和と仏の魅力がスタイリッシュに混ざり合う「カフェ キツネ」のニュークラシックな世界観

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パリ生まれのファッションブランド「メゾン キツネ」。ファッション、音楽、デザインが融合した在り方が、日本のファッショニスタの間でも注目を集めています。

その「メゾン キツネ」が手がけるカフェが、「カフェ キツネ」。青山の表通りから少し入った路地に佇む、都会のオアシスのようなスポットです。道路側からは店内が見えない茶室のような造りで、一歩足を踏み入れると、スタイリッシュな美しさとクラシカルな居心地の良さが共存する、独特の空間が広がっています。

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2017年6月2日にリニューアルを迎えたばかりの店内は、洗練されたニュークラシックな世界観。デザインを担当したのは、メゾン キツネのクリエイティブディレクターであり、建築士としてのフランスの国家資格も持つ黒木理也(まさや)さん。

カウンターには全面に銅板があしらっていて、凛とした美しさが漂います。銅板は、後々の経年変化の美しさも見こんで選んだもの。壁面の大きな矢絣(やがすり)模様は、まるでブランドアイコンであるキツネの顔のよう。

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和的なエッセンスを感じるのに、どこかエキゾチックな印象も。日本で生まれ、12歳からずっとフランスで過ごしてきた生粋の「フランコ・ジャポネ(フランスの日本人)」である黒木さん独特の感性がふんだんに生かされています。

食べるのをためらうほどのフォトジェニックスイーツ! おいしさもかわいさも後を引く「キツネ サブレ」

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こちらのカフェで人気なのが、キツネの形をした「キツネ サブレ」。手にするだけで頬がほころんでしまいそうなかわいさです。

サブレはカウンターで売られており、購入すると袋のままサーブされます。コーヒーとの相性の良さもあり、店内でいただく人が大半だそう。

フォトジェニックなビジュアルゆえ、発売から2年が経過した今でも、コーヒーに添えて一緒に写真を撮る人が続出中。Instagramで「#キツネ サブレ」を検索するとたくさんのキツネたちを見ることができました。

文字通り、きれいなキツネ色をしたキツネ サブレ。あまりにかわいすぎて食べるのに躊躇してしまうのですが、勇気を出してぱくっとひとくち。

サクサク、ふんわりとした食感に、口のなかにふわりと広がるバターのしあわせな香り。決して初めて食べる味というわけではないし、特別にユニークな材料も使っていなさそうなのに、いままで食べたどのサブレよりもおいしい! 甘くやさしく香ばしく、不思議と懐かしくて新しい、ひとくち食べると忘れられない味わいです。

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理想のサブレのサクサク感を追い求めて、いがらしろみさんと共に歩んだ試行錯誤の日々

キツネ サブレの誕生したきっかけは、おいしくアイコニックなお茶菓子をつくりたい! という気持ちから。

そもそも「カフェ キツネ」の施設には、本格的に調理できる環境がないため、フードやスイーツをつくるのは難しい。簡単につくれるサンドイッチやフレンチトーストはあるものの、なにかブランドを象徴する良いスイーツはつくれないものか……。

あれこれ考えた末に、フランスの「カフェ キツネ」でも扱いのあったキツネ サブレを、日本独自の方法でつくってみようということになったのだそうです。

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こちらのサブレをつくっているのは、いがらしろみさん。手づくりのコンフィチュールや焼き菓子を扱うお店「Maison romi-unie(メゾン ロミ・ユニ)」を営む、スイーツ好きの間で大人気のお菓子研究家です。

ご縁が生まれたきっかけは、「カフェ キツネ」のマネージャーの方が、国内のいろんな焼き菓子を食べ歩く過程でロミさんの焼き菓子に出会い、そのおいしさに心底惚れ込んだから。

「メゾン ロミ・ユニ」ではプレーンなサブレはつくっていなかったのですが、ショートブレッドやレモンクッキーがあまりにおいしかったことから、「この方がつくるサブレならきっとおいしいはず!」という期待を持って、制作を依頼。お話を聞いてすぐ、ろみさんが快諾くださったのがはじまりです。

改めて見ると、とてもシンプルな一枚のキツネ サブレですが、「カフェ キツネ」の求める味に近づくため、完成までには何度も試作を重ねたそう。

いちばん大切にしていたのは、硬すぎず、柔らかすぎない絶妙な“サクサク感”。

バターや小麦粉を日本の物とフランスのものでつくり比べてみたり、火加減や焼き時間を調節してみたり。2〜3ヵ月もの間、「カフェ キツネ」とろみさんとで意見のキャッチボールを繰り返し、ようやく理想のサクサク感に行き着いたのだそうです。

