「鹿乃子」という名が生まれたワケ

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銀座5丁目、すずらん通りを入ってすぐの場所に「銀座 鹿乃子」はある。1階は店舗、2階は喫茶になっていて、店の前を通りすがるたび、2階を見上げるといつも賑やかな様子がうかがえる。

そんな「銀座 鹿乃子」を支える三代目社長小川敦弘さんが、店名の由来や「かのこ」誕生秘話など、老舗店舗の歴史を語ってくださった。

22歳で家業を継がれ、豆を炊くという「銀座 鹿乃子」の命とも言うべき技術を受け継ぐべく、自らも工場に入り学ばれた小川さん。以後40年近く、豆を炊き続けたという。

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「銀座 鹿乃子」は、戦後まもなく、かき氷と甘味のお店としてスタートした。創業者は、三代目社長小川敦弘さんの母方の祖父にあたる。

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「鹿乃子」という店名は、てっきり看板商品である「かのこ」からと思いきや、日本橋の「鹿嶋」という和紙問屋の四男だった創業者が、「鹿嶋の子」と呼ばれていたことから「鹿乃子」という店名になったのだそう。

銘菓「かのこ」の誕生

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創業者の長女と結婚し、専務としてお店を支えた小川敦弘さんのお父様・稔さん。銀座でこの店しかない特徴のある和菓子を作りたいという想いから、店名の「鹿乃子」と同じ「かのこ」を作ることを決めた。

稔さんが、数ある和菓子の中で「かのこ」を選んだのにはほかにも理由があった。

創業者が若い頃奉公先にいたとき、母が会いにくるといつも、近所の茶屋でかのこをごちそうしてくれたという話を聞いた稔さんは、お義父さんのために思い出の「かのこ」を作りたいと、自ら製造を学び、職人と共に試行錯誤を重ねて作りあげたという。

また、稔さんの出身地・和歌山県が、偶然にも「かのこ」に縁のある街だったことも重なり、お店の名前にもちなんでオリジナルの「かのこ」が誕生した。

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「毎日気圧が変わるので沸点も変わるんです。そうすると炊きあがりにも影響がでる。沸点が少しでも違うと炊ける時間が微妙に違ってくるので、常に炊きあがりが同じになるよう、つきっきりで見ないといけないんです。基本は変わらないけど、時代によって豆の品種も少しずつ変わる。その都度目で見て対応しながら、より柔らかく炊けるよう変えています」。

そう話す小川さんの目からは、「かのこ」がどれほど愛情を持って作られているかがうかがえる。

ぜひ一度、その愛情とこだわりの豆の味を堪能してほしい。

商品リスト
姫かのこ(5個入り)
730円