今回は、2017年2月に「チョコレート専門店」特集で取材したお店を一挙紹介します!取材やチョコレートのイベントに参加するなかで、「日本のチョコレート文化は海外のメーカーやショコラティエも注目している」という言葉を頻繁に耳にしました。そんな日本のチョコレートカルチャーを牽引するつくり手の哲学を、お店に足を運んで、実際に食べて、記事にしています。2016年にBeantoBar特集を組み、今年2017年はCAKE.TOKYOが取材したここぞ、と思うチョコレートを紹介したいと思います。随時、追加・更新しますのでチェックしてみてください!
■お店リスト
1)ピエールマルコリーニ
2)ケンズカフェ
3)OGGI
4)kiki
5)カカオサンパカ
6)ブボ・バルセロナ
7)ショコラティエ パレ オ ドール
8)ca ca o
お気に入りのチョコレートとの運命の出会いがありますように!
1)「ピエール マルコリーニ」(銀座ほか)
最初は、ベルギー生まれのショコラティエ「ピエール マルコリーニ」。銀座本店に伺い、マネージャーの倉淵章子さんに、その独創的なチョコレートのおいしさについて話をお聞きしました。
■ バレンタイン セレクション 6個入り 2,268円
赤いハート型の「クール フランボワーズ」には、ホワイトチョコレートの中にフランボワーズで香りづけをしたビターガナッシュが入っています。迷ったときには、定番と新作がセットになった箱詰めがおすすめです。
■ パレ ファン 9枚入り 2,646円
「パレ ファン」は、厚さ4mmの極薄プラリーヌ。この厚さは、女性が手に持ち口に運んだときに最も美しく見えるように計算されているのだそう。まずは、9種類のフレーバーを閉じ込めたセットから試してみてください。
その他の商品の紹介、マネージャー倉淵さんへのインタビューは、こちらのリンクからどうぞ。
▶ベルギー王室御用達「ピエール マルコリーニ」に聞く、チョコレートに秘められた哲学。
2)「ケンズカフェ東京」(新宿御苑前)
続いて、「日本一」と言われる特撰ガトーショコラが人気の、新宿御苑前にある「ケンズカフェ」。代表の氏家シェフにインタビューしました。もともとレストランだったお店が、ガトーショコラ一本でやっていこうと決めたのか、商品へのこだわりについて聞きました。
■ 特撰ガトーショコラ 3,000円
小麦粉は一切使わないグルテンフリーで、材料は、チョコレート、バター、卵、グラニュー糖だけと至ってシンプル。
ただ、他と違うところは、材料への強いこだわり。「ドモーリ」社の創始者に直々につくってもらったショコラを使用したり、バターはカルピスバター、卵は「昔の味たまご」を使用したりと、おいしさを最大限に引き出すための努力を惜しみません。
冷蔵庫で冷やすと生チョコ感覚、レンジで軽く温めると内部がととろけてフォンダンショコラにと、温度によって変わるさまざまな食感と口溶けが楽しいです。
▶新宿御苑前「ケンズカフェ東京」の特撰ガトーショコラが1本3,000円で、爆発的に売れるようになるまで。
3)「OGGI」(目黒など)
紫がかった美しいブルーのブランドカラーが印象的な洋菓子店「OGGI」。一見ヨーロッパのお店のようですが、1978年の創業以来40年近い歴史を持つ、メイド・イン・ジャパンブランドです。今回は、目黒川を臨める本店で、営業部の坂井さんにお話をお聞きしました。
■ ショコラ デ ショコラ 1620円
職人の手づくりにこだわっているため、一度に120本しか焼くことができない「ショコラ デ ショコラ」。そのリッチな味わいから、“チョコレート界のフォアグラ”とも呼ばれています。それに、賞味期限も1ヶ月以上と長めなのでギフトとしての需要も多いです。
■ オレンジピール 100g 1296円
「オレンジピール」の主役は、じっくりと煮てシロップにつけ込んだバレンシアオレンジ。このオレンジは、フランスのサバトン社から特別に仕入れているもので、とても柔らかく、口にするとほろほろと溶けていくゼリーのような極上の味わいが特徴です。
これから、桜の咲く季節がやってきます。OGGIの目黒店で、お茶をしながら桜を眺めるのも良さそうです。
▶まるでフォアグラのような舌触り!「OGGI」のチョコレート『ショコラ デ ショコラ』に魅せられて。
4)「kiki(季季)」(白金台)
年間約2,000組の夫婦が式をあげる老舗結婚式場「八芳園」が、新しくチョコレートブランドを立ち上げました。それが「kiki(季季)」。ひとつひとつ顔の見える生産者のもとに足を運び、日本が誇る旬の味をチョコレートで伝えたいという想いからスタートしました。立ち上げに関わった、高橋さんと石橋さんにお話を聞きました。
