができるようにシートを持ってきてもいいですね。

最後に、もみじ市に来ようか悩んでいる人に何かあれば教えてください。

鳥田私は、今年で4回目の「もみじ市」なんですが、なんというか…特別なんです。他のイベントも年間を通してやっているんですけど、独特の瞬間があるんです。

出店者さんが“これぞ”っていうものを持ち寄ってお客さんとの会話が生まれて、多摩川河川敷の芝生の上で子どもたちが走っていて、心地よい音楽が流れて、おいしい食べ物を食べれる…。

みんなキラキラしていて、平和な時間が流れている瞬間を感じられることがうれしいですね。誰も別の方向を向いていないというか。そして、そこから新しいものが生まれる瞬間を見れるときが一番楽しいですね。

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藤枝私は去年は手伝いみたいな感じで見ていただけなので、実は、今年が初参加なんです。去年の打ち上げで出店者さんから一言ずついただくメッセージに感動してしまって。「製作中は指から血が出るくらい本当に辛かったけど、また来年ももみじ市で会いたい」って。それもすごい笑顔で。イベントで出店者さんを紹介する場づくりに関われることのうれしさを体感した瞬間でした。

そういうひとたちが一同に集結する場っていうのも珍しいですよね。

藤枝出店者さんも楽しそう! っていうのが一番の印象で。場の雰囲気をめいっぱい楽しんでほしいですね。

鳥田さん、藤枝さん、どうもありがとうございました!明日のイベントがたのしみです!

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