「心」を感じる温もりのあるモノやお店、ものづくりに情熱を持つ人たちを大切にしているイベント『もみじ市』が、今年も9月17日、18日に開催されます。10回目の開催となる今年のテーマは「FLOWER」。今回、手紙社さんにご紹介していただき、開催より少しだけ早く、もみじ市の出店者の方々にお会いしてきました。第1回は、『dans la nature』です(両日参加)。
一口目で美味しさを感じてほしい。お菓子に個性のある食感を
千葉奈津絵さんのお店『dans la nature(以下:ダン・ラ・ナチュール)』は、地域の人々の生活を感じられるバス停横の道路沿いに居を構えます。
青空とのコントラストが美しい、真っ白な壁のお家が目印です。
ショーケースに並ぶお菓子と、高めのカウンター、その上に手をつき微笑む店主の女性。うーん、なんでしょう、この懐かしい気持ちは…。
そうそう、ここにはジブリ映画の『魔女の宅急便』に出てくるパン屋さんのような懐かしい雰囲気が漂っているのです。ゆるやかな音楽と、甘いお菓子の香り、大きな窓から差し込んでくる光…。どこか、落ち着いた気持ちにさせてくれます。
カウンターの上に飾られていたのは、もみじ市でも販売予定の「くるみとカレンツのパウンドケーキ」(*大きさを変更して450円(税込)で販売予定)。
パウンドケーキは、『ダン・ラ・ナチュール』の人気商品。千葉さんが長年温めてきたアイデアを、試行錯誤の末にやっとレシピ化できた力作です。
一口いただくと、カレンツ(干しブドウの一種で、小形の種なしのもの)の酸味と、くるみのかすかな苦味が、しっとりしたパウンドケーキの生地と相まって絶妙に調和します。
カレンツのジューシーさと、大きめのクルミのザクザクとした食感もそれを引きたてているよう。
千葉さんクルミの持つ香ばしさや油分、カレンツの酸味をバランスよく活かしたくて、材料の調合にこだわり抜きました。
クルミとカレンツをたっぷりと加え、生地と一緒に混ぜ合わせます。きび砂糖を使用することで、すっきりとした後味の甘さに仕上げるのも、千葉さんのこだわりです。
こんがり焼き上がったパウンドケーキをオーブンから取り出すと、バターの香りがふわっと漂いました。本当にいい匂い!写真からもわかりますでしょうか…? このあと、粗熱を取って、切り分けてから店頭に並びます。
この他にも、『ダン・ラ・ナチュール』の定番であるクッキー類も、もみじ市に並ぶ予定です。
「あれもこれも美味しそう」と、目移りしながらショーケースに並ぶクッキーを眺めていると、ふとあることに気が付きました。
「どのクッキーにも厚みがありますよね?」
そう問いかけると、「よく言われるんです」と微笑む千葉さん。
千葉さん一口目の印象を大事にしています。だから、クッキーは自然と少し厚めの、食べごたえのあるサイズになったんです。
工房には、大きな瓶にたっぷりのナッツたちがストックされていました。何種類食べても飽きない、食感いろいろのクッキーの秘密を垣間見た気がしました。
もみじ市でも「つながり」を大事に。直接顔を見て、お菓子を販売したい
千葉さんがお菓子づくりをはじめたのは、子どものころ。お母さんやお姉さんと一緒にキッチンに立って、粉まみれになりながらお菓子をつくっていた思い出が心に焼きついていると言います。
お店はご自宅の一階部分を利用して、千葉さんがお一人で切り盛りしています。ショップのすぐ隣が工房になっているので、お菓子づくりの様子を外からも垣間見ることができます。
『ダン・ラ・ナチュール』は、2012年にお店をオープンさせるまで、各地のイベント出店などでお菓子の製作・販売を行っていました。そうしてあちこちで出逢った人たちが、今度はお店まで足を運んでくれることもよくあるそうです。
つながりを大事にする千葉さんの、手紙社やもみじ市を真ん中にして広がる縁。千葉さんは今回のもみじ市で生まれる出逢いも、大切にしたいと語ります。
千葉さんこのお店が駅から遠い場所にあるので、普段はここまで足を運べない方にも、もみじ市を通して『ダン・ラ・ナチュール』のお菓子に親しんでもらえたら嬉しいです。
もみじ市には3回目の出店となる『ダン・ラ・ナチュール』ですが、今回、千葉さんがテーマとして掲げるのは、独立してから大事にし続けている「おかしのわ」。
千葉さん実はもみじ市と同じく、私も今年で独立して10周年なんです。だから、お菓子づくりを通して築けた「輪」の集大成になるようなお菓子を用意しようと思っています。
ご紹介していただいたお菓子の他にも、もみじ市限定で作られたお菓子がお目見えするそうです。一体どんなものなのでしょう?もみじ市当日に、ぜひ確かめてみてください。
「もみじ市は、キラキラした遊園地みたいな場所です」
最後に、もみじ市に参加しようと考えている読者の方へのメッセージをいただきました。
千葉さんもみじ市は、それぞれ芯の通った作り手さんたちのエネルギーが集まるイベントです。キラキラしていて、楽しくって、遊園地みたいな会場をぜひ満喫してください。お菓子は売り切れ次第販売終了なので、午前中からの参加がオススメです。
あたたかい千葉さんの笑顔に会いに、『ダン・ラ・ナチュール』のブースに足を運んでみてはいかがでしょうか?
SHOP INFOMATION
NAME | dans la nature (ダン・ラ・ナチュール) |
---|---|
URL | http://www.danslanature.net/ |
ADDRESS | 東京都調布市深大寺東町6−39−41 |
TEL | 090-2425−2010 | OPEN | 第2週目と4週目の金・土曜日 / 11:00~17:00 |
CLOSE | - |
※他、臨時休業する場合があります