つくるにあたって悩んだもうひとつの壁は、「割れやすさ」。キツネ サブレは独特形状をしているため、どうしても割れやすくなってしまいますが、キツネの形は最大の魅力ですから、割れた商品では売り物になりません。

そこで、割れを最小限に抑えるため、キツネの大きさに合わせた厚紙を添えることにして対応。ゴールドの厚紙は、上品な高級感があり「カフェ キツネ」のイメージにぴったり。手土産にしても喜ばれるパッケージです。

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サブレはもちろんすべて、ひとつひとつが「メゾン ロミ・ユニ」の職人さんによるハンドメイド。少人数で心を込めてつくっていますから、1日に提供できる数は平日で30〜40枚、週末で50枚ほど。確実に手に入れたい場合は、週末の早い時間がおすすめだそうです。

プロのバリスタが入れる一杯の重みを感じてもらうため。BOSCO(ボスコ)社のエスプレッソマシンを導入

さて、カフェのリニューアルでいちばん大きく変わったのは、新しい“エスプレッソマシーンの導入”です。

「カフェ キツネ」では、数あるマシーンの中からイタリア・ナポリの伝統的なBOSCO(ボスコ)社のレバーマシンを導入。こちらは国内に数台しか存在せず、そのなかでも3連スタイルはたいへん希少だそう。

BOSCO社のマシンは決して誰にでも扱いやすいものではなく、使いこなすには高い技術が求められますが、使いこなしたときのおいしさは格別。使う側の技量が試されるため、バリスタを大いに成長させてくれる一台なのだそうです。

高品質なコーヒー豆を使うという最近のトレンドを取り入れながら、その一杯の味は伝統的な手法で表現する。エスプレッソ一杯にも、バリスタの手を経たしっかりとした気持ちと重みを込める。「メゾン キツネ」のテーマである「ニュークラシック」の精神が、ここでも貫かれています。

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もうひとつのリニューアルは、エスプレッソを飲むのにぴったりな“スタンドバーの設置”。

パリでは、仕事に行く前や仕事の間の休み時間などに、カフェのカウンターでエスプレッソを一杯飲んでいく習慣があるそう。その間わずか数十秒ですが、フランスの人々にとってはとても大切な頭と気持ちの切り替えの時間。そういう気軽で大切な文化を日本でも浸透させていきたいという想いを込めて、新しく気軽なスタンドバーを置くことにしたのだそうです。

エスプレッソからオリジナルレモネードまで。「キツネ サブレ」にぴったりなドリンクがスタンバイ

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コーヒー豆は、神奈川県藤沢市辻堂にある「27 Coffee Roasters(トゥエンティセブン・コーヒーロースター)」で焙煎をした、こだわりたっぷりのオリジナルブレンド。どこの豆を使い、どのようにお客さまにお出しするかまでをしっかりと把握することで、「From seed to cup(生豆からカップまで)」の精神を実践しています。

せっかくの美しいミルクフォームを、砂糖を入れる動作で壊してほしくないから、砂糖は希望すればあらかじめ入れてくれるシステム。スムーズに溶けるよう、限りなく細かいパウダー状のグラニュー糖が使われているあたり、脱帽です。

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そのほか、季節ごとにハーブなどのオリジナルの材料を加えたバリスタの方による手作りレモネードや、福岡の八女茶を使った日本茶など、ひとつひとつに想いの詰まったドリンクメニューが勢ぞろい。とにかく、ひとつひとつに尋常ではないこだわりが詰まっていて、お話を聞いている間、何度も驚いてしまいました。

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最後に、バリスタの方に「キツネ サブレ」と一緒にいただくのにおすすめのコーヒーを聞くと、「もちろん好きなドリンクを頼むのが一番ですが、個人的にはカプチーノがおすすめです」とのこと。

ほのかなミルクの甘さと共にエスプレッソの味がダイレクトに感じられる味わいで、甘くて香ばしいサブレとの相性は抜群だそうです。ぜひ一度、カプチーノとキツネ サブレのマリアージュを試してみてくださいね。

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商品リスト
キツネ サブレ
280円
カプチーノ
540円