普遍のおいしさを持つ香ばしいケーキはブールミッシュが持つ伝説の味
シブーストというと、クリーミーなカスタードと香ばしく焼いたほろ苦いトップ、そしてフルーツの組み合わせ。1840年頃にパリの菓子職人・シブースト氏が考案した「クレーム・シブースト」が原点だが、そのおいしさを日本に届けたのがブールミッシュの吉田菊次郎シェフ・パティシエその人。
今から40年ほど前、1971年のパリで修業を積んでいた吉田氏は、モトドール(純良材料のみをつかって作るお菓子屋の会)という会に参加していた。あるときのテーマは「失われた古き好きお菓子の発掘」。吉田氏は腕を振るおうと文献を読みあさり、「クレーム・シブースト」のレシピに出会う。
日本人らしいていねいな仕事で復元されたケーキは名だたるパティシエが参加するこの会で絶賛され、吉田氏はパティシエとして運命的なものを感じたそうだ。
そして、1973年に帰国して渋谷に店を構えた吉田氏。その後も研究・研鑽を重ね、現在につながる「タルト・シブースト」が完成。吉田氏自身、そして「ブールミッシュ」の代名詞となる名作となり、シブースト自体も日本中、いや世界中で作られるようになっている。
そんな歴史あるケーキなのだが、ブールミッシュのシブーストはまったく古びたところがない。パイ生地をベースにゼラチンとメレンゲを混ぜたプルンとしたカスタードクリーム(ここが「クレーム・シブースト」)、卵や砂糖、生クリームと一緒にバターソテーしたりんご、そして表面はこんがりとキャラメリゼして、香ばしい。
老若男女が大好きな上品なカスタードクリームの味の中にフレッシュ感があるりんごの味が広がるのは、これまでと同様、いつまでも愛される味であろう。
ちなみに、写真の1人分サイズで円形のパイ生地に入った「タルト・オ・シブースト」が買えるのは銀座本店だけ。ほかの店舗ではホールになるのでご注意を(ただしカットした「シブースト」は購入可能)。
SHOP INFOMATION
NAME | ブールミッシュ 銀座本店 |
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URL | http://www.boulmich.co.jp/ |
ADDRESS | 東京都中央区銀座1-2-3 |
TEL | 03-3563-2555 | OPEN | 10:00~21:00(土日祝20:00) |
CLOSE | 無休 |
※他、臨時休業する場合があります