【京都御所】フランスの風が吹く「cafe cirque(カフェシルク)」心踊るタルトが並ぶ店
CAKE.TOKYO編集部
「京都に遊びに来たお客様だけでなく、地域に住む人々の特別な日に選ばれるお店でありたいんです。」
オーナーの想いが詰まった「cafe cirque(カフェ シルク)」。京都御所を背に、堀川今出川方面に徒歩10分ほど進んだ場所にお店があります。隠れるように少し奥まった場所にあるお店は、喩えるなら「秘密のアトリエ」のよう。
店内は穏やかで優しい時間が流れ、甘いバターの香り、ゆったりとした時間、色とりどりの輝きを放ったタルトが出迎えてくれます。
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。また、価格はすべて税込です。
目次
扉を開けると広がるのはフランスの田舎の風景
おしゃれな扉が印象的な「cafe cirque」外観
地下鉄烏丸線・今出川駅を下車し、4番出口を出るとちょうど左手に京都御所が見えます。京都御所とは反対方向に進み、堀川今出川通り方面を目指して歩くと、ビルの奥まったところに「cafe cirque」があります。
扉を開けるとどこか、フランスの田舎町を感じる店内。それもそのはず「cafe cirque」には、オーナーが取り寄せたヨーロッパ、おもにフランスの50~100年もののアンティーク家具たちが並んでいます。
歴史を感じるアンティーク家具
イートインスペースの色褪せたテーブルの脚さえも、年代物の家具だからこそ出せる風合い。ぐるっと店内を見渡すと、不揃いな家具の中にも、どこか統一感を感じました。
「ヨーロッパの人たちは日本人のようにひとつのブランドにこだわることがありません。全く異なるメーカーやブランド家具を並べ、トータルコーディネートをしているんです。」とオーナー。
ヨーロッパの人の感性に驚きながらも、かわいらしい店内に思わずため息がこぼれます。
店内でいちばん古い歴史を持つカウンター
店内で調理スペースとイートインスペースを仕切るカウンターは、なんと200年もの歴史を持つ、ベルギーの民家から移築したものなのだとか。
花や虫・木の実に囲まれ自然を感じる
店内を飾る心ときめく調度品
壁にかかる蝶や昆虫のオブジェもすべてアンティークもの。白の漆喰の壁にはリースやドライフラワーでできたブーケなどが飾られています。
細かいアンティークチェストのつまみとリースのシルエット
お店に並ぶアンティークチェストのつまみの細部や、リースの中におどけたピエロのような男性のシルエットも素敵です。
フランスアンティーク皿、お気に入りの一枚を選ぶ楽しさ
タルトを乗せる、9種類のフランスアンティーク皿
お店に入って右手には、9種類のフランスアンティーク皿が並んでいます。イートインの際、タルトを乗せるお皿をお客様自ら選ぶスタイルです。
繊細な花・木の実が描かれたお皿や若葉のようなやさしい緑が印象的なお皿など、どれも現代のデザインとは異なったものばかり。
フランスの蚤の市(のみのいち)のようなわくわく感を提供したい、というオーナーの遊び心が垣間見えます。
どれにしようか迷ってしまいます
どのお皿もかわいいので、お皿を選ぶのも悩んでしまいますが、その時間でさえワクワクします。
オーナーの実体験から生まれた日頃の疲れがれがほどける空間
「クチポール」のカトラリーと2種のタルト
「cafe cirque」には、いたるところにヨーロッパ、おもにフランスに関係するものが見られます。
紅茶を注ぐカップやポットは、フランスの磁器ブランド「PILLIVUYT(ピリヴィッツ)」、カトラリーはポルトガルの食器メーカー「クチポール」など。
なぜここまでにヨーロッパにこだわるのか、オーナーに伺ったところ、
「仕事の関係で、定期的にヨーロッパに足を運ぶ機会があります。その際、仕事や日常生活でたまったストレスがリセットされる感覚があるんです。家族や知人、周りの人にも身近でそういう体験をしてほしいと思いました。だから、このお店もタルト専門店にしたかったわけではないんです。」
実は、タルト専門店がベースにあったのではなく、人々が安らげる空間を作りたいというところからスタートした「cafe cirque」。空間や調度品の調和具合とスタッフさんのきめ細やかさにも心がほどけていくのを感じます。
きめ細やかな対応をするスタッフさん
すべて店内で手づくり、キラキラ輝く宝石のような9種類のタルト
ショーケースを彩るたくさんのタルト
「cafe cirque」のタルトは、ひとつひとつのタルト生地からダマンド、タルトフィリングに至るまで、店内ですべて手づくりしています。
ショーケースには定番タルト3種(※)と、シーズン毎に入れ替わる限定タルトが6種類、合計9種類のキラキラ輝くタルトが並んでいます。旬のフルーツや素材が使われたタルトはどれもおいしそう!
