大人のためのケーキから、子どもでも食べやすいケーキへ
いまでこそ、“老若男女楽しめるケーキ”というイメージのレモンドロップだが、実は昔はもっと洋酒がしっかりきいたケーキが中心だったのだそう。お酒を飲んだ帰りに、お酒と一緒に食べられる、甘さ控えめで洋酒のきいたケーキのお店としてスタートした。
いまでは洋酒の量をかなり減らし、子どもも食べやすい優しい味に。「たくさんの年代の方に楽しんで欲しい」という想いからだ。
お客様の中には、昔の洋酒たっぷりのケーキを思い出して、「あのケーキはもうないの?」と尋ねられることもあるとか。そんなお客様のために、復刻版として昔出していたケーキを期間限定で作ったりもしている。「昔よく食べていたわ」と懐かしんで買っていくお客様もいらっしゃるそう。
ふとした時に、思い出す味に
吉祥寺を訪れたことがあるなら、一度は目にしたことがあるであろう「レモンドロップ」の看板。ショッピングの合間の休憩にカフェを利用したことがある方も多いはず。お店がオープンしたのは1985年、南口からいまの場所に移転して15年が経つ。
たくさんのお店がある中、長く愛されるお店の秘訣ってなんだろう……。店長の堀内剛さんに、大切にしていることを伺ってみた。
「華やかで印象が強いと話題にもなりますが、みんなの記憶から去って行くのも早いと思うんです。レモンドロップのケーキは、ネーミングも『チーズケーキ』や『バナナクリームパイ』など、わかりやすいものばかり。シンプルで親しみやすいケーキが多いんです。いい意味で“普通”がいいんだと思います。ふとした時に思い出す味、そんなお店を目指しています」。
駆け込み寺的ケーキ屋さん
大人向けのケーキを販売していた名残りで、営業時間はオープン当初からいまでも10時半から22時半。
「何度も閉店時間を早くしようと思ったんですが、遅くまで営業していて安心とおっしゃる方や食後のデザートを食べにいらっしゃる方もいて、意外と21時頃の来店も多いんです」と堀内さん。
確かに友人と食事やお酒を飲んだ帰り、ちょっと甘いもの、特にケーキが食べたいという時間に、希望通りのおいしいケーキが食べられるお店が意外と少ない。ケーキの種類も豊富で駅も近いレモンドロップは、重宝するに違いない。またホールのケーキも常時置いてあるので、急なお祝い用に、お土産にと購入していく方も多いそう。
住んでいる街に一軒は欲しい、駆け込み寺のような頼もしいケーキ屋さんだ。
SHOP INFOMATION
NAME | 【閉店】レモンドロップ 吉祥寺本店 |
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※他、臨時休業する場合があります