1978年、定年退職後にひとりの男性が始めたチーズケーキ専門店・ヨハン。お年寄りから小さな子どもまで、現在も世代を超えて愛され続けています。創業当時のレシピを38年間一途に守り続けている「変わらないことの凄さ」について、ヨハンのみなさんにお伺いしました。
1978年創業という歴史に、改めて深い重みを感じます。
スタッフ先代オーナーの和田利一郎が、アメリカ人の友人宅でふるまわれたNY流のチーズケーキの美味しさに衝撃を受けたのがすべての始まりです。和田はその後独学でその味を研究し、定年後、同年代の仲間と共にこの店を開きました。当時はチーズケーキというもの自体、あまり日本では一般的ではなかったようですね。中目黒も今のようにおしゃれな土地ではなく、川沿いも舗装されておらず、土手のままだったと聞いています。
現在の整備された目黒川沿いの様子からは想像できないですね! オープン当初は今よりも小規模なお店だったため、あえて人通りの少ない場所を選ばれたのだと聞いて、さらに驚きました。商品の種類に変遷はあるのでしょうか?
スタッフ創業当時から、チーズケーキは4種類です。甘さとコクが引き立つメロー、チーズ本来の味わいを生かし甘さをおさえたナチュラル、そして酸味の効いたサワーソフト、あっさりとしたブルーベリー。原材料もレシピもサイズも、38年間変わっていません。ロゴなどの意匠も、包装紙のデザインもそのままです。
スタッフの平均年齢が65歳前後ということで、「おじいさんの作るチーズケーキ屋さん」としても有名ですね。
スタッフ先代オーナーがそうだったこともあり、現在もパティシエは定年後の男性がほとんどです。ヨハンで働くまでケーキ作りは未経験だったという人も多いですが、持ち前の真面目さと味への探究心によって、すぐにコツを覚えています。創業時からのレシピを真摯に守り、毎日朝の7時ごろから、丁寧懇切に手仕事で作り続けています。
少々無粋な質問かもしれませんが、商品や意匠、場所など、一切を頑なに38年間変えない理由は何なのでしょうか。
スタッフ「ケーキの種類を増やす手腕も、派手なデコレーションをする技術も持っていない。わたしには、これしか作れない」というようなことを、先代はいつも言っていました。私たちも、先代の教えを守り、自分たちにできることを黙々と続けているだけなのです。
SHOP INFOMATION
NAME | ヨハン |
---|---|
URL | http://johann-cheesecake.com/ |
ADDRESS | 東京都目黒区上目黒1-18-15 |
TEL | 03-3793-3503 | OPEN | 10:00〜18:30 |
CLOSE | お盆、年末年始 |
※他、臨時休業する場合があります