「どうして、こんなに焼き目が均一なんだろう?」
銀座ウエストが運営する「ウエスト青山ガーデン」の看板メニューのホットケーキは、焼き目がどこも均一で、こんがりきつね色。
このホットケーキを一度食べてみたい! と、週末だけでなく平日でも、お店を訪れるお客さまがひっきりなしなのだそうです。
今回、どうしてこのホットケーキが人気なのか、どうして焼き目がこんなに均一なのか、そのひみつを聞くべく、乃木坂駅から徒歩2分のところにある、「ウエスト青山ガーデン」の代表取締役・依田龍一さんにお話を伺いました。
銀座ウエストは、最近では東京みやげの定番とも言われるほど愛されている、リーフパイなどを販売する1947年創業の洋菓子店。
依田1967年に旧青山店がオープンし、2008年に旧店舗の約5倍の敷地拡大をおこないリニューアルオープンしました。その建て替えの際に、3階に製菓工場を新設したので、製菓設備がないとできない『青山限定メニュー』をつくったんです」
テーマは、「ホットデザート」。そのときに生まれたのが、ホットケーキやスフレ、ホットフルーツカスタード、フォンダンショコラなど、今も人気な青山店限定スイーツです。
いま、一番人気のホットケーキのこだわりについて聞いてみました。
できるかぎり無添加・無着色で、販売当時から変わらぬホットケーキ
依田他の商品でもそうなんですが、こだわりは『できるかぎり無添加・無着色』でつくること。人工の香料や色素等をできる限り使用せず素材本来の味を生かす、『とにかく素直な味』を心がけています。
依田そうして、素材にこだわりホットケーキそのものの味で勝負したのが、今の青山ガーデンスタイル。トッピングは、バターとメープルシロップの2つだけ。依田さんは、バターだけで食べるのが好きなのだそう。
今回いただいたのは、噂通りの直径18cm、厚さ2〜3cmの特大ホットケーキ。実際にナイフで切りながら口に入れてみると、、
ふわふわと弾力のあるホットケーキの断面図が見えてきます。まずはバターと合わせてシンプルに食べてみると、卵とお砂糖、小麦粉など、シンプルな素材でつくられた素朴な味わいが、バターと絡み合って、とってもおいしい! さらに、メープルシロップをかけると、甘さが加わることで、味にアクセントがついておいしさがアップします。個人的には、メープルシロップをかけて食べるのもオススメです。
依田ホットケーキの大きさですが、フライパンの大きさに合わせて試作をつくっているうちに、味・ボリュームともに納得できるサイズが、今の『直径18cm』で。それが、お客さまに受け入れられたようです。
一番気になっていた「焼き色の均一感」のひみつを聞いてみました。
依田ホットケーキについては、焼き色をきれいにしたいと思っていたんです。何度も試作をしたんですが、ガスコンロなどの火を使うと、どうしても焼き色が均等にならないんですね。それに、サイズも大きくて厚いですし。なので、『IHクッキングヒーター』を、2008年のリニューアル時から導入しているんです。
実際どういうふうにホットケーキをつくっているのか気になり、キッチンに入らせていただき、事前許可を撮った上で撮影させていただきました。
スタッフさんにも聞いてみましたが、IHクッキングヒーターは温度を一定にできるため、焼き色を均一につけることができるようです。途中から蓋をして蒸すことで、さらにふっくらとしたふわふわホットケーキが出来上がります。
このふっくらホットケーキ、実は、2008年当初から味を変えていないのだそう。
依田私どもが想像した以上にホットケーキの人気が高まっていて、それがまたテレビやWebの記事などで拡散されて、ホットケーキ目当てでご来店いただくお客さまも多いですね。
店内は、かなりゆったり。都心でこれだけゆったりした席で、優雅に外を眺めながらお茶できるところはなかなかないはず。なので、ついつい長居しちゃうという方も多いのだそうです。
依田特に、大体の飲みものは、おかわりサービス無料となっていますので、ご存知の方は、もう2時間とか長居されるんですよ(笑)。
出来たてほやほやを、シェフに届けてもらえるホットスフレ
続いて、ホットスフレもいただきました。こちらも、ホットケーキと同様に、リニューアル当初から販売している人気商品。シェフが出来たてを持ってきてくれるのが特徴です。
依田西麻布に『ル・スフレ』というスフレ専門店がありまして(5月29日に閉店)、そこに私が通っていて、おいしいなと思ったんです。製菓工場を併設することもあり、青山ガーデンなりのスタイルにアレンジしてやってみたのが、このホットスフレです。
依田以前は、お客さまに提供する前にスフレがしぼんでしまうこともあり、試行錯誤した結果、ステンレス状の筒を自作しまして。この筒で蓋をした状態で運んできて出来たてを召し上がっていただいています。開けたとたんにしぼみ始めるので、写真を撮るなら、5分以内。なるべく早めに召し上がっていただくのがオススメです。
こちらが、ステンレス製の筒。シェフが白衣のまま客席に運んでくれるため、焼きたてそのままを味わうことができる一品です。
カスタードクリームと一緒に食べてみました! 外はカリカリ、中はふわふわ! 口に入れると、いつの間にか溶けてしまうほどのやわらかさで、卵とバターの旨みがじゅわっと口の中に広がります。
スプーンですくってみると、こんな感じ。
最後に、最近オススメのメニューや、今後販売予定のメニューについて聞いてみました。
依田「6月から夏限定でスタートする、『フローズンストロベリーデザート』があります。これは、ストロベリーのシロップにホワイトチョコレートを凍らせた氷を『かき氷』にしたもので、氷自体がピンク色なんです。しかも食感が、雪みたいにふわふわとしていて溶けにくいのも特徴です」
緑に囲まれて、ゆっくりとパンケーキを味わう。バタバタと忙しく過ごしている人には、ぜひ体感してほしいお店だと思います。
ちなみに、店内には「風の詩」という緑色の小冊子があります。お客さまから投稿いただいた散文、随筆、詩、その他の小品より毎週一編を掲載しています。紙面は毎週日曜日に発行していて、(取材した5月12日で)現在3,511週目。インターネットでも内容を見ることができるので、お時間あるときにぜひ見てみてください。
→ 今週の「風の詩」
SHOP INFOMATION
NAME | ウエスト青山ガーデン |
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URL | https://www.ginza-west.co.jp/shopinfo/shop_aoyama.html |
ADDRESS | 東京都港区南青山1-22-10 |
TEL | 03-3403-1818 | OPEN | 11:00~20:00 |
CLOSE | 無休 |
※他、臨時休業する場合があります