■ kiki 8個入り 3,240円
春夏秋冬の和の食材を使った一口サイズのチョコレートが8種類。そこに、期間限定の旬の味も加わります。チョコレートのカカオは、繊細でおいしさの余韻が続く南米コロンビア産を使用しています。味わいは濃厚なのに口溶けはなめらかで、いくつも食べたくなってしまう上品で優しい食感が魅力です。
定番フレーバーは、竹炭、抹茶、柚子、酒粕、すだち、桜、胡麻、紫蘇の8つ。
■ ガトーショコラ 8個入り 2,160円
生産者とのやり取りからアイデアが生まれた、酒蔵発・和のガトーショコラ。パウンド生地には、山口県田布施町の酒蔵で、純米大吟醸を仕込む中でつくられた無農薬の山田錦の削り粉が使われています。米粉を使うアイデアは、「酒粕」味のチョコレートを開発しているときに思いついたそう。
これらの商品、実際にひとつひとつ足を運んで、生産者と直接お会いして熱意をお伝えするだけでなく、畑や収穫現場も見学し、何度もコミュニケーションを重ねた上で商品化したものも。そんな彼らの熱い想いの詳細は、こちらからご覧ください。
▶日本全国の旬の食材を一粒に濃縮!八芳園がつくる四季を感じるチョコレート「kiki(季季)」に込めた情熱とは。
5)「カカオサンパカ」(東京、青山ほか)
スペイン生まれの王室御用達のショコラテリア「カカオサンパカ」。産地別に楽しめる最高級カカオの味わいと、クールでスタイリッシュなデザインが人気です。今回は、丸の内本店のマネージャー稲木さんにお話を伺いました。
■ カカオの旅 9ヶ国コレクション 9個入り 3,996円
中南米からアフリカまで、カカオの産地別に9種類のボンボンチョコレートが楽しめる「カカオの旅 9ヶ国コレクション」。産地が違うと、味や香りもこんなに違うんだ!という驚きとともに、甘いひとときをお過ごしください。
■ サパト ペルラ(ハイヒール型チョコレート)5,400円
発売以来大好評のハイヒール型チョコレート「サパト」は、日本のデザイナーが考えたもの。他にはないプレゼントとして、とても人気の商品です。眺めて楽しんだあとは、そのまま割って食べるのはもちろん、チョコレートフォンデュにするお客さまもいらっしゃるそう。
「チョコレートへの理解が深まれば、チョコレートの楽しみ方も、今よりもさらに奥深いものに変わってくるかもしれません」と、稲木さんの言葉が印象的でした。他にも、常時35種類以上もあるという板チョコレートについても聞きました。詳しくは以下のリンクからどうぞ。
▶産地別のカカオの味わいと、熟練の職人による丁寧な手作業。「カカオサンパカ」で、チョコレート発祥の地・スペインに思いを馳せて。
6)「ブボ バルセロナ」(表参道)
表参道に日本初の旗艦店がオープンしたスペイン発のデザイナーズパティスリー「ブボ バルセロナ」。初日には開店前から約150人が行列をつくり、大きな話題を呼びました。今回は、ストアマネージャーの井上さんにお話を伺いました。
■ シャビーナ 864円
「シャビーナ」は、パティシエの世界大会「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」で“Best Chocolate Cake(世界一のチョコレートケーキ)”を受賞した、スペインの本店でも一番人気の商品です。上にはチョコレートのマカロンをトッピングしています。
■ チョコフルーツ 100g 2,592円
粒のナッツをチョコレートでコーティングした、スペインでも大人気のシリーズです。ナッツやカカオの素材のおいしさに加え、バニラや海塩、シナモンなどのアクセントが効いています。
商品だけでなく、日本の折り紙からインスピレーションを受けたというパッケージのチョコレートタブレットや、バルセロナのような空気感を楽しんでほしいと考えられたインテリアなど、思わず行ってみたくなること間違いなしな記事になっています。詳しい紹介はこちらからどうぞ。
▶世界一のチョコレートケーキと称された「シャビーナ」がついに上陸! スペイン発のデザイナーズパティスリー「ブボ バルセロナ」
7)「ショコラティエ パレ ド オール」(丸の内)
日本を代表するショコラティエ・三枝俊介さんが手がける「ショコラティエ パレ ド オール」。今回は丸の内本店に伺い、三枝さん本人にお話をお聞きしてきました。
■ パレ ド オール 4個入り 1,836円
ブランド名を冠した代表作「パレ ド オール」。フランス語で「金の円盤」という意味を持つこのチョコレートは、フランス・リヨンのショコラティエの巨匠、故・モーリス・ベルナション氏のスペシャリテでもありました。そのベルナション氏への敬意と、ショコラティエとして生きて行くという自分の決意を込めたのだそう。
