『王様のブランチ』(TBSテレビ)のショートケーキグランプリで1位を獲得するなど、幅広い層から人気の「アンリ・シャルパンティエ」ショートケーキ。このたび、「ザ・ショートケーキ」と名前を変えて、デザインも一新! 人気の理由や改名に込められた想い、オリジナルで開発された秘密の道具まで、銀座メゾンマネジャーの堂垣文人さんにいろんなお話を聞きました。
[3大要素]
いちご / 大粒で美しいもの
スポンジ / 焼きたてを2時間以内にカット
クリーム / オリジナルの北海道産生クリーム
ショートケーキランキング1位の人気者が、名前とデザインをリニューアル!
ボリューミーで、いちごがとってもつややかで、見るからにふんわりしていて、とても魅力的な佇まいのケーキですね。
堂垣ありがとうございます。おいしさはもちろん、見た目の美しさも追求しています。おかげさまで、『王様のブランチ』(TBSテレビ)のショートケーキランキングで1位をいただくなど、国内はもちろん、海外のお客さまにも高い評価をいただいております。
イートインだと、こんなに素敵なデコレーションをしていただけることにも感動しました。
堂垣こちらはシェフのインスピレーションで毎回デザインが異なりますので、4名のお客さまが全員ショートケーキを頼まれたとしても、それぞれに違ったデコレーションで提供しています。
それだけ高い人気のショートケーキですが、このたび名前を変えられた理由はなんですか?
堂垣以前は、フランス語で「お祝い」の意味を表す「セレブラシオン」という名前でした。
これからは「世代を問わずどなたにも親しんでいただけるケーキでありたい」という願いを込めて、より分かりやすくシンプルに、かつインパクトのある「ザ・ショートケーキ」という名称に変更することを決めました。
「ショートケーキの王道をつくっていく」という意気込みを感じます。
トップにあしらった3つのいちごが、とても豪華でかわいらしいですね。
堂垣この3つのいちごは、「アンリ・シャルパンティエ」のブランドロゴである3本のロウソクの火をイメージしています。3本それぞれには、当社のお菓子づくりにおける精神である「お菓子で一人でも多くのお客さまに『幸せ』『喜び』『驚き』をお届けしたい」という意味が込められているんです。
一人一台担当制に、オリジナルの道具まで? 素材にも製法にも徹底的にこだわって
いちごはどのようなもの使っていますか?
堂垣ショートケーキは通年商品ですので、いちごはその時々で手に入るいちばんおいしくて、形の美しいものを使用しています。
生クリームのこだわりについて聞かせてください。
堂垣クリームは、ブランドがオリジナルでつくっている北海道産の生クリームを使っています。脂肪分は37%で、ミルクのしっかりとした味わいとコシが楽しめます。それを高速でかき混ぜることにより、ふんわり軽やかな食感と、口にいれた瞬間スッととけるような究極の口溶けを実現しています。
スポンジも、とてもふわふわでしっとりしていますね!
堂垣スポンジでなによりもこだわっているのは、鮮度です。うちではクオリティを上げるため、分業制ではなく、ひとりの職人がひとつのケーキを最後まで担当するのが特徴です。
スポンジはオーブンから取り出した後、基本的に2時間以内に使用しています。カット後もすぐに生クリームでコーティングし、空気に触れる時間を最小限にすることで乾燥を防いでいます。
「アンリ・シャルパンティエ」のような大きなブランドで、一つ一つ今でも職人さん手作業でつくられているというのは驚きです。大量にケーキをつくるには、正確かつスピーディーな作業が必要とされますね。
堂垣そうなんです。実は、「からくり回転台」という秘密道具があるんですよ……。
「からくり回転台」……なんだかすごそうな道具ですね!
堂垣当社には、オリジナルの道具開発を専門でおこなう「工務係」がいまして、そこの担当者が、鍋の落としぶたから着想を得て考えたものなんです。
カット後に簡単にケーキ同士が離れ、一瞬でフィルムを巻くことが可能になるので、一時間あたりにつくれる1ピースの量が約48個から72個へと、作業効率もぐんとあがりました。おかげさまでテレビの取材もくるくらいに話題になり、毎日厨房で大活躍しています。ちなみに、特許取得済みです。
こだわりの黄金比率で、大きくてもペロリ!「これじゃなくちゃ」というファンも
クリームとスポンジの割合にもこだわりがあるとか……。
堂垣しっとりふわふわのスポンジと、口当たりのよい生クリームの割合は、バランスをとことん追求した結果、スポンジ:クリーム:スポンジが1:1:1の黄金比率に落ち着きました。
お互いがお互いの魅力を引き立てる、最高のバランスがお楽しみいただけると思います。ボリューム感はあるのに口当たりが軽くてなめらかなので、ひとりで2つ、3つと召し上がるお客さまもいらっしゃいますよ。
お客さまからの感想などで心に残っているものはありますか?
堂垣ケーキ通のお客さまから、「いろいろなお店のショートケーキを食べるけど、やっぱりここのが一番だわ」と言っていただいたときはとても嬉しかったです。
ショートケーキは「ケーキの王様」。これからも“記憶に残るケーキ”を目指して
もうひとつのブランド代表作でもある「フィナンシェ」についても教えてください。
堂垣フィナンシェは、おかげさまで、年間個数の売り上げ2366万個を記録し、「世界一売れているフィナンシェ」としてギネスに認定されました。
ギネスブックに載っているなんて、すごすぎます……。
堂垣もともと、「アンリ・シャルパンティエ」が芦屋の小さな喫茶店から百貨店さまに出店し、お中元やお歳暮などで贈ることのできるお菓子がほしい、というお客さまのご要望から1975年に生まれたお菓子です。
香り高いマルコナ種とフリッツ種のアーモンドをバランス良くブレンドし、北海道産のオリジナル発酵バターを使って、風味良く焼き上げています。アーモンドの香ばしさ、芳醇なバターの香り、しっとりやさしい口どけが相まって、とても奥深い味わいです。ご自宅用としてはもちろん、贈答用としても好評いただいております。
改めて、「アンリ・シャルパンティエ」にとってショートケーキとはどのような存在ですか?
堂垣ショートケーキというのは日本人にとって、言ってみれば「ケーキの王様」のような存在だと思います。当社でも、お菓子づくりに対する想いやこだわりがすべて詰まったのが「ザ・ショートケーキ」だと思っています。
コンセプトは、「記憶に残るショートケーキ」。日々のお菓子の時間や大切な記念日まで、ぜひ、みなさまの記憶に残るシーンで楽しんでいただけましたら幸いです。
■ 教えてくれた人
堂垣文人さん
銀座メゾン アンリ・シャルパンティエ・マネジャー。芦屋本店でキャリアを積んだあと、2017年春から銀座メゾンのマネジャーに。「からくり回転台」の動画を取材陣に見せてくださったときのうれしそうな表情が印象的でした。
(写真一部店舗提供)
フィナンシェ 3個入り 432円〜 円
SHOP INFOMATION
NAME | 銀座メゾンアンリ・シャルパンティエ |
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URL | http://www.henri-charpentier.com/ |
ADDRESS | 東京都中央区銀座2-8-20 ヨネイビル1F/B1F |
TEL | 03-3562-2721 | OPEN | 03-3562-2721 サロン・ド・テ/ブティック 11:00〜20:00(LO 19:30) バーメゾン 月〜土 15:00〜23:00(LO 22:30)/日・祝日13:00〜20:00(LO 19:30) |
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