タルトの大きさは直径7cmと小ぶりのため、2つ以上オーダーするお客様も多いのだとか。
連日完売してしまうほど大人気で、希望するタルトがある場合は、前日の24時までに予約フォームから予約すればお取り置き、テイクアウトができます。
※定番タルトも不定期で入れ替わることがあります。
お客様の心に残る驚きとおいしさを
タルトは店内ですべてハンドメイド
「cafe cirque」のタルトは、ただおいしいだけではありません。
タルトを切ったときの断面の美しさ、見た目の可愛さ、口に含んだ時の食感といった五感を満足させる仕上がりになって初めてお客様の前に並びます。
———
「当店は若いお客様が多いので、単に見栄えや美味しさだけでなく、タルトを食べたときの感動なども含めて素敵な思い出にしていただきたいと考えています。お客様に喜んでいただけるよう心を込めてスタッフ全員が協力し合いながら、タルトを作っています。」
また、オープン当初に販売された「桜モンブラン」が3月から再販。
こちらも、「以前と同じものを販売するのではなく、風味や食感を変えてさらに驚きを提供できるように考えている。」のだそうです。
ひとつとして同じものがない「cafe cirque」のこだわりタルトたち。食べた人の心に刻み込まれるスイーツになること間違いなしです。
フランスで人気の紅茶ブランド「クリスティーヌダットナー」
ルイボスティーが苦手な人もおいしく飲める「ルイボスピーチバニラ」(¥600)
店内でいただける紅茶は、フランス・パリで人気を博している「クリスティーヌダットナー」社のもの。
ダージリンやアールグレイといったおなじみの紅茶から、フルーツや花などを組み合わせたブレンドティーの計7種類がそろっています。
ベリー系の風味を感じる「ルージュブラジル」(¥600)や、生産量が少ない貴重な白茶とクランベリーやバラなどを加えた「サンローランの岸」(¥650)、ルイボス特有の癖がなく、とても飲みやすい「ルイボスピーチバニラ」(¥600)など。
どの紅茶もタルトとの相性がばっちりなので、好みの香りや味わい、気になる茶葉の名前など、お好みに合わせて選んでみるのも楽しいかもしれません。
贈呈品にも最適なクリスティーヌダットナー社の紅茶
リーフ缶やティーバックの販売もあるので、気になる茶葉を購入することもできます。
とてもかわいいので、紅茶好きな人へのギフトにも最適です。
思わず顔がほころぶ、3種類の絶品タルト
左からりんごとサツマイモのタルト(¥720)/いちごタルト(¥850)/いちごと抹茶のタルト(¥850)
アンティークな雰囲気漂う空間に並ぶタルトは、見た目もかわいく、まさに絵になります。今回は2種の期間限定タルトと、1種の定番タルトを楽しみましたのでレポートします。
同じいちごなのにまったく異なる味わい
左からいちごタルト(¥850)/いちごと抹茶のタルト(¥850)
今回選んだ季節のタルトは「いちごタルト」と「いちごと抹茶のタルト」。
シンプルでこれぞタルト!といった見た目の「いちごタルト」ですが、食べてみると驚きのアクセントが。
アーモンドの粒感を感じるダマンドが入ったタルト生地に、カスタードクリームといちご、ホイップクリームがトッピングされていて、甘酸っぱいいちごとアーモンドの香ばしさが小気味よいタルトに仕上がっていました。
