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ヨーロッパの名峰を栗のケーキで表現

「モンブラン」と聞いて、みなさんは最初に何を思い浮かべるだろうか?

「MONT-BLANC」、直訳すると「白い山」。ヨーロッパを代表する名峰の名前でありながら、今ではほとんどの方が栗を使ったあのケーキをイメージするのではないだろうか。実はそのイメージを確立させたのが、1933年から続く名店「モンブラン」のモンブラン。

創業者の迫田千万億氏が、フランスに伝わる栗を使った家庭菓子を日本独自のものとしてアレンジ。店と同じ名前を冠したケーキとして発表したのがすべての始まりだ。

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土台にはカステラ生地を使い、カップケーキのような形状にすることで、持ち帰りやすさも兼ね備えた愛らしい姿に。マロンクリームを絞るときに、「小田巻(おだまき)」という和菓子専用の道具を使うのもここならでは。すべての工程が、熟練のパティシエの腕により丁寧な手作業で進められて行く。

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守られて80年、秘伝のレシピ

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幾重にも重なるマロンクリームはモンブランの山肌を、ちょこんと載せた白いメレンゲは頂の万年雪を表現。素朴な佇まいを眺めていると、幼かったころの甘い記憶がふわりと呼び起こされるような不思議な感覚が湧き起こる。カステラ生地にはバニラクリームと栗の甘露煮。そして上にはバタークリームと生クリームとマロンクリーム。

さくっと、ふわっと、とろっと、いろんな味と食感が口の中で混ざり合い、気づくと童心に帰っている自分にはっとする。毎日食べても飽きることのない、大切なふるさとのような味わい。迫田氏の生み出したレシピに一切手を加えることなく、創業当時の味をかたくなに守り続けるその志に脱帽だ。

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店内のティールームで東郷青児の絵を眺めつつ、珈琲片手にまずはできたてをひとつ。家族の喜ぶ顔も見たくなり、お土産用にいくつか包んで持ち帰るというのが私の定番コース。箱を開いたときに姿を表す、肩を寄せ合うかのようにぎゅっと並んだモンブランの愛らしさを想像すると、帰り道はいつも思わず頬がゆるんでしまうのだ。

 

最後に、まめ知識をひとつ。実は前から疑問に思っていたのが、モンブランの食べ方に正解はあるのか?ということ。というのも、勢いよくフォークをさして不格好に倒してしまったり、マカロンを先に食べてしまって心もとない思いをしたりということも多々あるわたし。

お店の方に伺ったところ、「基本的には自由に召し上がっていただくのがいちばんですが……」と断りつつも、スマートな食べ方のコツを教えてくださった。その答えは、

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(1)登頂部のメレンゲを取ってお皿に置く
(2)メレンゲの上から垂直にフォークを刺して、静かに砕く
(3)カップ部分の紙を一部だけはがして、そこから縦にフォークを入れ、倒さないようにケーキを食べる
(4)好みで、砕いたメレンゲをケーキに添えていっしょに口に入れ、食感の違いを楽しむ。

さっそく教わった通りにしてみたら、さすがお店の方の直伝だけあって、最後まで優雅に上品に、バランスよくいただくことに成功(当社比)。

ぜひ、みなさまもお試しあれ。

商品リスト
モンブラン
620円