■ からだにおいしすぎるショコラQHプレミアム 3,564円
砂糖の代わりにメープルシロップとはちみつ、生クリームの代わりに豆乳、バターの代わりに良質のごま油を使うなど、からだにやさしい食材のみを使っています。専門家の先生からお話を聞いて、徹底的にこだわったので、「おいしい」ではなく「おいしすぎる」という名前がつけられたのだとか。
職人の技術と斬新なアイデアの両立でチョコレート界を牽引している三枝さんのチョコレート。他にも、獺祭ショコラやはちみつが香るマールショコラなど多数紹介。ぜひ、記事を見てみてください。
▶三枝俊介シェフが人生を賭けて生み出した、「ショコラティエ パレ ド オール」の芸術品のようなチョコレート。
8)「ca ca o」(鎌倉、新宿)
鎌倉の小町通りから、コロンビア産のアロマ生チョコレート商品を販売する、「ca ca o」。今回は、代表の石原さんにブランド立上げの経緯から、香り高いチョコレート商品のこだわりを詳しくお聞きしました。
■ アロマ生チョコタルト ビター 324円
さくっとしたタルトと、中のチョコレートのクリームのとろける対比がたまらないひとしな。舌触りがとても滑らかで、濃厚なチョコレートのクリームと、フルーティなチョコレートの香りが、口いっぱいに広がります。
■ ca ca o エクレア ミルクショコラ、ホワイトショコラ 各432円
しっかりとしたシュー生地の下に、チョコレートが練り込まれたクリームと、板チョコのパリッという食感に、濃厚なガナッシュが詰まっていて、いろんな食感を味わえます。華やかなチョコレートの香りを楽しめる、食べ応えのあるエクレアです。
「日本人にもっと喜んでもらえるチョコレートをつくりたい」「主役は、生産者とお客さま。お店にはそれを示すためブルーラインを掲げているんです」というチョコレートに対する熱い想いを聞くことができました。
▶日本人の舌に合わせた新チョコレート体験。鎌倉発アロマ生チョコ専門店「ca ca o」が込めた想いとは。
ここからは、特別な道具をつかわなくても、簡単な手順でつくれるチョコレートケーキのレシピを紹介しています。レシピはインスタグラマーさんや、フードにまつわるクリエイターさんが教えてくれたもの。詳しいレシピの記事ではアレンジやラッピングのアイデアも紹介しています。
ⅰ)マフィンカップで簡単「ガトーショコラ」
使う材料はチョコレートとグラニュー糖、バター、薄力粉、卵の5つだけ。手間もお金もたくさんはかけられないけれど、手作りしたい!という方でも、とっても簡単に、とってもおいしくつくれるレシピです。インスタグラマーのmiki(@koron.n)さんに教えてもらいました。
ⅱ)3ステップでつくる主役級チョコケーキ「オペラ」
チョコレート好きのためのケーキ「オペラ」のつくり方を、インスタグラマーのえみ(@himawari_emi)さんに教えてもらいました。
コーヒー風味のシロップを染み込ませた薄い生地のあいだに、コーヒー風味のバタークリームとガナッシュを交互に薄く挟んだケーキです。いつもよりちょっと手の込んだものをつくりたい人にもおすすめ。
きれいな層に分かれた断面がポイントのオペラ。金粉をかけたり、カードをさしたりするだけでぐっと完成度が上がります。
ⅲ)酒粕を効かせた粋な一品「あんこフォンダンショコラ」
和も洋もどっちも楽しみたい!という人のための「あんこフォンダンショコラ」。生地に酒粕(さけかす)を加えるのがポイントです。食とアートを軸に活動するにしむー(@1108_ryu)さんに教えてもらいました。
生チョコを少し多めにつくって、ココアパウダーをまぶせば、そのまま食べられます。あんこフォンダンはあたたかい焙じ茶や緑茶を淹れて、お家でゆっくりと。生チョコは学校や職場で配ってお茶の時間に、なんて使い方もできますね。
ⅳ)オレンジ1個とラム酒でつくるオレンジのショコラショー
最後に料理創作ユニットGomaさんのお二人に、見ているだけで身も心もホッととろけてしまいそうな、ショコラショー(フランス語でホットチョコレートの意味)のレシピをご紹介します。1分以内の動画でシンプルな工程なので、覚えてしまえばサッとつくれる便利なレシピです。この機会にぜひつくってみてください。
以上です!
ひとつひとつこだわりを持ってつくられたショコラを食べるのもいいでしょうし、レシピを参考に自分でつくってみるのもいいでしょう。
とにかくどんなチョコレートにも、いろんな人の想いが詰まっています。おいしく食べるのはもちろん、つくり手の方まで少し気にしてみると、少しだけ違ったチョコレートの楽しみ方ができるはず。気になった記事は、ぜひ時間のあるときにじっくり読んでみてください。