「いちごと抹茶のタルト」は、かわいく飾られた苺と苺ホイップの中に、宇治抹茶プリンといちごムースがのっていました。香り高く上品な苦みの宇治抹茶はいちごのフレッシュさを上手に引き立てており、「cafe cirque」でしか味わえない一品です。
ほろ苦りんごとサツマイモのマリアージュ
りんごとサツマイモのタルト(¥720)
キャラメリゼしたりんごにサツマイモが入ったダマンドのマリアージュが楽しめる「りんごとサツマイモのタルト」は、人気の高い定番タルト。
こっくりした甘みとほろ苦のタルトフィリングが、絶妙にマッチしていました。
ダマンドの上に敷かれたディプロマットクリーム(カスタードクリームに生クリームを併せたクリーム)が濃厚でミルキーな味わい。今回食べたタルトの中で最もバターの風味を感じました。
心癒され楽しく過ごす時間はまるでサーカス小屋のよう
お店のコンセプトになったサーカス小屋がプリントされたギフトBOX
「cafe cirque」の“cirque”は、フランス語で“サーカス”を意味しています。
これは、お店に訪れる人にサーカス小屋の中に入ったようなワクワクした気持ちを味わってほしいというオーナーの想いが込められています。
お皿やタルト、紅茶を選んでいる時間や、タルトを口に含んだ時の驚きと高揚感は、まさにサーカス小屋の中にいるよう。
「お店に並ぶ時間から、タルトを食べるその瞬間まで、素敵な思い出として心に残していってほしいんです。」とオーナーは語ります。
お客様目線に立ち、楽しい仕掛けという名のサービスやタルトを生み出しているからこそ、「cafe cirque」は日々多くの人が並ぶお店なのでしょう。
「京都を訪れた観光客だけでなく、誰かの誕生日や特別な日にも選ばれるお店になりたい。」
その想いの甲斐があり、オーナーへのインタビュー中もお店の前にはお客様が開店を心待ちにしている様子が見られました。
特別な日は「cafe cirque」で過ごしたい
2024年3月でオープンして1周年の「cafe cirque」。お店に訪れる人がご自宅でも楽しめるよう、今後は、焼き菓子や食器、はちみつ、お店で出しているコーヒーなどの通販サイトを開設されるのだとか。
これからの「cafe cirque」の成長とさらなる魅力に期待が高まります。
SHOP INFORMATION
SHOP | cafe cirque(カフェ シルク) |
---|---|
WEBSITE | https://www.instagram.com/cafe_cirque |
ADDRESS | 京都府京都市上京区元伊佐町271−10 葛城ビル 1階 |
TEL | ー |
OPEN | 11:30〜17:00 |
CLOSE | 月曜日(祝日の場合は営業) |
人気の記事
-
【2024年】「クリスマスマーケット in 横浜赤レンガ倉庫」|話題のスイーツと会場レポート!
CAKE.TOKYO編集部
-
【京都】国内最後の出店「アマムダコタン京都」限定、新作パンをチェック!
CAKE.TOKYO編集部
-
【2024年版】エキナカで手に入る!JR品川駅でおすすめの手土産スイーツ5選
CAKE.TOKYO編集部
-
奥沢で50年続く洋菓子店「粉と卵」がつくる、できたてスイートポテトのこだわり。
WRITER
小宮山さくら
-
【岐阜・各務原】新カフェ「matane HERB&SPICE(マタネハーブアンドスパイス)」がグランドオープン|ハーブとスパイスの癒し空間をレポート
アパレル勤務の一児のママ。
miki
おすすめ記事