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【川崎・溝の口】生産者の「想い」をのせて。ココロとカラダにやさしい食を提供するネイバーフッドカフェ「TETO-TEO」

UPDATE:

グルメ大好き会社員

みゅー

東急田園都市線・東急大井町線・JR南武線が交わる溝の口(神奈川県川崎市)。
この町に「地産地消」にこだわって、地域の方に寄り添って、営業を続けるカフェがあります。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税込です。

目次

TETO-TEO。店名に込められた想いとは

溝の口駅の改札を出て、駅前の商店街を通り、お店や住宅が立ち並んでいるエリアを5分ほど歩くと、マンションの1階にひっそりとたたずむお店が見えてきます。

一見するとおしゃれなインテリアショップのようにも見えるこちらのお店が、今回ご紹介する「TETO-TEO(テトテヲ)」です。

全面ガラス張りで光が差し込む、おしゃれな外観のカフェ

「実は川崎には農家さんが多いんです。あまりそのイメージがないかもしれないけれど、実は畑もたくさんあるんですよ」と語るのは、店長の福本巴里さん。

「TETO-TEO」は、Made in Local(地元産)・地産地消をコンセプトとして、地元の農家さんの畑でとれた新鮮な野菜や果物を使って、ココロとカラダにやさしい食を提供しています。生産者の想いをのせて安全安心な食を提供するカフェの構想を立てたオーナーが、今から7年前「手と手を合わせる」から名付けた「TETO-TEO」をオープンしました。

「素材全部というわけにはいかないのですが、できるかぎり地元のものを使おうとしていて、いま定食に使っている夏野菜は、ほぼ川崎産なんですよ。トマト、きゅうり、ゴーヤ、なす。あとは、みょうがにおくら、パプリカ、モロヘイヤ、、あとパクチーも川崎産ですね!」

これらの旬のお野菜を使って作られているのが、人気の「カラダオモイ定食」。
主菜としてお肉かお魚を選択します。それに川崎産の野菜をふんだんに使った小鉢4種、自家製寝かせ玄米のごはん、おみそ汁がついてきます。

今回はお肉とお魚の両方がセットになった「TETO-TEO定食」をいただいてみました。

TETO-TEO定食/¥1,900円、とろろ付/+¥200

まず、おみそ汁をひと口いただいてみると、からだが癒されていくような感覚がありました。
どれも、やさしい味付けで素材の味がしっかり感じられます。

落ち着いたあたたかい雰囲気の店内でこの定食をいただいていると、田舎に帰ってきたようなどこか懐かしいような、ほっとした気持ちになりました。

あたたかい雰囲気の木目調の内装、かわいい装飾に心が和みます

オーナーは川崎が地元というわけではなく、お店を出すことを決めた後、一から農家さんとコネクションづくりを始めました。
地元の生産者が直接野菜を販売する「高津 さんの市」を訪れて農家さんと仲良くなったり、そこから別の農家さんに繋げてもらったりと、どんどん輪を広げていきました。今では生産者さんとのやりとりは店長の福本さんが引き継いでいます。

「農家さんの畑にお邪魔して、一緒に野菜や果物の収穫作業をさせてもらったりもするんです。収穫作業ってとても大変なので、お手伝いという意味もあるのですが、やりとりさせていただいている農家さん、みなさん本当によくしてくださって、お友達のように仲良くしてくださるので『収穫においでよー、何人でもいいよ!』と言ってくださるんです。子どものいるスタッフは子連れで行ったりと、私たちもフルーツ狩りに行くような感覚で楽しんで収穫させていただいています」

