こんにちは、スイーツフォトグラファーの本多純です。

先日、新宿駅南口の「NEWoMan(ニュウマン)」にある『JANICE WONG(ジャニス・ウォン)』を訪問しましたが、今回、ジャニス ウォンさんご本人が来日されるとのことで、改めてインタビューをさせていただきました。
アジアNo.1パティシエ(*)のストーリーを、夏の新作デザートとともにご覧ください!

(*)2013年、14年に英国「ウィリアムリードビジネスメディア」主催「アジアベストレストラン50」にてアジア最優秀ペストリーシェフ(パティシエ)に選出されました。

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新宿のお店がオープンしてから2か月が経ちました。日本人のお客さまにはどんな印象をお持ちですか?

ジャニスとても洗練されているという印象をもっています。デザートについても高いクオリティを求められていると感じてまして、日本の良い食材、日本ならではの食材を使った新しいデザートを提供したいと思っています。

シンガポールにない食材、日本ならではの食材のことはどうやって知るのでしょう?

ジャニス過去数年間、日本のいくつかの県でメニュー開発など農産物のPR活動をしてきたこともあり、その中で日本の素晴らしい食材を知ることができました。また今回の来日でもデパートや築地などで様々な食材を見て回りました。例えば今は梅の季節ということで、来年に向けて梅酒を仕込んだところです。

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日本人は、食材の味や形をそのまま味わう料理を好みます。シンガポールや、そのほかの国とも異なる食文化だと思いますが、そんな日本人にデザートを提供することに、どんなチャレンジを感じますか?

ジャニス私のデザートはユニークなものですので、そのフィロソフィーをまずは伝えたいと思っています。私のデザートに、食材や調理法のルールはありません。ここ新宿のお店でも、春には筍やミョウガを使ったデザートを作りました。その土地の食材をリスペクトし、私のテクニックでデザートに表現する。そんなユニークなデザートを楽しんでいただけたらと思います。

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ユニークさといえば、日本のお酒とデザートをペアリングして楽しめることも新宿のお店の大きな魅力の一つですね。

ジャニス日本への出店にあたって1番のチャレンジと考えています。デザートと一緒にお酒を飲むこと自体が日本ではチャレンジングなことだと感じますし、日本のお客さまからどんなリアクションが得られるのか楽しみです。

私もスイーツ好きなので「お酒は飲まないのか」とよく聞かれます。お酒も大好きですけど(笑)。日本酒の新しい楽しみ方に繋がれば、日本酒の文化も盛り上がって面白くなりそうですね!それでは、夏の新作メニューについて紹介していただけますか?

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ジャニスこちらはマンゴーとこんにゃくのソルベがメインの夏限定「アップサイドダウン アイスクリームコーン」です。コーンアイスを逆さにしたデザインで、こんにゃくだけでなく、山椒やあられなど日本の食材を使ったりバジルアイスを一緒にのせたりと、とても爽やかでヘルシーなデザートです。

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マンゴーのジューシーさがぎゅっと詰まったソルベですね!マンゴーは青臭い後味が気になる果物でもありますが、山椒とバジルの清涼感が打ち消しています。ミントなどともまた一味違う、木や森が持つようなすがすがしさで、日本の山で避暑をするイメージを感じました。このメニューが生まれたエピソードを聞かせていただけますか?

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ジャニスまず、夏ということでアイスクリームのデザートにしたいと思いました。アイスクリームはその形を作るために砂糖をたくさん使いますが、こんにゃくを使うことで砂糖の量を減らすことができ、女性にも優しいレシピとなっています。

そこに夏の食材として日本でも代表的なものであるマンゴーと山椒を使って、このデザートが出来上がりました。

春のメニューには、前回取材させていただいたカシスプラム(記事リンク)に代表されるように、「桜」「ピンク色」といったイメージを強く感じました。「夏」といえば、1番強くイメージするものは何でしょう?

ジャニス先日、お店に飾る夏の絵を描いたのですが、「太陽の黄色」「木々の緑」「恵みの雨」をイメージして作成しました。

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なるほど、先ほどいただいたデザートも、マンゴーの「黄色」とバジル・山椒の「緑色」で、ジャニスさんの夏のイメージを表現していますね!

※ジャニスウォンさんのInstagramアカウント(@janicewong2am)で絵画の作成シーンを見ることができます。

ジャニスさんご自身は、どんなスイーツがお好きですか?

ジャニス抹茶風味のスイーツがとても好きで、日本でも美味しいスイーツを食べ歩きました。シンガポールには抹茶が大好きな人が多く、デパートには抹茶カフェがあって大人気なんですよ。

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日本の和のテイストがシンガポールで愛され、ジャニスさんのデザートを日本の皆さんが楽しむ。グローバルな時代になったと感じました。最後に、ここ新宿NEWoManは「女性が輝き続けることができる経験と価値を提供する」ことをコンセプトに掲げています。また女性といえば、日本の女の子が将来なりたい職業の1位がパティシエだそうです。パティシエを目指す女の子や、日本の働く女性の方々にメッセージをいただけますか?

ジャニスThink Different」。パティシエという仕事は従来、同じことを日々繰り返しているものでしたが、世代が変わり、新しい技術や新しい仕事のスタイルへと変わってきました。これからも変わっていかなければなりません。常に自らを変えていこう、新しいことに取り組んでいこうという気持ちを、ぜひ皆さんにも持っていただけたらと思います。

Think Different。女性に限らず、これからの若い世代が常に意識しておきたいキーワードだと思いました。ジャニスさん、どうもありがとうございました!

スイーツ撮影のワンポイント ③撮影するときのカメラの角度は大胆につける

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ジャニスさんは写真にも造詣があり、「ジャニス・ウォン」のホームページに載っている宣材写真もご自身で撮影、もしくはプロデュースしているそう!この日も新作メニューを試作&撮影されていました。

さて、スイーツに限らず料理の写真全般に言えることですが、被写体の斜め上、45度くらいの角度の高さで撮影するのが基本です。

スイーツの形を全体で捉えることができるのでカタログなどで見られるようなカッチリした写真が撮れるのですが、同じ角度で撮り続けていると、どこか面白味を欠いた写真にもなってしまいがちです。

「人は、普段その目で見ることがないような高い/低い角度から撮影した写真に面白みを感じやすい」という理屈があります。大胆に角度をつけて、真上や真横からスイーツを撮影してみてはいかがでしょう。

真横から撮ると、スイーツの高く盛り付けられた姿や断面の印象を強く表現できます。

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真上から俯瞰で撮ったフード写真が最近流行っていますね。皿盛りデザートの盛り付けも絵画のように表現することができました。

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以上は上下に角度をつけるときの話ですが、左右にカメラを傾けて撮影すると、写真に臨場感や躍動感が出ます。その場合は大胆にカメラを傾けて撮りましょう。

私は傾けずにまっすぐ撮るのが好きですが、その場合はきちんと水平に撮影することに注意してください。どちらの場合も、中途半端に左右に傾いた写真よりも「上手な人がしっかりアングルを決めた写真」を撮影することができます。ぜひ、自分流のカメラアングルを見つけてみてください!