ユーゴ・アンド・ヴィクトールは、2010年にパティシエのユーグ・プジェ氏によって創立されたブランドです。

シェフパティシエのユーグ・プジェは、日本でも有名な「LADURÉE」や、5つ星ホテルである「THE BRISTOL」、「Hotel Normandy」でシェフ・パティシエを経験後、名門三ツ星レストラン「Guy SAVOY(ギ・サヴォワ)」のパティスリー・エグゼクティブ・シェフに就任した経験の持ち主で、新進気鋭のパティシエといわれています。

今回は、ブランドやこだわりの商品について、ユーゴ・アンド・ヴィクトールのプランナーの目黒さつきさんにお話を伺いました。

まるでパリにいるみたい?こだわりの空間デザイン

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ここは、ユーゴ・アンド・ヴィクトール表参道ヒルズ店。正面のガラス扉と天井の印象的な照明には、洗練されたクールかつエレガントなロゴデザインが。店内に足を踏み入れたその瞬間から胸が高鳴ります——。

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ユーゴ・アンド・ヴィクトールの店舗は、ここ表参道ヒルズ店を見ても、2017年3月に新しくできたばかりの銀座店を見ても、どこもデザインが素敵ですね。

目黒ありがとうございます。すべての店舗は、パリ本国と同じデザイナーが手掛けています。ヤン・モンフォー氏というフランス人のデザイナーです。

日本はここが旗艦店になりますので、お店の空間にいるだけで世界観が伝わるようにと、こだわって設計しています。実は、天井のライティングは時間帯によって色が変わるようになっているんです。

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デザインといえば、ユーゴ・アンド・ヴィクトールの店内を見回すと、本のモチーフが印象的です。

目黒実は、本ではなく手帳のモチーフなんですよ。手帳は、ひらめきやインスピレーションを得えられるものです。そのような意味があり、ユーグのクリエーションを表すモチーフとして定着しました。

シェフのお名前はユーグ・プジェ氏ですが、ブランド名はユーゴ・アンド・ヴィクトールですね。どういう由来で名前をつけたのでしょうか?

目黒これは『レ・ミゼラブル』を書いたことで知られるフランス人作家のヴィクトール・ユーゴに由来しています。シェフのユーグは、彼からたくさんのインスピレーションを得たといっています。また、シェフと名前が似ていたこと、出身地が近かったことも、ブランド名に冠する理由となったようです。

日本限定ショートケーキは、ユーゴ・アンド・ヴィクトールならではの味!

ユーゴ・アンド・ヴィクトールのケーキは、日本でつくられているのでしょうか?

目黒はい、そうです。ケーキ、それからフィナンシェといった焼き菓子は、ユーグがつくったルセット(フランス語で「レシピ」)を元に、日本の工房でつくっています。新しいメニューが増えるときには、日本の担当パティシエに、ユーグが直接つくり方を教えます

ユーグ氏がつくり方を教えるために、日本に来られるのですか。すごいこだわりですね。

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ケーキの一番人気は、どの商品になりますか?

目黒ショートケーキですね。これはパリ本国にもないメニューです。日本出店の際に、シェフに頼んでつくってもらいました。通常のショートケーキはスポンジ生地を使いますが、ユーゴ・アンド・ヴィクトールではフィナンシェ生地を使っています。アーモンドの良い香りがしますよ。

横から見てもとても綺麗です! 上にトッピングされているのは花びらでしょうか…?

目黒「クレモンティーヌ」といって、フランスのみかんです。皮を削って、トッピングしてあります。生クリームの下にも、クレモンティーヌのクリームを入れています。

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実際に、ショートケーキを頂いてみました。

想像していたショートケーキらしい食感とひと味違っておいしいです。ありそうでなかった組み合わせに、シェフのクリエーションを感じます。生クリームにはバニラビーンズの粒がたっぷりと入っているのが見えますね。

文学作品からインスピレーションを得た、絶品チョコレートケーキ

目黒ケーキでもうひとつ人気なのが、こちらの「ジョルジュ アマド」になります。このケーキの商品名もまた、ブランド名と同じく小説家の名前をとって名付けられました。

ジョルジェ・アマードは、ブラジルの著名な小説家です。この方は、チョコレートの原料となるカカオ農園の家に生まれた方でして、カカオ農家の労働問題などを描いた方です。

ひとつひとつの作品に、想いが込められているのですね……!こちらのケーキはどういった構成になっているのでしょうか?

