試行錯誤を重ねて完成した、理想のバランス

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「ホテル西洋銀座」や「シェ シーマ」、フランスとベルギーで経験を積んだパティシエ本間淳さんがオーナーパティシエを務める「パティシエ ジュンホンマ」。ここで一度は食べるべきスペシャリテと言えば、ちょこんと乗った小さなマカロンが目印の「パリマッチ」。

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ベルベットのようにきめが細かくなめらかな舌触りのチョコレートムースの中には、計算し尽くされた割合で、クリームやスポンジが隠れている。

小麦粉を使っていないカカオパウダーのスポンジでヘーゼルナッツクリームを挟み、その下にカリカリとした食感のフレークとプラリネ、チョコレートを混ぜたもの、一番下には、さくさくした食感のヘーゼルナッツのメレンゲの5層。

まわりのムースはなめらかでありながら、しっかり存在感のある質感で、中身の食感や風味をうまくまとめてくれる。ムースに使用するチョコレートは、フランス産のもの。程よい苦味の余韻が残るブラックチョコレートを使用している。

普段ケーキを食べる時、口に運ぶのに夢中であまりじっくり見ないけれど、よく見てみると意外と複雑な構造になっていて驚いた。

パリマッチの名前の由来は?

このケーキが完成したのは、本間さんがベルギーでシェフとして働いていた時。あるクリスマスの時期に、街のケーキ店がそれぞれ同じケーキを作り、名物を作るとうイベントが開催された。テーマは、チョコレートとプラリネ。そこで本間さんが働いていた店オーナーと本間さんが作ったケーキが見事に選ばれたのだった。

そして、そのイベントの様子をフランスのある雑誌が取り上げた。その雑誌がフランスで1949年に創刊された週刊誌『パリマッチ』。そのことがきっかけで、「パリマッチ」と名付けたのだそう。

なんだかドラマティックなお話。さすがヨーロッパ!とはわたしの勝手な偏見だけれど、やっぱりおいしいケーキにはストーリーがあるなぁとしみじみ思う。

パリマッチのおいしい食べ方

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なめらかなムースと鼻にぬけるヘーゼルナッツの香りが口の中に広がったと思ったら、サクサク、カリカリ……いろいろな食感が次から次へと現れる。聞けば、この食感の楽しさは、本間さんの作るケーキの特徴でもあるという。

本間さんの右腕としてお店を支える、シェフパティシエ増山鉄平さんに、おいしい食べ方を伺ってみた。「味が単調にならないように、食べた時の驚きを大切にしています。ムース、スポンジ、メレンゲなどすべてを一緒に食べていただきたいですね。食感の違いを楽しんでもらえると思います」。

カリカリの部分が分厚いと途中でフォークがとまってしまうので、実はこの量がとても重要なのだそう。

ベストな割合で重なり合うことで、何とも言えないハーモニーが生まれている。ぜひ、上からひと思いにフォークをさして、一度に味わってみてほしい。

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商品リスト
パリマッチ
500円