福本さんのお話を聞いていると、生産者さんととても良い関係を築かれている様子が感じられます。

川崎産のたまごを使った人気のプリン

こちらは「TETO-TEO」人気のスイーツ「うみたてたまごプリン」。
地元川崎産の、濃い黄身と弾力ある白身がおいしい「黒川のたまご」を使用して作られています。

うみたてたまごプリンの上にはキャラメルキャンディが、下にはカラメルソースがたっぷり

プリンは注文をすると目の前でバーナーでキャラメリゼをしてくれます。パリパリになった焦がしキャラメルを割りながらいただきます。

大きくて少しかためなプリンは、甘さ控えめ。だけどしっかり濃厚さが感じられます。
なめらかな舌触りでそれだけで食べてもおいしいけれど、甘い焦がしキャラメルと自家製のカラメルソースと一緒に食べると口の中でうまく調和して深い味わいに。

また、プリンにはフルール・ド・セルというお塩が添えられていて、途中からはお塩をつけて味変も楽しむことができます。何通りもの味わいを楽しめるプリンです。

うみたてたまごプリン/¥550、焦がし塩キャラメルアイスのトッピング/+¥200

川崎産の「旬」にこだわった季節のパフェ

「TETO-TEO」が、いま一番力を入れているのが季節のパフェ。
春夏秋冬の旬の果物を使って作っているそうで、川崎産で旬のフルーツがない時期はパフェは提供しないというこだわりの品です。

「パフェの下までスプーンを入れて、ザクっとすくって食べたときの全体のバランスを考えて開発しています。クッキーやクランブルなどザクザクしたものを入れて食感も楽しんでいただけること、さっぱりした味わいで重すぎないこと、そしてもちろんおいしさを意識しています。」

この日は2種類のパフェをいただくことができました。

【ブルーベリーとレアチーズのパフェ】
「TETO-TEO」のスタッフが地元の農家さんの畑を訪れ、収穫してきたブルーベリーを使ったパフェです。

まずひと口、ブルーベリーを食べてみると、その甘さに驚きます。
ブルーベリーは酸味が強いフルーツという印象でしたが、このブルーベリーはほどよい酸味もありつつ、しっかりとした甘みを感じられます。

ブルーベリーとレアチーズのパフェ/¥1,500

全体のバランスを意識して作られたというだけあって、階層ごとの味の変化を楽しむことができるのが「TETO-TEO」のパフェの特徴です。

いちばん下にはザクザク食感の甘みの強いココアクランブル。
その上には濃厚なレアチーズと、さっぱりとした口当たりになるように添えられた塩ミルクアイス。その上には黒川たまごのメレンゲクッキー、そこにふんわりとラム酒が香る生クリーム、ブルーベリージャムがかけられ、最後にブルーベリーをのせてパフェの完成です。

甘いブルーベリーは塩ミルクアイスとあわせるとさっぱり、ラム酒の香る生クリームとあわせると大人な味に

それぞれ単品で食べても美味しいけれど、スプーンでザクっとすくって食べてみると、それぞれの甘さ、濃厚さが良い意味で消えて、すーっと調和していきます。まるでペアリングのようだなと感じました。

【桃と紅茶のミルフィーユ風パフェ】
普段は川崎産の果物にこだわって開発しているパフェですが、このパフェだけは特別。
『長野からの贈り物』と銘打ち、ご縁のあった長野県の農家さんの白桃を使用して作られています。

その農園は標高600mを超える場所にあり、寒暖差が激しいことから実が締まって甘みが凝縮された美味しい果実が実るのだそう。

桃と紅茶のミルフィーユ風パフェ/¥1,800

パフェのいちばん下の層は紅茶のゼリー。
その上には白桃のコンポートと食感が楽しいサクサクのパイ生地。
その上には紅茶のカスタードクリーム。そこにさっぱり味の白桃シャーベットと濃厚なミルクアイス、さらにその上に黒川たまごのメレンゲクッキーと甘さをおさえた紅茶風味の生クリーム。最後に、半分のサイズの甘くてジューシーな桃がどん!とのり、紅茶の茶葉が振りかけられてパフェの完成です。