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ジョルジュ アマド。光沢が美しいチョコレートからは、カカオの華やかな香りが

目黒チョコレートムースのなかにバニラムースが入っています。

おいしい!ムースの口どけがとってもいいですね!中に入っているのは、ナッツでしょうか?

目黒そうです。ケーキの上にトッピングされているものと同じ、ピーカンナッツを砕いてキャラメリゼしたものが入っています。こちらは本国パリでも展開していて、同じルセットでつくられています。

日本進出をきっかけに生まれた、ナチュラルなマカロン

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マカロンのなかでも、人気の味などがあれば教えてください。

目黒一番人気は「ショコラ」ですね。ストロベリー、フランボワーズといったベリー系の味も人気があります。着色料を一切使っておらず、ピューレなどで色をつけているので、他のパティスリーのマカロンと比べて、全体的にやわらかい食感に仕上がっています。

日本進出をきっかけに着色料の使用を取りやめたということですが、フランスでは今も着色料を使われているのでしょうか?

目黒使用していないですね。工場に着色料系が一切ないほどの徹底ぶりです。

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取材した日は定番のショコラのマカロンが売り切れだったため、ストロベリー(上記写真 左)とバニラ(右)をお持ち帰り。食物をつかって着色されたマカロンは、自然な淡い色合いが可愛らしいです。

どちらもすごくおいしかったのですが、個人的におすすめしたいのがストロベリー!中のいちごジャムが、ソフトな食感のメレンゲ生地とマッチして絶品なのです。

しっとりと焼き上げたバターの風味豊かなフィナンシェは、パリでも日本でも大人気

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しっとりとした食感が特徴のユーゴ・アンド・ヴィクトールのフィナンシェ。手土産にすれば、喜ばれること間違いなし。

ユーゴ・アンド・ヴィクトールは、フィナンシェも、とても有名ですよね。わたしも頂いたことがあります。

目黒ありがとうございます。フランスでも、FIGARO誌の「パリのおいしいフィナンシェ ランキング」で1位と評価していただきました。自慢のフィナンシェです。季節によって、限定の味を出すこともあります。

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さいごに。ブランドのアイデンティティーと、日本への想いについて、ユーグ・プジェ氏に連絡をとっていただき、直接質問に回答していただきました。
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ユーグ氏の創る作品は個性的なものが多いですが、新しいものを創っていくなかで、ブランドとして一貫性を持たせるために意識していること、ユーグ氏の考える「ユーゴ・アンド・ヴィクトールらしさ」があれば教えてください。

ユーグ季節のフルーツを使用し、革新的なデザインで目も口も楽しい作品を創ることです。

日本にはどのような印象がありますか?

ユーグ日本は、私にとって特別な国です。と申しますのも、国外初出店先として選んだのが、日本だからです。その理由としては誰よりも私の作品に対する理解を示して頂いたこと、また暖かく迎えてくださったことがあります。

それはオープン当初から現在までかわりなく、私に取って日本は私の大切な「友人」と思っています。

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ユーゴ・アンド・ヴィクトールのお菓子たち、どれもほんとうに魅力的ですよね。

わたしはチョコレートがだいだいだーい好き!なので、シェフのユーグ氏のことは「ショコラティエ」として知りました。でも、実際にお店を訪れてみると、おいしいオーラを放つケーキに焼き菓子、マカロン、アイスなど、バリエーション豊かなお菓子が所せましと並んでいます。

実際に食べてみて、「あ、ユーゴ・アンド・ヴィクトールの魅力はチョコレートだけじゃないんだ」と気がつきました。

この記事を読んで少しでも気になったものがあれば、ぜひ足を運んでみてくださいね。今回ご紹介できなかったボンボンショコラも、お店にはたくさん並んでいます。なにかひとつ、必ずお気に入りのお菓子が見つかると思いますよ。

教えてくれた人
目黒さつきさん
ユーゴ・アンド・ヴィクトールの日本進出時から企画・商品管理・ECをしているプランナーさん。お気に入りのボンボンショコラは、カレの塩バターキャラメル。