4回にわたってCafé & Meal MUJIのデザートのおいしさの秘密に迫ってきましたが、最終回は人気の「ガトーショコラ」と「ほうじ茶プリン」です。開発担当の日向桃子さんに伺いました。

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・第1回 Café & Meal MUJIインタビュー
・第2回 本和香糖のチーズケーキ
・第3回 焼きプリン
・第4回 Café MUJIのソフトクリーム

味がしっかり濃いのに、カロリー控えめ!

「ガトーショコラ」のしっかりとしたチョコレート感と甘み。「ほうじ茶プリン」も、ほうじ茶の主張がガツンとくる満足度の高い味わい。それぞれ本格的な味わいに驚きました。しかし、こうした濃い味だとカロリーがちょっと気になりますが…。

日向それが「ガトーショコラ」は生クリームを添えても、206キロカロリー。「ほうじ茶プリン」は217キロカロリー。私どもとしてはカロリーをそこまで気にして作っているわけではないのですが、リッチな味にするというよりは素朴な味にするのがコンセプトにあるので、デザート全般、それほどカロリーが高くならないようです。

それは嬉しいです! スイーツにはカロリー問題がつきものですが、これなら、安心して食べられます(笑)。

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ロングセラーの理由は、ちゃんと濃いチョコレート感。

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「ガトーショコラ」は、どんなチョコレートを使用しているのですか?

日向ピープル・ツリーのフェアトレードチョコレートを使っています。乳化剤を使わず、全部手で練っているんです。

理想とするガトーショコラはあったのですか?

日向フランスの伝統的なレシピを再現したいと考えました。第一に「伝統的な味を伝えていきたい」というのがあって、お店のキッチンでスタッフたちと議論を重ねながら、まるでチョコレートそのものを食べているみたいな濃い味にたどり着きました。お客さまにも好評をいただき、「焼きプリン」と同様、10年近いロングセラー商品なんですよ。

出し殻までおいしくいただく、無印良品らしいほうじ茶のデザート

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Café & Meal MUJI最後のインタビューは「ほうじ茶プリン」です。こだわりを教えてください。

日向「ほうじ茶プリン」は、ほうじ茶をまるごと使うことにこだわりました。プリンは煮出したほうじ茶をゼラチンで固め、シロップはほうじ茶とお砂糖を煮詰めて作り、茶葉の出し殻は捨てずにチュイル(うすく焼いたクッキー)にしています。

ほうじ茶の三層構造! だから濃いのですね。出し殻まで捨てずに使うなんて、無印良品らしい真面目さを感じますね。それにしても、このチュイルのよくできていること!

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日向そういう嬉しい感想をよくいただきますね。出し殻を丁寧に処理して、ゴマと卵白を混ぜてオーブンで焼いています。チュイルはサクサクした食感がおいしいので、シロップに浸し過ぎず手に持ってちょっとずつかじりながら食べていただくと食感を最後まで楽しめますよ。

さて、これまでCafé & Meal MUJIのデザート開発秘話について伺ってきましたが、無印良品のこだわり、日向さんの熱い思いが伝わってきました。

日向実は、こうして商品の話をお伝えする機会は少ないんですよね。ワークショップやトークイベントなどでお話をさせていただくと、お客さまから「そんなにこだわっているのだから、もっとちゃんと伝えればいいのに」とお声がけいただくことが多々あるんです。今回は取材していただき、ありがとうございました!

「『素の食』のおいしさ」、お話を聞いてからいただくと、舌も鼻も敏感になって、いっそうおいしく感じました。これからもCafé & Meal MUJIのデザートを楽しみにしています。こちらこそ、ありがとうございました!

教えてくれた人
日向桃子さん
2001年より入社。Café & Meal MUJIのスタッフ、店長を経て企画担当に。日向さんの春のオススメのメニューは「クリームソーダ」(550円)。「Café MUJIのソフトクリーム」と、クチナシとベニバナの天然色素で作られたやさしい緑色の炭酸ジュースがベストマッチ!
商品リスト
ガトーショコラ 500円
ほうじ茶プリン(一部店舗のみ提供) 380円