お気づきでしょうか。
紅茶→桃→紅茶→桃・・・という階層になっていて、商品名のとおり「桃と紅茶のミルフィーユ」なパフェなのです。

半分サイズの桃の上に紅茶の茶葉を振りかけて完成

使われているアイスや生クリームは、どれも良い意味で主張が強くなく、それぞれを食べてももちろん美味しいけれど、ひとつにしたときにさまざまな味が調和してやさしくふんわりとした味に。このやさしい甘さは、なんだかこのお店の雰囲気に似ているなと感じました。

9月以降はパフェのメニューが変わる予定。
川崎産の秋の果物にはぶどうやいちじくがあるそうで、次のラインアップも楽しみです。

生産者さんとお客さまを繋げる役割でありたい

生産者さんと直接繋がり、地元の野菜や果物を仕入れている「TETO-TEO」。仲良くなって直接やり取りをするからこそ見えたこともありました。

「商品にならない野菜や果物ってこんなに多いんだなって感じました。見た目がよくなかったり、虫がちょっとついただけで売れなくなってしまう。仲良くなった生産者さんから「(もったいないから)もらってくれない?」とお声がけいただくこともあるんです。」

そうして規格外となった生産物を「TETO-TEO」では安く譲ってもらっているのだそう。

「たとえば野菜って、ちょっと皮がダメになってても、ポタージュにするなど工夫をすればおいしくいただけるんですよね。
あと、うちのプリンは卵黄を多めに使っていて、卵白が余ってしまうんです。おいしいたまごの卵白を捨ててしまうなんてもったいない。なのでそれをメレンゲにしてパフェに入れています。メレンゲは常連のお客さまには大人気なんですよ。また、すももや杏子は実の部分はパフェで使って、種の部分は全部冷凍でとっておいて、漬け込んでドリンクにしたりもしているんです。
生産者のみなさん、野菜や果物をまるで自分の子どものように大切に育ててらっしゃるんです。その様子を見ていたら、余すところなく使い切りたいなって思いますね!」

季節ネード/¥650、この日は「すももネード」をいただくことができました

オープンして7周年を迎えた「TETO-TEO」は、コロナウイルスも経験しました。

「コロナのときはどうにかお店を存続させようと、お弁当を作って売っていました。朝早くに出勤してたくさんお弁当を作って。オープンの時間を迎えると出前サービスで注文が入ったり、地域のお客さまも買いにきてくれたりして、毎日あっという間に全部売れるんです。ありがたかったですね」

この日、オープンの11時にお邪魔すると平日のランチには少し早い時間にも関わらず予約のお客さまで満席。予約をしていないお客さまも次々にいらっしゃり、外には行列ができていました。

「昨年あたりから、本格的に日常が戻ってきてすごく忙しくなりました。コロナで身体がなまっていたので大変ではあったけれど、それよりも嬉しさが大きかったですね。また出前をやってほしいというお声もいただくのですが、今はずっと支えてくださっている、お店に来てくれる地域のお客さまを第一にしたくて出前はやっていないんです。
生産者さんの作っているものを、お店に届けてもらい、それを私たちがお客さまに届ける。店名の『TETO-TEO』生産者さんとお客さまの手と手を繋げられる存在でありたいという意味も込められているんです。」

地域の生産者の方たちと良い関係を築き、地域のお客さまに愛されるカフェ「TETO-TEO」、まさにカラダだけではなくココロにもやさしいお店でした。

店舗サインもシンプルで素敵です。

SHOP INFORMATION

SHOP TETO-TEO(テトテヲ)
WEBSITE https://www.instagram.com/tetoteostaff
ADDRESS 神奈川県川崎市高津区溝口1-18-4 プラウド溝の口1階
TEL 044-387-2579
OPEN 【月~木】ランチ:11:00〜15:00/ディナーなし
【金土日祝】ランチ:11:00〜15:00/ディナー:18:00~22:00(L.O 21:00)
※カフェはいずれも終日
CLOSE 無休

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